太田述正コラム#7044(2014.7.8)
<皆さんとディスカッション(続x2318)>
<太田>(ツイッターより)
「中国が公開した日本人戦犯供述書、信ぴょう性は?…」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/07/07/2014070701099.html
これ、余り日本の主要メディアの電子版じゃ取り上げられてないが、直接読んでみたら?
http://j.people.com.cn/n/2014/0704/c94474-8751014.html
、 http://j.people.com.cn/n/2014/0707/c94474-8751784.html
記録を<焼>却したのはずなのに記述が細か過ぎるので、「データ」を中共側が提供した可能性が高く、従って、事案や数字が水増しされているのだろうが、でっち上げとは言えまい。
捕虜殺害は日常的に行われていたことだし、何よりも共産党ゲリラ出没地帯じゃ、住民を巻き込むことは不可避だったわけだがね。
<太田>
第3弾が出てた。↓
http://j.people.com.cn/n/2014/0707/c94474-8752080.html
関連記事だ。
盧溝橋事件記念日を大々的にプレイアップした習金平閣下、「戦犯供述書」の公開もそうだが、軍事力による対日威嚇がリスキー過ぎるので、「安全」な憎まれっ子路線に転換したっちゅうことだな。
迫力不足だぞー。↓
<中共当局は、今までは、この日を殆んど取り上げなかったのだが、ってさ。↓>
・・・In the past, memorials of the 7 July battle were relatively low-key. Last year, a two-minute state television story on the anniversary featured local Communist Party members placing flowers on the Marco Polo bridge.
But this year’s 90-minute television spectacle comes as Beijing is putting pressure on Tokyo to apologise for wartime acts, including Japan’s use of wartime sex slaves and the Nanjing massacre in 1937.・・・
http://www.bbc.com/news/blogs-china-blog-28190369
むしろ、ネチズンの少数有力意見から見る限り、中共人民は全くこれに踊らされていない。↓
・・・ while hatred of Japan runs deep and wide in China, some Chinese resent the party’s attempt to co-opt history to glorify itself. ・・・
<抗日戦争と中国共産党は関係ねーだろってさ。↓>
”The anti-Japanese war had nothing to do with your most honorable party” ・・・
<当時は中華民国であり、最高司令官は蒋介石だったぜってさ。↓>
”Never forget that the legal government of China at that time was the Republic of China, and China’s supreme commander was Chiang Kai-shek,” ・・・
http://www.foreignpolicy.com/articles/2014/07/07/China/Japan/Marco/Polo/Bridge
<太田>(ツイッターより)
イスラエルがガザ侵攻を行う準備を整えた。全ての始まりは、(ガザ在住者達による)イスラエル人少年3人のヨルダン川西岸での殺害だった。
そして、エスカレートさせたのは、ガザの(ハマス以外の)過激派の対イスラエル・ロケット攻撃だった。
この記事に登場する人物が言ってるように、イスラエル政府もハマスもどちらも望まぬ戦争が起ころうとしているというギリシャ悲劇的状況だ。
http://www.nytimes.com/2014/07/08/world/middleeast/hamas-vows-to-avenge-militants-deaths-in-israeli-strikes.html?hp&action=click&pgtype=Homepage&version=LedeSum&module=first-column-region®ion=top-news&WT.nav=top-news
その更に根源には、ユダヤ教、イスラム教(、そしてキリスト教)という、アブラハム系宗教の業がある。
神の「原罪」は余りにも大きい。
神を安楽死させようぜ。
「…1日の閣議決定が波紋を広げるなか、防衛省の集団的自衛権に関するページが、7日午後、突然閲覧できない状態になった。・・・<そこには、「>憲法第9条の下において許容されている自衛権の行使は、わが国を防衛するため必要最小限度の範囲にとどまるべきものであり、他国に加えられた武力攻撃を実力をもって阻止することを内容とする集団的自衛権の行使は、これを超えるものであって、憲法上許されないと考えています」と書かれていた。…」
http://news.livedoor.com/article/detail/9018146/
信じられない失態だ。
太田コラム読者ほどの関心すら内局キャリアは持ってない?
<太田>
関連記事だ。
とにかく、本件での世論調査には、何の意味もないだわさ。↓
「割れた世論調査、集団的自衛権の質問に“枕詞”つけた朝日・毎日、回答に影響?・・・」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140708/stt14070808020003-n1.htm
ところで、本件、誰も質問してこないけど、一応マイナー自衛権について聞かれたら答えようとネットにあたったところ、ウィキペディアすらないんだね。
中共による尖閣侵攻問題なんて、日本人一般が、何の関心も持ってないってことがよー分かったで。
見ーつけたのこれくらいだな。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130312/plc13031207360003-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140206/plc14020603210001-n1.htm
http://gisyo-104.blogspot.jp/2014/01/20140121_4313.html
<2Sjd0x8A>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
≫家庭内で旦那が搾取されていると言及されているのは、ここら辺でてす・・・戦後日本では結婚制度は妻による夫搾取制度であり~ (※1)≪(コラム#7042。g4pN.uBY)
「家庭内で」なんて感じで、言い回しを変えないでよww。
さあ、太田さんが「戦後日本では」なんて限定的に言及している意味を考えてみて。↓
「そもそも日本は戦前まで、夫婦ともに農業で共働きだったわけです。「女性は家に入って育児に専念」なんて考えは、高度経済成長期以降にたった30年くらい続いただけの、非伝統的な家族のあり方でしょう。戦前までは農業人口が過半数・・・。・・・」
http://shinagawasn.blog.so-net.ne.jp/2013-06-03-36
(↑、統計データは示されていないし専門家の発言でもないから、本来、典拠とするのは問題なんだが、探すのめんどくさいからカンベン。)
さあ、あなたが何を勘違いしているか、もしくは、なぜ話が噛み合わないか、理由がわかったでしょ?
<太田>
それでは、その他の記事の紹介です。
アメちゃんは、日本は欧米に倣って帝国主義国になり、欧米がそれを止めてからも帝国主義国であり続けたって説をいまだに信じ込んでるんだね。↓
What Sparked Japan’s Aggression During World War II?・・・
http://www.slate.com/blogs/quora/2014/07/07/what_prompted_japan_s_aggression_before_and_during_world_war_ii.html?wpisrc=hpsponsoredd2
で、下掲を投稿しておいた。(<>は要訳)
<少なくとも先の大戦だけは米国にとって正戦だったという神話にはそろそろお別れしな!↓>
It is time Americans getting rid of their last myth that at least the WWII was a just war for them.
<その逆であり、太平洋版は、米国にとって最も不名誉で罪深いものだった。↓>
Contrarily, the Pacific version of that war was the most inglorious and sinful one.
<明治維新以来一貫して専制的なロシア(帝政及び赤)の封じ込め戦略を追求してきた日本を、ファシストの国民党とつるんで、戦争へと追い込み、敗北させたことで、アジアにおける共産主義者による権力奪取を助けた。支那の場合、中国共産党は毛沢東の恐怖政治で何千万人もの支那人が悲劇的な死を迎えることになった。かつまた、朝鮮戦争や二度のベトナム戦争等の共産党が起こした、或いは関係した紛争をもたらした。↓>
By cornering the liberal democratic Japan, who had been pursuing aconsistent strategy since the Meiji Restorationof containing despotic Russia(Imperial & Red), into the war with America, collaborating with the Fascist Chinese Nationalists, and by defeating Japan,America assisted the power grabbing of Asia by the communists, including that of China by the Chinese Communists, who brought about the tragic deaths of tens of millions of Chinese under the terror of Mao, and also Communist invoked/involved conflicts such as Korean War and Vietnam Wars.
<要するに、人種主義的帝国主義の米国は、19世紀末以来、直接的間接的に1000万人ものアジア人を、全く無意味に殺したのだ。↓>
Summing up, racist imperialist America directly or indirectly killed something like 10 million Asians (Filipinos, Japanese, Koreans/Chinese, and Vietnamese etc.), many of them civilians, since the end of the 19th century, absolutely in vain.
<(それは、いわば、米国への植民者達が、その繁栄をもたらしたところの、「経済合理性」の観点からのインディアンの迫害とアフリカ人の奴隷化の行き着いた究極だった。)↓>
(It was something of the culmination of the ‘rational economic’ persecution of Indians and slaving of Africans by the American settlers, to whom they owe their prosperity.)
<この身の毛がよだつ残虐行為は、20世紀におけるロシアの共産党とナチスがそれぞれ行ったものを規模と犯罪性において凌駕している。↓>
This horrendous atrocity surpasses both in size and criminality of those conducted respectively by Russian communists and Nazis during the 20th century.
⇒数1000万人とするところを間違えちゃってたんで、後で、correction:10 million → several 10 millions of と投稿しておいた。(太田)
珍しく「良心的」な朝日の戦前史記事だ。
(無理やり、半藤某の戯言を引いてごまかしてるけどね。)↓
「ソ連の対日侵攻拠点、明らかに モンゴルに巨大陣地跡・・・
陣地内の建物の多くに、内側から爆破した跡が見つかった。また、陣地の間をつないでいたとされる鉄道は、60年代初頭までに撤去されたという。調査団長の岡崎久弥さんは「旧ソ連が対日参戦する何年も前からひそかに大規模な侵攻を準備していた実態が明らかになった。衛星国に用済みの施設を使わせまいとした、旧ソ連の冷酷な計算も読み取れる」と話す。・・・
作家半藤一利さん<いわく、>・・・三国同盟に対し、日本とドイツに挟まれていたソ連が抱いた強い警戒感と恐怖心を、これらの巨大陣地は如実に物語っている。緊迫した国際情勢のなかで軍事同盟がもたらすのは抑止力ではなく、相手国の軍備増強とその正当化であることを示す証左だ。・・・」
http://digital.asahi.com/articles/ASG737K5ZG73PLZU012.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG737K5ZG73PLZU012
韓国が、ついに日本からの独立を果たしつつあるようで、慶賀に耐えない。↓
「素材・部品輸出は過去最高、対日依存度は過去最低・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/07/08/2014070800655.html
米国は今後ともドイツを諜報の対象にし続けるだろう、とさ。↓
・・・Washington has been spying on Germany for decades, and that work will almost certainly continue well into the future. ・・・
<そのため、ドイツにかねてから蟠っていた反米感情は今や抑えが利かなくなりつつある。↓>
There was always some kind of anti-American sentiment in the German public, but this is skyrocketing,・・・<i>t’s really worrying.・・・
<先般、ドイツで独米二重スパイが摘発されたことと、エシュロンへのドイツの加盟を米国に一蹴されたため。↓>
The exposure of the double agent follows Berlin’s failed attempt to forge a so-called “no-spying” agreement with the United States, similar to the one it has with the United Kingdom, Canada, New Zealand, and Australia. Under the pact, all five nations generally agree not to monitor each other’s officials and conduct spying operations on each other’s soil.・・・
http://thecable.foreignpolicy.com/posts/2014/07/07/germany_spy_obama_merkel_snowden
同性婚の家庭で育てられた子供は、相対的により健康であることが分かった。↓
http://time.com/2964509/children-of-same-sex-parents-are-healthier-study/
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太田述正コラム#7045(2014.7.8)
<欧州文明の成立(続)(その10)>
→非公開
皆さんとディスカッション(続x2318)
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