太田述正コラム#7024(2014.6.28)
<皆さんとディスカッション(続x2308)>
<コラム#7022の訂正>(ブログは訂正済)
結局、この3カ国は全て7月中に調印する運びとなった。↓

結局、ウクライナは本日、後の2カ国は7月中に調印する運びとなった。↓
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<太田>(ツイッターより)
 「韓国、慰安婦問題で自爆必至か…」
http://news.livedoor.com/article/detail/8985090/
と言いたい気持ちは分かる。
 しかし、この訴訟提起の話は、日本の主要メディアは取り上げてるものの、日英それぞれの版の朝鮮日報電子版は口を拭ってるし、英米の主要紙も一切報じていない。
 人間主義的属国外交を続けている限り、展望は容易に開けないと思った方がいいだろう。
 そのためにも、日本の外務省の解体的再生が必要なんだけど、少なくとも安倍政権、いや、自民党政権には期待するだけ無理だろうね。
 カリフォルニア州の、料理人は手で料理に触るときは手袋をつけなければならないという州法が6か月間の猶予期間が終わる前に廃止された。
http://www.latimes.com/local/politics/la-me-glove-law-20140627-story.html
 手袋で握られた寿司を食べられさせられつつあった州民には朗報だな。
 それにしても、アメちゃんはブレるね。
<年金受給者のアツ>(同上) ‏
 でも手を洗う習慣の無い韓国人のザパニーズ寿司屋が多い現実。
 気をつけろ、その職人は日本人か?
<p7l1h.2o>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
≫決定権の多寡と幸福度は必ずしも一致しないでしょ?≪(コラム#7020。2Sjd0x8A)
 そこは理解できるのだけど、私の知っている限りでは、男が決定権を独占しているので女性差別と云うもので、これは世界的な認識ではない?
 何故そうなるかと云えば決定権をプラスと捉えているからでしょ?
 決定権をマイナスと捉えるのは、今まで決定権を根拠として女性差別とされていたものが一転して男性差別へと変わる。
 世界中の人達は誤った認識を持っていたと云う大胆な結果になるのがネックではないか?
≫前回、決定権と決断(選択)を混同しちゃってたね、スマン。≪(コラム#7018.2Sjd0x8A)
 同じじゃないのかい?
 何かを選択するのが決定権の行使で選択肢が沢山あるのが決定権より多くある状態なのだから
≫家計に関する決断(選択)って、仕事とか公務に関するそれと比べ、生じるストレス的にあまりに軽いと思わないかい?≪(同上)
 それは家の中の決定権を軽んじる事になりはしないか?
 家の中での搾取も軽くなってしまうのでは?
<2Sjd0x8A>(同上)
><決定権の多寡と幸福度は必ずしも一致しない、ということ>は理解できるのだけど、
>私の知っている限りでは、男が決定権を独占しているので女性差別と云うもので、これは世界的な認識ではない?
 多分そうだろうね。
 でも考えて欲しい。まず、この調査結果をみてちょ。↓
 「女性は男性よりも平均的に幸福」
http://www5.cao.go.jp/seikatsu/whitepaper/h20/10_pdf/01_honpen/pdf/08sh_0103_02.pdf
 「たとえば、日本を含め多くの国において、男性は女性よりも社会的に優遇されていると言われている。
 日本では、女性差別の廃止と男女平等社会の実現が長い間の目標であり、現在でもその取り組みが続けられているが、現在でも、様々な点で男性優位社会であると思われる。この事実は男性に幸福感を与える可能性があるが、その一方で、社会的な責任が男性の方が大きいとも考えられ、その結果、男性は不幸であるかもしれない。
 このような男女の社会的役割の違いは男女の幸福感に影響を与える可能性がある。社会的な役割の違い、すなわち、所得や、学歴、職業の男女間の差を調整してもなお、男女の幸福感に差が見られれば、生物学的な特性である可能性が示唆される。・・・
 ・・・男性は有意に女性より不幸である。これは、意外な結果と思われるかもしれないが、これまでのいくつかの調査が、男性は平均的に女性より不幸であることを報告しており、この結果は特異なものではない(Inglehart (1990), White (1992), Hellevik (2003))。・・・
 女性の方が男性より仕事に対する満足度が高いという「パラドックス」も報告されている(Brown and McIntosh (1998), Clark (1997))。Sousa-Poza and Sousa-Poza (2000) <が、彼ら>は、その傾向はアメリカとイギリスだけに見られるもので、その他の多くの国では見られないことを報告している。
 ただし、日本では男性の方が女性よりも仕事に対する満足度が高い。」
http://www.iser.osaka-u.ac.jp/rcbe/gyoseki/fukou.pdf
 結局、男性よりも女性がシアワセなのは世界的傾向なのか(生物学的要因なのか)それとも日本だけなのか、よくわからんです。
 太田さんの主張に納得いかないんなら、こういう点をデータを調べて論駁してみては?
⇒引用典拠を読むのをサボったことをお断りしておく。
 さて、シアワセって主観的なことだがから、(定義そのものも主観的だけじゃなく、その定義に則った評価も主観的であり、)シアワセ度なんて、本来、あらゆる意味において十人十色なんじゃないの。
 ところが、(調査対象となった諸社会の)どこでも、平均的男性と平均的女性で、シアワセ度において、男<女、という結果が出ちゃった、ということじゃないのかな。
 ここで仮説だが、世界の概ね全ての諸社会において、寿命が、男<女、であるってのは、男女の身体的違いと共に、この主観的シアワセ度の違いも理由なんじゃないのかな。
 つまり、ボクが言いたいのは、現代日本の場合、男女合わせた平均寿命が世界一なのに、男の平均寿命が7位程度だってのは、シアワセ度が、男<<女、だからなんじゃないかってこと。
 (なお、シアワセ度の国際比較は、元に戻って、シアワセ度の主観性から、意味がないと思われる。)
 ついでに言えば、日本でだけ(?)男の方が女よりも仕事に対する満足度が高いのは、(前にも同趣旨のことを記したことがあるが、)日本の職場が、全球的標準とは大きく異なり、単なるゲゼルシャフトじゃあなくてゲマインシャフト的部分もあるからじゃないか。
 ここから先は再び仮説だが、日本の男にとっては、ゲゼルシャフト的部分においては、家庭と同じで、「上司」等を相手にしなきゃいけないからストレスが貯まるけど、ゲマインシャフト的部分においては、基本的にみんな平等だからストレスが貯まらないんじゃないか。
 つまり、総合的には、ゲマインシャフトそのものである家庭での方が職場でよりも、もっとストレスが貯まるんじゃないか。
 これに、ストレスの少なさ≒(主観的)シアワセ度の高さ、というもう一つの仮説をドッキングさせると、(世界のどこでも、シアワセ度は、男<女であることから、)現代日本でのシアワセ度の、男<<女、が導き出される。
 うーん、何だか話が出来過ぎか?(太田)
>同じじゃないのかい?
 ちゃうよ。権利と行為はちがうでしょ。
>それは家の中の決定権<、もとい決断(選択)>を軽んじる事になりはしないか?
 いや、軽いでしょ・・。典拠いる?
<lgTQoRWY>(同上)
 親しき仲にも礼儀ありってよく言うけど、<昨>日のコラムびっくり。
 <太田さん、>色んな失敗弁当があったんだろう。
 <いずれにせよ、専業主婦同様、>専業主夫も軽いね。
<dHeE0jpE>(同上)
 <別件だが、>オーストラリアやカナダの国家元首がエリザベス女王なんてちっとも知らなかった。
 勉強になった。
<U8WeH9Jg>
 コラム#7022<で紹介されていた>赤坂真理女史の発言にまったく同意できない。
 女に生まれた敬宮殿下だけでなく、皇族に生まれなかった私も天皇になれないが、そんな理由で自分は「いてもいなくてもよ」いのだなどと思ったことは一度たりともない。
 勿論、私が天皇になれないことは「不条理」だが、それは世の中に数多ある不条理のひとつにすぎず、その程度のことでいちいち悩んでも無意味だ。
 天皇になれなくたって、人は充実した人生を送ることができると、赤坂女史に教へてやりたい。
<太田>
 そうじゃあなくって、「キミが次の社長だからね」と現社長に言われてたのに別の人が社長になっちゃった、といった状況を想像しなくっちゃダメだよ。
 それでは、その他の記事の紹介です。
 やっぱ、私の説でしか説明はつかないねえ。↓
 「複数都議がヤジ 議場の音声分析「自分が産んでから」も・・・」
http://www.asahi.com/articles/ASG6W5KBQG6WUTIL020.html?iref=comtop_6_02
 これも何度も言ってきたことだが、事実上集団的自衛権の完全な解禁がなされたとも見られること、いずれにせよ、日本の憲法に規範性がないことが改めて裏付けられたこと、から、今次決着は評価できる。↓
 「・・・与党協議では、集団安全保障で武力を使うことについて、公明党が「武力の行使の範囲が際限なく広がる」として反発。閣議決定案には盛り込まず、議論を棚上げした。しかし、想定問答は、国際法では「集団安全保障」に分類される行動でも、新3要件を満たせば、憲法上は「我が国による自衛の措置」となると区別して、機雷除去などは可能と結論づけた。
 また、政府は武力行使を目的に他国の領域に自衛隊を原則として派遣しないとしてきた。これに対し、想定問答では、中東ペルシャ湾を念頭に、国際法では「武力行使」と見なされる機雷除去について「他国の領海内であっても、『新3要件』を満たす場合には、憲法上許されないわけではない」とした。
 集団的自衛権などを行使する地理的な範囲については「新3要件」に照らせば「自(おの)ずから限界がある」としたが、具体的な範囲は示さなかった。また、行使する相手国について、政府は公明党の求めで「我が国と密接な関係にある他国」としたが、この解釈について「米国以外は、一般には相当限定されるが、個別具体的な状況に即して総合的に判断」と、米国以外との協力の余地を残した。・・・」
http://digital.asahi.com/articles/ASG6W7D7WG6WUTFK01B.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG6W7D7WG6WUTFK01B
http://mainichi.jp/select/news/20140628k0000m010102000c.html
 私が民主党から立候補した2001年時点から全く変わってないねえ。
 安全保障政策という基本の基本で一致できない烏合の衆が一つの党を構えるなんてのは安全保障を放擲した戦後日本でしかありえないことなんだけどな。↓
 「・・・民主党の海江田万里代表は・・・集団的自衛権を巡る党見解について、「行使ありきの立場はとらないが、今後も議論が必要だ」と述べ、行使の是非について判断を先送りした。2月にもあいまいな党見解をまとめており、行使容認派と反対派を抱える党内事情に配慮した。
 同党は今後の国会論戦に備え、邦人を乗せた米艦の防護など、政府が与党に示した15事例について議論を重ねてきた。この日の憲法総合調査会と安全保障総合調査会の合同総会で、いずれの事例も「今後の検討課題」「警察権の行使で対応可能」などとし、当面、集団的自衛権の行使が必要な事例はないと結論づけた。
 総会後、行使の是非について問われた海江田氏は「行使一般について容認するわけにはいかない」と述べるにとどまり、2月に出した党見解の文言を繰り返した。」
http://www.asahi.com/articles/ASG6W5S3PG6WUTFK00H.html?iref=comtop_list_pol_n05
 いつの間に日本はバレエ大国になったんだろ。
 にもかかわらず、国内での教育、活躍の場の整備がどうして遅れてるんだろ。↓
 「米国ミシシッピ州のジャクソンで、14日から開かれていたUSA国際バレエコンペティション(通称・ジャクソン国際バレエコンクール)の結果が27日発表され、女性シニア部門で日本の加瀬栞(しおり)さん(22)が金メダル、宮崎たま子さん(25)が銀メダルを獲得した。・・・」
http://www.yomiuri.co.jp/culture/20140628-OYT1T50038.html?from=ytop_top
 ホント、なんだこりゃってカンジだな。(コラム#7004参照)↓
 「習近平氏が親族に資産売却指示 ファミリーは数千億円利益も・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/8986749/
 インドのモディ新首相が、日印は、基本的価値、国益、優先順位を共有している、と語る。↓
  ・・・Modi said India and Japan share the “fundamental identity of values, interests and priorities”・・・
 <だから、日印連携に高い優先順位を置いている、と。↓>
 For India, the strategic and global partnership with Japan has high priority・・・
 <何たって、両国は仏教的な文化紐帯で結ばれている、と。(相当無理なロジックだが、気持ちは痛いほど分かる。(太田)↓>
 Modi said apart from economic ties, India and Japan share strong Buddhist cultural linkages,・・・
http://timesofindia.indiatimes.com/india/Partnership-with-Japan-is-high-priority-Narendra-Modi/articleshow/37335313.cms
 国境までIsisがやってきているヨルダンの国内で、Isisシンパの動きがみられるとさ。↓
 ・・・more troubling to the Amman government than the possibility of an ISIS invasion are signs that support for the group may be expanding here and that homegrown recruits could take action in Jordan, ・・・
http://www.washingtonpost.com/world/middle_east/jordan-fears-homegrown-isis-more-than-invasion-from-iraq/2014/06/27/1534a4ee-f48a-492a-99b3-b6cd3ffe9e41_story.html
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一人題名のない音楽会です。
 John Ogdonの11回目です。
 今回は補遺篇です。
Liszt En Reve(注) 佳作。
https://www.youtube.com/watch?v=Q4B5D18CURw
(注)ノクターン「夢のなかに}。1885年作曲。
http://www.piano.or.jp/enc/pieces/2305/
http://www.allmusic.com/composition/en-r%C3%AAve-nocturne-for-piano-s-207-lw-a336-mc0002657718
 Trauer Vorspiel Trauer Marsch
https://www.youtube.com/watch?v=-jMRFmm2DZQ
 Grand Galop Chromatique 名作
https://www.youtube.com/watch?v=xsP1cgYIxOQ
Chopin Berceuse Op. 57(注) まあまあの曲
https://www.youtube.com/watch?v=h9cCqMib5aU
(注)子守歌。ただしもとの題は「変奏曲」。1844年作曲。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%90%E5%AE%88%E6%AD%8C_(%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%91%E3%83%B3)
Busoni Variations & Fugue on Chopin’s Prelude in C Minor Op. 22(注) 佳作。
https://www.youtube.com/watch?v=–OvBDdB65k
 No.20 from the 24 Preludes  演奏:Tzvi Erez 原曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=JgpPk4ooo7E
(注)1884~5年作曲。
http://www.naxos.com/mainsite/blurbs_reviews.asp?item_code=8.555699&catNum=555699&filetype=About%20this%20Recording&language=English
 Turandot Frauengemach (No. 4 of Elegies)(注) 佳作。
https://www.youtube.com/watch?v=u0MrPktj_d4
(注)1908年出版。
http://en.wikipedia.org/wiki/Elegies_(Busoni)
 Fantasia after Bach(注) まあまあの曲。
https://www.youtube.com/watch?v=NoLWCNKctTc
(注)1909年作曲。亡父に捧げた曲。
http://www.allmusic.com/composition/fantasia-nach-j-s-bach-for-piano-kiv-253-mc0002358702
 ここで、Ogdon自身が作曲したピアノ曲を聴いていただきましょう。
 但し、演奏者は彼ではありません。
 Piano Sonata No. 4 ‘An American Sonata’ 演奏:Brenda Lucas 駄作。
https://www.youtube.com/watch?v=Z-qpMg2BdcA
https://www.youtube.com/watch?v=PNRH2YZnVt4
 Five Preludes 佳曲 演奏:Brenda Lucas まあまあの曲。
https://www.youtube.com/watch?v=v2qLdHY87LQ
(続く)
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太田述正コラム#7025(2014.6.28)
<欧州文明の成立(続)(その1)>
→非公開