太田述正コラム#5932(2012.12.28)
<日本の対韓・対中謝罪をめぐって(その3)>(2013.4.14公開)
<herefornow>(同上)
 ・・・
 semperfiクン、キミのその指摘はズレまくっとるよ(you missed by a country mile)。
 米国による日系米人達への累次の謝罪は、決して「不器用でぎごちない」ものじゃなかったからだ。
 大統領による声明が何度かなされたし、米議会も種々行動をとり、かなりの額の賠償金が支払われた。
 日本がそれくらいのことをやってたとすりゃ、キミの反米的なナンセンスな言辞も許されるだがな。
 ところで、キミ、元海兵隊員じゃあないだろうな。
 もしそうだとすりゃ、俺達のような元海兵隊員全員の恥晒しだ。・・・
<smithinjapan>(同上)
 心からの謝罪ができない、というのは日本の文化に生来備わってるもののようにさえ見える。
 疑いの余地のない証明がなされた場合にのみ、インチキっぽい謝罪をつぶやくように述べるだけなんだからねえ。・・・
<sourpuss>(同上)
 <第二次世界大戦等の>戦争の原因については今後何十年にもわたって議論され続けて行くだろう。
 <だけど、>米国が鎖国していた日本を強制的に開国させたことはどうなんだい?
 日本が欧米の奴隷にならないようにしなければならないと感じたことについてはどうなんだ?
 (<第一次世界大戦後の>パリ平和条約<交渉>の際、豪州が先頭に立って)日本人<(黄色人の間違い(太田))>を白人と平等扱いにすることを拒否し、日本人達の欧米に対する怒りを増幅させたことについてはどうなんだ?
 日本を<米国が先頭に立って経済>封鎖したことはどうなんだ?
 ハルノート<を日本に突き付けたこと>はどうなんだ?
 こんな<ことの結果起こった日米>戦争について、<キミのように日本を>非難しようとする(Hypothesizing about blame for)のはばかげてるさ。
 日本政府は、日本軍が一般住民に対して行った諸残虐行為については謝罪すべきだが、<我々は>その他のことは忘れるべきだ。
 75年も前の戦争について謝罪すべきだって?
 随分いいかげんな<戦争の>選び方だな。
 それじゃあ、98年前に始まった<第一次世界>大戦についてはどうだ?
 どうしてビスマルクを墓から掘り起こしてドイツ人達に第一次世界大戦について謝罪させないんだ?
 いや、フランス人達にナポレオン<戦争>については?
 モンゴル人達についてはどうだ。
 はたまた、<アレクサンドロスの遠征をやらかした>マケドニア人達については?・・・
<Thomas Anderson>(同上)
 それみな、俺の言う通りだろ…<。日本に与する輩からは、>否定と言い訳が数限りなく繰り出されて来る。・・・
<tkoind2>(同上)
 ・・・<とにかく、>日本は自分の国家諸政策のために戦争を用いたという点で帝国主義的だった。そして、それに失敗したのさ。・・・
<TakahiroDomingo>(同上)
 ・・・日本が(好むと好まざるとにかかわらず、恐ろしい戦争犯罪であるところの)核投下をされた後、日本人達は過去の数多の罪を償った。
 彼らは何度も謝罪したけれど、連日の土下座と涙でもっての謝罪を要求する国々が満足することはついになかった、ということさ。・・・
<SamuraiBlue>(同上)
 Thomas Andersonクン、<日韓及び日中>国交正常化条約によって、もはや日本政府にとっては、法的問題は残っていないし、いかなる責任も残っていないんだぜ。・・・ 
 この問題全体についての嗤うべき皮肉は、中共も韓国も日本と国交正常化条約を締結し、そのことは今や歴史的事実であるというのに、両国政府が<日本に対し、>歴史を直面せよと抜かしていることだ。
 あっはっは。
 一体どっちの政府の方が理性的に(rationally)行動していると思うのよ?・・・
<Vienna1sausage>(2012.12.16)
 <とにかく、>日本人とドイツ人とを一括りになどしちゃ絶対にいかん。
 自分自身の近現代史について通暁していることに関してドイツ人の右に出る国民は存在しない。
 第二次世界大戦中にやった身の毛のよだつ諸活動に対して、彼らは本物の(心からの)悔悟の念を表明してきた。
 彼らは、こんなことが二度と起きないように、種々の法律と教育諸政策を整備した。
 彼らは、今や欧州社会に完全に統合されている。
 実際、彼らを、この集団における事実上の指導者である、と描写することさえできよう。
 これにひきかえ、日本はどうだ。
 日本は、こんなことが二度と起きないように、悔悟の念を表明したり(教育諸政策や法律を整備することで)防止しようとしたりすることを基本的に何もやってこなかった。・・・
<gokai_wo_maneku>(同上)
 中東では、彼らの文化の総体が戦争に立脚して構築されているため、戦争が頻発する必要があるのさ。
 (そもそも、ユダヤ・キリスト教・イスラム教文化は戦争の文化だ。)
 また、英国は3世紀にわたって世界中を蹂躙したことについて謝罪をしたことがあるか?
 もちろんしたことなんてない。
 そんなことが<英国の>政治の俎上にのぼることはありえない。
 更にまた、歴史は白人<によって書かれたも>のだから、英国はお咎めなしだ。
 (というか、自分自身<が書く歴史>で自分を赦しているわけだ。)
 そして、支那人ですら、白人<によって書かれたところ>の歴史を信じている、ときている。・・・
<nigelboy>(2012.12.18)
 韓国人を非難するのは止めろ<だって?>
 いんにゃ。
 トマス・U・バーガー<いわく、>「韓国人や中国人はより多く非難されなければならない。」
 第一、韓国人<(=朝鮮人)>は、オーストリアがドイツと共にそうしたように、第二次世界大戦における、積極的な(willing)参戦者だったんだぜ。
 連中は、日本側に立って参戦したのだ。
 <そういう意味では、>連中だって日本みたいに謝罪しなければならないのさ。
 韓国人よ、自分の歴史を隠蔽する(white wash)なってんだ。
3 終わりに
 トヨタが米国集団訴訟に11億ドル(940億円)で和解しましたが、「和解額には、09~10年の間の一定期間内にリコール対象車両を売却、またはリース車両を返却した顧客への価値下落分の支払いなどが含まれる」というのですから、「米国で自動車メーカーが絡んだリコール訴訟の和解額としては過去最大」になったのもむべなるかなです。
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/121227/biz12122709410004-n1.htm
 注目すべきは、「・・・トヨタが既にイメージの悪化を払しょくしたように見え・・・<、また、>・・・「トヨタは打たれ強い『テフロン』企業<であり、>・・・消費者は(リコール問題を)気にしていないようだ。依然としてトヨタ車を購入し続けている・・・」ことです。
http://jp.reuters.com/article/jp_forum/idJPTYE8BR04620121228
 (ところで、朝日は、このロイター電をそのまま使った記事を載せています。
http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201212280093.html
 上掲の産経記事は共同電をそのまま使ったものですが、米国に手厚い特派員網を有し、日本でトヨタ本社を地の利を生かして取材できる朝日新聞が、こんな調子では思いやられます。)
 私が言いたいのは、(和解内容の詳細を知らないので或いは間違いがあるかもしれませんが、)今回、トヨタは、法的責任がないにも関わらず、相手(=トヨタ車ユーザー)の気持ちを忖度して謝罪をした(和解金なる見舞金を払った)、という点で、慰安婦問題に関する日本政府の対応と極めて似通っている、ということです。
 つまり、他国では余り例をみない人間主義的対応を日本の政府であれ大企業であれ、とることがあるわけで、興味深いのは、かかる対応が、米国においては、長期的なプラスのリターンどころか、短期的なプラスのリターンが人間主義的対応をとった日本側に還元されたのに対し、韓国や中共においては、短期的中期的にはもちろん、長期的にも、むしろ悪意というマイナスのリターンしか日本側に還元されていないことです。
 これは、支那や朝鮮半島の人々の、人間主義的本能が破壊されている程度が、米国の人々よりはるかに甚だしいからではないか、というのが私の仮説です。
 こういう補足的説明を加えつつ、米国人を相手に、日本の戦前の対外政策が人間主義的なものであったこと、それに対して戦前においてはとりわけ支那の人々(や米国の人々)が日本に対して敵意を募らせた、という説明を根気よく続ければ、必ず彼らの理解を得ることができると思うのです。
 この説明の際に、戦後の米国による韓国への長期にわたる支援に対して、韓国は、反米感情を募らせたり、中共に積極的に接近したり、という形でマイナスのリターンを米国に還元しているではないか、ということを付け加えれば、更に迫力が増すことでしょう。
 こうして米国の人々の理解を取り付けた上で、米国と共に、このことについて韓国の人々を啓蒙する、更に、できうれば、中共の人々をも啓蒙する、という風にことを運びたいし、そう運べると本当に良いのですが・・。
(完)