太田述正コラム#5950(2013.1.6)
<大英帝国論再々訪(その3)/私の現在の事情(続x35)>(2013.4.23公開)
(4)大英帝国論
ア 序
「この本について尊敬すべき多くのことの一つは、ヴィクトリア期末の戦争において示された帝国統治の官僚的な質<の高さ>の強調だ。
最初のは、1870年代においてはアシャンティ(Ashanti)に対し<(注4)>、そして1880年代においてはカイロにて<(注5)>、ウォルズリー(Wolseley)将軍<(注6)>は、細かいことにも目を配った計画、速度、及びよく組織された兵站基地、に立脚した軍事作戦を完成させた。
(注4)Third Anglo-Ashanti War(1873–1874) 。1871年に英国はオランダから蘭領黄金海岸(現在のガーナ)を購入して保護領としたが、その一部はアシャンティ帝国が領有権を主張しており、アシャンティ軍が侵攻してきた。
ウォルズリー将軍は、2,500人の英軍部隊を引き連れて現地に赴き、5日間にわたる激しい戦いの後にアシャンティ軍を打ち破り、同帝国の首都を占領し、賠償金の支払いを含む屈辱的な条約をアシャンティ帝国に飲ませた。英軍の死者は300人にのぼった。
http://en.wikipedia.org/wiki/Anglo-Ashanti_wars
(注5)Nile Expedition=Gordon Relief Expedition(1884~85)。ゴードン少将(Major-General Charles George Gordon)(コラム#208、590、4284、4902、5310、5541)救援のために、カイロからスーダンのカルツームめがけて行われたところの、ウォルズリー将軍率いる5,400人の英軍部隊による遠征。結局、救援は間に合わなかった。
http://en.wikipedia.org/wiki/Nile_Expedition
(注6)Field Marshal Garnet Joseph Wolseley, 1st Viscount Wolseley。1833~1913年。父親が陸軍士官だったので、無条件で陸軍士官候補生となった。
http://en.wikipedia.org/wiki/Garnet_Wolseley,_1st_Viscount_Wolseley
何世代にもわたる学生達は、この本がロビンソン(Robinson)とガラハー(Gallagher)の画期的な論文であるところの、1953年に書かれた「自由貿易の帝国主義(The Imperialism of Free Trade)」に知的に負っていることに感謝の念を抱くことだろう。
彼らは、英国は、「可能であれば」非公式コントロール付きの交易を選択したが、「必要が生じた時には」統治に切り替えた、と主張した。・・・
南アフリカの白人開拓者(settler)民兵は最も悪辣であり、英国人はボーア人同様に悪かった。
<南アフリカに限らず、原住民の>集団的処罰は、白人の抱いた恐怖と彼らのコントロールの薄弱さの度合いに比例して行われた。
植民者達(colonisers)がより安全な場合は、抑圧の暴虐性の程度はより低かった。」(G)
「巨大な学識と細心の公正さと素晴らしい文章の綜合によって、ダーウィン氏は、今日においてはほとんど信じがたいように見えるけれども、歴史的に言えば、つい最近のことであったところのもの<(=大英帝国)>について、知的興奮を与える見事な報告(account)を生み出した。
それは、英国の帝国は、ついに改善されることのなかったひどい代物であって、無慈悲さ(cruelty)、搾取、そして人種主義の目録であるとするところの、過去50年にわたる左翼的コンセンサスと、最近の、ニール・ファーガソンのような、より保守的な歴史家の勝どきをあげる修正主義、の双方に対するまことにもって必要な解毒剤でもある。
大英帝国は、善でも悪でもなく、複雑で逆説的で、何よりも時代の産物だった(was of its time)のだ。」(E)
(続く)
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–私の現在の事情(続x35)–
本日は、練馬のマンションのリフォームに協力いただいているHNさんに車に乗せてもらい、練馬駅前と野方駅前の不動産屋さんに行ってきました。
三菱地所にこのマンションについて、専任仲介契約で賃借人探しをお願いしていたのですが、昨年中に成約に至らなかったため、地元の不動産屋さんにもお願いすることにしたのです。
練馬駅前の不動産屋さんとは、契約書を締結しました。
その際、賃貸料の引き下げを行いました。
賃貸料を含む賃貸条件の引き下げはこれで三度目です。
異動シーズンである4月をめがけた1月から3月は、不動産屋さんにとってはかき入れ時なのですが、この間に、なんとか賃借人を見つけたいものです。
もっとも、係員の話では、私の物件は、結構広いので、異動シーズンだからといって、賃借人探しに有利だとは必ずしも言えないのだそうです。
野方駅前の不動産屋さんは、前にお世話になったことがある方がまだ正月休み中だったので、もう1カ所の方に飛び込みました。
こちらも、本来はまだ正月休み中だったのですが、たまたま経営主のおじさんが、事務処理作業のために店にいたので、特別に受け付けてもらえました。
こちらは、契約書の締結はありませんでした。
練馬駅は西武池袋線、野方駅は西武新宿線の駅ですが、練馬駅周辺は、区役所や西友がある、あかぬけた界隈であるのに対し、野方駅周辺は、場末と言って悪ければ、下町情緒の漂う界隈です。
そういうこともあってか、練馬駅前の不動産屋さんは、西武線沿線に営業所をいくつも展開している会社の一営業所ですが、野方駅前の不動産屋さんは、(お休みだった方もそうですが、)個人営業でした。
話は変わりますが、文明開花の世の中に目を丸くしているおじさん・・私のことです・・についてのご報告です。
昨年の暮に、アイロンを買いました。
目的は、洗濯物が生乾きの時に乾かすことです。
引っ越しをしたときに、洗濯機を買ったのですが、あえて全自動にはしませんでした。
全自動だと衣類がいたむからです。
他方、外に干すのは、衣類がゴワゴワになるので嫌です。
そこで、簡易乾燥機能付きの洗濯機を買ったのですが、この機能、あまり効果がないことが分かりました。
さて、夏の間は、風呂場の中に干しておくだけで、おおむね乾いたのですが、秋になり、さらに冬になると、半乾きのケースが増えてきました。
風呂場には乾燥機能もあるので、洗濯済みの衣類をつるしてからこの機能を使えば2時間で完全に乾くのですが、それではガス代がもったいない気がします。
そこで、アイロンだ、ということになったわけです。
しかし、ネットで注文した時にはびっくりしました。
だってコードレスなんですからね。
しかも、(これは初耳ではありませんでしたが、)蒸気も利用できるときてました。
お前、コードレスアイロンも知らなかったのかと笑われそうですが、なにせ元の自宅には20数年前のアイロンしかなく、しかも、つれあいもほとんどアイロンを使わなかったので、アイロン事情には疎いままだったのです。
また、1月3日には、予定外だったのですが、iPhone 5を買いました。
外付けハードディスクを別のパソコンで使うために持ち歩き、元のパソコンに戻したのですが、その間に気が付かないで電源ボタンに触れていたんですね、起動しなくなったので故障したと思い込んで慌てて新宿のヨドバシカメラに駆け込んだのです。
故障してませんと言われた時には恥ずかしかったですねえ。
せっかく遠くまで足を運んだので、少し店内を見ていこうと思ったのが運の尽きで、iPhone 5を売り出し中のコーナーに捕まり、同じAUで、現在の携帯から乗り換えることにしたのです。
ヨドバシカメラの過去ポイントと将来ポイントを勘案すれば、本体は5万円ちょっと、また毎月の経費は、ケーブルテレビとの提携割引とAU自身の割引があるので、2年間は3,000円ちょっとで済む、というので決断しました。
しかし、携帯すら基本的に電話の待ち受けにしか使っていなかった私にとっては、iPhone 5の性能は高度すぎて、目が回りそうです。
本日も、アップルのサポートに電話して、Webブラウジングの方法を教えてもらいましたが、こんな有様では先が思いやられます。
大英帝国論再々訪(その3)/私の現在の事情(続x35)
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