太田述正コラム#7639(2015.5.2)
<皆さんとディスカッション(続x2615)>
<太田>(ツイッターより)
 「…憲法9条については「変えない方がよい」が63%(昨年2月は64%)で、「変える方がよい」の29%(同29%)を大きく上回った。女性は「変えない方がよい」が69%に及んだ。…」
http://www.asahi.com/articles/ASH4H4KBCH4HUZPS003.html?iref=comtop_6_01
 日中修復なった以上、後はイスラム勢力に期待するのみか。
 「…かつては「護憲」と「改憲」、自衛隊「否定」と「肯定」、日米同盟「反対」と「賛成」、の軸で対立していた。
 しかし、今回の<世論>調査でみると、…9条関連の改正は「必要なし」、自衛隊は「肯定する」という共通意見が…あるようだ…
 かつての左と右の対立<は>もはや存在<せず、>…国民<は>…現実的になっているようだ…」
http://www.asahi.com/articles/ASH4Y664KH4YULZU009.html?iref=comtop_list_pol_n03
 米国が日本に再軍備要求をあからさまにはしなくなったんで、「左」「右」の対立という米国向けのお芝居をする必要がなくなっただけで、米国に軍事は丸投げという国民の属国根性はそのままだってことなんだよ。
<太田>
 それでは、その他の記事の紹介です。
 いやー大変だったですねー。
 おっつかっれさーん。↓
 「安倍晋三首相が4月29日、アメリカ議会上下両院合同会議で演説した。・・・
 この日、安倍首相は英語で演説を行ったが、・・・手に持った原稿・・・には、「次を強く」など抑揚をつける位置や、息継ぎの箇所が赤ペンで書き込まれていた。
 <また、>・・・「顔を上げ拍手促す」などの書き込みも見られる。・・・」
http://www.huffingtonpost.jp/2015/04/30/shinzo-abe-speech-note_n_7177172.html
 何かあると、黒人街で店舗掠奪が起きるが、店舗側が黒人達を搾取しているという実態がその背後にある場合が少なからずある、とさ。↓
 ・・・The riots reflect fury not just at the police, but at the constraints of the ghetto’s retail economy, where the poor pay more.・・・
 <車がないので、地域の店舗にしか行けない家庭も多く、そこに店舗側が付け入る、と。平均的に、15%は高い価格を設定している、と。↓>
 Ghetto residents can’t easily leave their neighborhoods to enjoy the competitive market pricing of the better-off sections of the city or the suburbs. Economists have found that prices for consumer goods can be as much as 15 percent higher for the poor.・・・
 <黒人達も、給料は小切手でもらうが、銀行口座に残金が不足しているので、銀行で換金ができない、そこで、店舗側が手数料をふんだくって換金している。↓>
 Many poor Americans don’t cash their paychecks at banks (which typically require a minimum deposit), and are forced to use the services of cash-checking shops, which tend to take 2 percent off the top. ・・・
http://www.slate.com/articles/news_and_politics/crime/2015/05/baltimore_riots_it_wasn_t_thugs_looting_for_profit_it_was_a_protest_against.html
 階層上昇の神話がいまだに米国の人々の間には残ってるってさ。↓
 ・・・belief in the American dream is woefully misguided when compared with objective reality. Addressing the rising economic gap between rich and poor in society, it seems, will require us to contend not only with economic and political issues, but also with biases of our psychology.
http://www.nytimes.com/2015/05/03/opinion/sunday/american-dream-or-mirage.html?hp&action=click&pgtype=Homepage&module=c-column-top-span-region&region=c-column-top-span-region&WT.nav=c-column-top-span-region&_r=0
 シリアのアサド政権は、今度こそオダブツ間近し?
 →神のみぞ知る、だとよ。(そんなコラム、載せるなー。(太田))↓
 Is Bashar al-Assad Finished, for Real, This Time, Again?・・・
 The answer, of course, is that nobody knows. ・・・
http://foreignpolicy.com/2015/05/01/is-bashar-al-assad-finished-for-real-this-time-again-syria/?wp_login_redirect=0
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 一人題名のない音楽会です。
 ガーディアン掲載コラムの推奨歌劇歌唱の2回目(最終回)です。
Aida(注)第四幕”Judgement scene” Jon Vickers, Giulietta Simionato
https://www.youtube.com/watch?v=Ekicq-OC6N0
 《もうこういう演出はなされなくなったが、こういう素晴らしい歌唱も見られなくなった。》
(注)「エジプトを舞台にしたメジャーなオペラはモーツァルトの『魔笛』以来だが、ほぼ無国籍なファンタジーである『魔笛』にくらべ、国家の攻防がメインに据えられた壮大なご当地オペラになっている。・・・エジプトの総督イスマーイール・パシャ<は、>1869年11月のスエズ運河開通の祝賀事業の一環として、・・・<建設した>カイロ<の>オペラ劇場・・・の開場式典の祝賀音楽の作曲<を>依頼<してきたが、>・・・ヴェルディは・・・断っ<た>。・・・パシャはその後、・・・エジプトを舞台にした新作オペラの依頼を<改めて>て行ってき<て、>題材として・・・考古学者オギュスト・マリエットの著した・・・「原案」<を提示した>。マリエットは1821年生まれのフランス人で、・・・1851年からエジプトに渡り研究を続け、・・・パシャの信頼も篤<い>・・・人物だった。・・・『アイーダ』カイロ初演は当初1871年1月に予定されて<いたが>、1870年7月に勃発した普仏戦争が予期せぬ混乱をもたらした。カイロ初演のための舞台装置と衣装はすべて、一時帰国したマリエットの監修のもと、パリで製作されていたが、プロイセン軍によって同市はほぼ完全に包囲され、人手不足も加わって作業は大幅に遅延、完成した資材・・・もパリ脱出不能の状態となり、スケジュール通りの初演は不可能になった・・・。<しかし、>・・・1871年12月24日、カイロにて11か月遅れで行われた初演は・・・大成功であった。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%83%80
Trovatore(注)第一幕  “Tacea la notte placida” Leontyne Price
https://www.youtube.com/watch?v=miq4WNIByd8
 《Priceはヴェルディ歌劇最高のソプラノ。》
(注)「『イル・トロヴァトーレ』(Il Trovatore )は、・・・1853年、ローマで初演された・・・<ところ、>原作『エル・トロバドール』はスペインの劇作家グティエレスによって書かれ、1836年にマドリードで初演された・・・中世の騎士物語Mであり、>、男女の恋愛、ジプシー女の呪い、といった雑多なテーマを盛り込んだ・・・複雑な舞台劇<だった。>」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%AC
Don Carlo(注)第四幕”Ella giammai m’amo” Boris Christoff
https://www.youtube.com/watch?v=6y0IROfgJbo
 《スペインのフィリップ2世を最高のバスの一人であるChristoffが演じ歌う。》
(注)「『ドン・カルロ』(Don Carlo)は、・・・1867年3月にオペラ座にて初演<され>た(フランス語では『ドン・カルロス』Don Carlos)。・・・16世紀のスペインを舞台に、スペイン国王フィリッ<プ>2世・・・と若き王妃・・・、スペイン王子ドン・カルロ・・・、王子の親友ロドリーゴ侯爵・・・、王子を愛する女官・・・、カトリック教会の権力者・宗教裁判長・・・たち多彩な登場人物が繰り広げる愛と政治をめぐる葛藤を壮大で重厚な音楽によって描いている」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%AD
Othello(注)第一幕第一場(Storm scene) Gabriel Sade 指揮:Giuseppe Marotta オケ:Gran Teatro La Fenice (Kleiber/La Scala版リンク切で差し替え)
https://www.youtube.com/watch?v=rwlWLlhpBAs
 《筆者がリンクを貼っていたのは、テノールPlacido Domingoのものだが、ユーチューブで鑑賞することができる最もスリリングな場面という触れ込みだった。》
La Traviata 第二幕第二場”Dite alla giovine, La Traviata” Gruberova- Zancanaro
https://www.youtube.com/watch?v=kNWv_BynIiM&feature=youtu.be
 《反階層間上昇的道徳の音楽的描写は恐ろしく強力。》
(完)
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太田述正コラム#7640(2015.5.2)
<『日米開戦の真実』を読む(その11)>
→非公開