太田述正コラム#6702(2014.1.18)
<皆さんとディスカッション(続x2147)>
<太田>(ツイッターより)
「本田は、決して「ユニフォーム販売要員」ではない…」
http://j.peopledaily.com.cn/94473/8516154.html
我が事のように本田の活躍を喜び、日本の漫画を褒め、夢の重要性を説き、最後に中共国民啓発の文言で締め括る。
人民網のひたむきさとキレの良さに、毎日のように驚嘆させられてるよ。
小野田寛郎氏死去を大きく報じたBBC。
http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-25772192
この記事を書いたBBC記者だってそう思い始めていた可能性があるけど、あの戦争に大義があったからこそ彼が戦い続けたのであることに、少なくとも日本人は思いを致し、黙祷を捧げて欲しいもんだ。
<太田>
その他の英米の小野田氏関係記事は次の通り。
Hiroo Onoda, World’s ‘Last Ninja’, Dead at 91・・・
http://world.time.com/2014/01/17/hiroo-onoda-worlds-last-ninja-dead-at-91/
<有料記事なので、タイトル+αしか読めない。↓>
Japanese Soldier, Last to Surrender After World War II, Is Dead・・・
http://online.wsj.com/news/articles/SB10001424052702304603704579326842407259218?mod=WSJASIA_hpp_MIDDLESecondNews&mg=reno64-wsj&url=http%3A%2F%2Fonline.wsj.com%2Farticle%2FSB10001424052702304603704579326842407259218.html%3Fmod%3DWSJASIA_hpp_MIDDLESecondNews
Hiroo Onoda, Japanese soldier who hid in Philippine jungle for 29 years, dies at 91・・・
http://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/hiroo-onoda-japanese-soldier-who-hid-in-philippine-jungle-for-29-years-dies-at-91/2014/01/17/7016d806-7f8b-11e3-93c1-0e888170b723_story.html?hpid=z4
上掲のワシントンポスト記事には、ハンドルネームの登録ができず(?!)投稿を断念したが、本日14:00にNYタイムスの小野田寛郎氏死亡記事
http://www.nytimes.com/2014/01/18/world/asia/hiroo-onoda-imperial-japanese-army-officer-dies-at-91.html?ref=world&_r=0
に下掲の投稿をしたが、後でチェックしたら制限字数オーバーだったので、14:24と14:25にそれぞれ前半と後半を投稿した。
NYタイムスは審査があるが、16:00前現在、まだその審査結果が通知されてきていない。
<日本の兵士達はスーパーマンでも人間未満でもなかった。↓>
Japanese combatants were neither supermen nor sub humans.
<小野田少尉が闘いを続けられたのは、彼が正しい大義の側にいたからこそだ。↓>
Leutenant Onoda could continue fighting because he was on the right side of the cause.
<このことは、太平洋戦争の日本の帰還兵でPTSDになった者が殆んどいないのに米国の帰還兵多数がなったことが裏付ける。↓>
This is backed by the fact that virtually no Japanese war veterans of the Pacific War suffered PTSD whereas so many American war veterans suffered it.
<以下は、おおむね、従来の私の日支戦争/太平洋戦争観の英文そのままなので訳文ないし要訳は付けない。↓>
In fact, this War erupted because both US and UK having been willingly duped by the corrupt Facsist-Stalinist Chinese bandits who tried to neutralize pre War liberal democratic Japan’s efforts to deter Stalinism’s direct and indirect East Asian invasion.
We all know the tragic consequences of this folly which not only brought about the premature dissolution of the British Empire but also astronomical number of deaths caused by wars and persecutions and misrules by the Stalinists throughout the East Asia.
This is my view of the 20th century East Asian history, of which the Communist Chinese leadership shares, I presume, through reading People’s Daily online carefully every day between the lines.
In addition, you can notice, without reading between the lines of the same paper, that they admire Japanese civilization heartily and are urging their people to emulate the Japanese economic-socio-political system gradually.
And now they are trying to coerce Japan to remilitarize and free herself from the self-adopted post War protectorate status of the US, which would expectedly lead to the confrontation between Japan and the US, considering the afore mentioned traumatic history of the two nations, and are expecting Japan to be the guardian ally of China during her difficult years of transformation adopting the rest of the Japanese system namely the socio-political system.
それでは、その他の記事の紹介です。
ほんと、愚かだねえ。
習近平の筋書き通りに踊る安倍政権。↓
「・・・今は政府内でオバマ政権への不信感が強い・・・」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140118/plc14011807000005-n1.htm
「安倍晋三首相側近の自民党の萩生田光一総裁特別補佐は・・・講演し、首相の靖国神社参拝に「失望」を表明したオバマ米政権について「共和党政権の時代にこんな揚げ足を取ったことはない。民主党政権だから、オバマ大統領だから言っている」と反論した。・・・」
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014011701002272.html
米議会内でこの動きの中心になっているマイク・ホンダ下院議員もオルブライト元米国務長官も民主党だが、こんな民主党の中にあって、大使に広島式典参加をさせたオバマの心中を少しは慮れってんだ。↓
「米上院でも「慰安婦法案」通過 「日本に公式謝罪要求」・・・
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/01/18/2014011800458.html
「靖国:オルブライト元米国務長官「安倍首相の参拝に失望」・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/01/18/2014011800460.html
猪瀬の矮小さに(彼に投票はしなかったが)一都民として虫唾が走る。↓
「猪瀬氏側、仲介者に500万円 徳洲会5千万円問題・・・5千万円を預けていたとされる銀行の貸金庫には同月18日の利用記録が残っており、ここから500万円を持ち出した可能性がある。・・・
返済場所の都内のホテルに特別秘書が持参したのは4500万円で、同席した木村氏が新たに工面した500万円を持参して上乗せし、計5千万円にして返したという。・・・」
http://digital.asahi.com/articles/ASG1K6HDMG1KUUPI11J.html?ref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG1K6HDMG1KUUPI11J
朝日が取り上げたことを含め、大変結構。↓
「米の慰安婦像「速やかに撤去を」 日本の地方議員ら抗議・・・」
http://www.asahi.com/articles/ASG1K544RG1KUHBI12J.html
芥川賞・直木賞受賞者のインタビュー記事。どれも面白い。
それにしても、女性ばっかしだね。↓
http://book.asahi.com/booknews/update/2014011700010.html
http://book.asahi.com/booknews/update/2014011700001.html?iref=comtop_list
http://book.asahi.com/booknews/update/2014011700005.html
習近平が中共の裁判所における裁判官の独立を確保する方針を打ち出した。
(こんなん意味ないとケチを付ける連中は、習近平がまず人民の人間主義化を図ってから支那の政治体制の日本化を実行しようとしていることが分かってないからだ。(太田))↓
<画期的だと受け止める学者は少数。↓>
・・・ by making judges independent, the Chinese system, “nearly unchanged in 60 years, will be revolutionized.・・・
<大部分の学者は、中国共産党の選挙ないし法によるチェック体制の確立なくしては法治主義の確立は不可能だと言っている。>
・・・there will be “no meaningful electoral or legal checks on party power.・・・
http://blogs.wsj.com/chinarealtime/2014/01/17/quashing-expectations-for-rule-of-law-in-china/
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一人題名のない音楽会です。
美しい旋律の第1回目です。
これは、米国の作曲家にして著述家たるジャン・スワフォード(Jan Swafford)(注)が’The Most Beautiful Melody in the World–You know it when you hear it’
http://www.slate.com/articles/arts/music_box/2013/07/the_most_beautiful_melody_in_the_world_is_it_gershwin_brahms_the_beatles.single.html
(2013年7月31日アクセス)で取り上げた欧米の美しい旋律を2回に分けてご紹介しようというものです。
(注)1946年~。ハーヴァード大を優等で卒業し、エール大音楽大学院で修士号と博士号を取得。
http://en.wikipedia.org/wiki/Jan_Swafford
スワフォードが引用したユーチューブ映像を(リンク切れになった1つを除いて)そのまま使ったことをお断りしておきます。
私自身がそれほど「美しい旋律」の曲とは思えないものも入っていますが、典型的(?)米知識人が選ぶとこうなる、という受け止め方をしていただければ幸いです。
何てたって、私、彼が、「欧米に旅した初期の日本人はオペラ公演からつまみ出されなければならなかった。笑い転げたからだ。一方、欧米人達は伝統的な日本の唄を聴くのは苦痛だった。初めて聴くとまるで便秘に悩んでる様子のように思えたからだ」と記したところの、かつての日本人の末裔ですからねえ。
では、始めましょうか。
Sarah Vaughan歌唱 I Got Rhythm(注)
http://www.youtube.com/watch?v=5G7UIeYGq0k
(注)「1930年に発表された、ジョージ・ガーシュウィン作曲、アイラ・ガーシュウィン作詞による歌。現在でもジャズのスタンダード・ナンバーとして知られる。独特なコードの進行は「リズムチェンジ」として知られており、・・・多くの著名なジャズ曲の基礎となった。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%82%AC%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%A0
アイラ・ガーシュウィン (Ira Gershwin。1896~1983年)は、「<米国>の作詞家。本名Israel Gershovitz(イズレイアル・ガーショヴィッツ)。ロシア系ユダヤ人の移民の長男としてニューヨークに生まれる。弟のジョージ・ガーシュウィンと共に、ポピュラー音楽・クラシック音楽の両面で活躍、20世紀を代表する数多くの楽曲を残した。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%83%BB%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%B3
Carly Simon歌唱 All the Things You Are(注)
http://www.youtube.com/watch?v=Qrw5qEDRLw0
(注)ジェローム・カーン(Jerome Kern)作曲、オスカー・ハマーステイン2世(Oscar Hammerstein II)作詞の1939年のミュージカル用の曲。
http://en.wikipedia.org/wiki/All_the_Things_You_Are
The Carter Family歌唱 Wildwood Flower(注)
http://www.youtube.com/watch?v=ewnfWoSQz3o
(注)モード・アーヴィング(Maud Irving)の詩に1860年にジョセフ・フィルブリック・ウェブスター(Joseph Philbrick Webster)が曲を付けたもの。
http://en.wikipedia.org/wiki/Wildwood_Flower
The King’s Singers歌唱 Greensleeves(注)
http://www.youtube.com/watch?v=twix9KfES9Y
(注)グリーンスリーブスは「伝統的なイ<ギリス>の民謡」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%96%E3%82%B9
Ralph Vaughan Williams作曲(注) Fantasia on Greensleeves
http://www.youtube.com/watch?v=Ak85S5KZoKE
(注)ヴォーン・ウィリアムズの他の曲から第三者が編曲したという説もある。
http://en.wikipedia.org/wiki/Greensleeves
Jacques Brel歌唱 Amsterdam(注)
http://www.youtube.com/watch?v=n2kkr0e_dTQ (筆者指定のものはリンク切れなので代替)
(注)ジャック・ブレル作詞。(出版は1964年)
http://en.wikipedia.org/wiki/Amsterdam_%28Jacques_Brel_song%29
Roman Hoffstetter(注)作曲 String Quartet in F Major, Op.3 No.5 II:Andante Cantabile
http://www.youtube.com/watch?v=6jmQ2IXtdTE
(注)ローマン・ホーフシュテッター(1742~1815年)は「オーストリアのベネディクト会の修道士。アマチュア作曲家でもあった。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%9B%E3%83%95%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%86%E3%83%83%E3%82%BF%E3%83%BC
Monteverdi作曲 L’incoronazione di Poppea(注)より “Pur ti miro, Pur ti godo” (Jaroussky, De Niese歌唱)
http://www.youtube.com/watch?v=_isL0E-4TsQ
(注)「モンテヴェルディが作曲したオペラ・セリア。・・・ジョヴァンニ・フランチェスコ・ブセネッロの台本による。古代ローマ帝国の皇帝ネローネ(ネロ)が、周囲の反対者を排除して、寵愛するポッペーア(ポッパエア・サビナ)を皇后とする物語。1642年にヴェネツィアで初演された。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%83%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%A2%E3%81%AE%E6%88%B4%E5%86%A0
クラウディオ・ジョヴァンニ・アントニオ・モンテヴェルディ(Claudio Giovanni Antonio Monteverdi。1567~1643年)は「イタリアの作曲家、ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者、歌手。マントヴァ公国の宮廷楽長、ヴェネツィアのサン・マルコ寺院の楽長を歴任」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%AA%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%A3
J.S. Bach作曲 BWV 208よりSheep may safely graze(注)
http://www.youtube.com/watch?v=VzaCZH1zGvw
(注)1713年にバッハが作曲した世俗的カンタータたる「狩りのカンタータ(Hunting Cantata)」中の最も有名な部分。
http://en.wikipedia.org/wiki/Was_mir_behagt,_ist_nur_die_muntre_Jagd,_BWV_208
(続く)
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太田述正コラム#6703(2014.1.18)
<『「里山資本主義」のススメ』を読む(その1)>
→非公開
皆さんとディスカッション(続x2147)
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