太田述正コラム#7833(2015.8.7)
<皆さんとディスカッション(続x2712)>
<太田>(ツイッターより)
 「70年談話で有識者懇報告書…満州事変以後、大陸への侵略を拡大し、無謀な戦争でアジアを中心とする諸国に多くの被害を与えた…
 1930年代以降の日本の政府、軍の指導者の責任は誠に重い…」
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS06H4D_W5A800C1000000/
 外務省が書いたんだろが、出来悪過ぎ。
 実質議院内閣制だったんだから、政府=内閣だけど、他方で、軍部=統帥権の長たる天皇。よって、天皇責任論を唱えたことになる。
 また、「侵略」と明記したことで、総理談話の自由度を著しく狭めてしまった。
 戦後史を肯定しつつ戦前史を修正したい不思議な史観の安倍首相、一体どうすんのか見物だねえ。
<太田>
 本日、有料コラムでこの報告書を取り上げることにしたからね。
<太田>(ツイッターより)
 「中曽根康弘元首相(97)は…先の大戦を「帝国主義的な資源や国家、民族の在り方をめぐる戦い」と評する一方、アジア諸国の国民に対しては「侵略戦争でもあった」と言及し… 先の大戦を「やるべからざる戦争であり、誤った戦争」と総括した。こうした否定的な歴史を直視しなければ、近隣諸国から信頼を得ることはできないと指摘した。…」
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20150806-OYT1T50099.html?from=ytop_main1
 韓国・北朝鮮はこの戦争とは関係ないし、中共は「対蒋介石ファシスト」戦線における日本の事実上の同盟「国」だったから、「近隣諸国」は米国ってことになる。
 「諸」はミスプリ?
 売国奴の元首相。
<太田>
 「・・・大隈内閣が日本の権益拡大を求めた1915年の「対華21か条要求」以降、侵略的要素が強くなったとし、「中国民族の感情を著しく傷つけたと言わざるを得ない」と記した。」とも彼は言ってるが、それよりずっと前から、キリスト教と阿片で「中国民族の精神を洗脳し麻痺させようとした」米国や、その後、共産主義でもって孫文、ひいては国民党を洗脳するとともに、共産党を作って傀儡政権樹立を図った」ロシアに比べて、これ、まことにもって(ほぼ)オープンかつ親切な申し出じゃなかったの、中曽根サン。
 なお、後の方に出てくる、川田らの話と、米国内での原爆論議の一端、も参照されたい。
<TA>
 <昨>日発売の『女性セブン』の太田さんへのインタビューを含む記事、読みました。
≫実のところ、取材を受けるまでは、私の話をうまくまとめていただけるかどうか、いささか懸念を持っていたのですが、全くの杞憂でした。≪(コラム#7826(未公開)。太田)
 私もかなり出来の良い記事だと思いました。特に記者のまとめ、「今、私たちが議論しなければいけないのは、〝日本が戦争できる国になってしまってもいいのか”という問題以上に、〝日本は戦争、つまり軍事力とどうつきあってきたのか”、そして〝これからどうつきあっていかなければいけないのか”ということだろう」は良かったですね。
 ところで、「私の話を・・・載っけて、『女性セブン』、大丈夫なのかねえ。」(コラム#7816(未公開)。太田)といった気構えで取材を受けたからには、多分、「防衛白書を2回編纂した私が断言するが、白書を含め、防衛省のタテマエ論は、肝心なものであればあるほど、ウソばっかしなの。」(コラム#7789。太田)のような類のことも話されたのでしょう。
 この手の「裏芸」(コラム#2613)だけでも太田さんを取材する記者がどんどん出てきても良さそうなのに、なかなか出てきませんね。
 (『女性セブン』の記者さん、流石に雑誌のカラーと関係のない太田コラムはもうチェックしないかな・・)
<MH>
 8月6日(木)の日本経済新聞 朝刊の第一面記事
 「戦後70年 これからの世界」
 米ハーバード大 アマルティア・セン教授が日本型経済を賞賛。
 アマルティア・セン(AMARTYA SEN)教授 ノーベル賞経済学受賞
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%82%BB%E3%83%B3
 ハーバード大HP記載の経歴が凄すぎます。
http://scholar.harvard.edu/sen/home
http://scholar.harvard.edu/files/sen/files/cv_sen_amartya_jan2013_0.pdf
 「日本経済はとても成功した。明治時代から教育に力を入れ識字能力を高めたことが土台にある。
⇒次に出て来る結論との関連で、識字能力を持ち出したことは理解できますが、日本は江戸時代に既に識字能力が欧米諸国よりも高かったことをセン・センセ・・ウーム噛みそう・・、ご存知ないと見えます。(太田)
 医療保険制度も重要だ。経済を優先し後から人道的な政策が緩やかに追いつくという、欧米型の経済発展をまねしなかったのが良かった」
⇒医療保険というのは、私が見落としていた視点ですね。
 詳しいことはともかく、ちょっと当たってみた感じでは、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8C%BB%E7%99%82%E4%BF%9D%E9%99%BA 
https://en.wikipedia.org/wiki/History_of_the_National_Health_Service_(England)
この分野では日本の方がイギリスよりも先行したようですね。
 ドイツあたりはどうだったのかも含め、ご存知の方はご教示ください。(太田)
 「日本はアジアの経済モデルになった。韓国や台湾、香港、シンガポール、中国も続いた。市場経済のインセンティブを持ちつつ、国が教育や医療、健康保険を与える組み合わせは功績大だ」
―中印も日本モデルに向かいますか。
「中国はその方向にある。毛沢東が教育と医療を重視していたので、それを無視し続けたインドとは違う。日本とは政治に違いはあるが、国が医療や教育を支え、市場経済のインセンティブもあるという点で共通する」
⇒ここも興味深い指摘ですね。
 考えてみれば、少なくとも、教育の重視は、日本を真似たものだ、と考えるべきでしょうね。
 そうだとすれば、毛沢東が、広義の社会政策の面から、日本化を始め、トウ小平は、それを政治経済面・・後には政治面を後回しにし、経済面を先行させることにした・・まで拡大しただけ、ということになりそうです。
 これで、トウ小平が毛沢東否定を行わなかった理由がより鮮明になった気がします。
 (今までは、単に、毛沢東が日本フェチだったことをトウ小平が高く評価していたのだろう、という程度の考えでした。)(太田)
「インドは民主主義というチャンスをしっかりとつかむのが下手だ。伝統的な格差、カースト制が恵まれた人とそうでない人を分けてしまい、左派のリーダーでも大衆を守ることはなかった。
http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM30H2U_V00C15A8MM8000/
⇒選挙だけに立脚した政治(インド)なんかよりも、独裁政治(中共)の方がまだマシだ、ということでしょう。(太田)
 この先生は母国インドには厳しいので有名みたいですが、ここまで日本を評価するのは意外。
 中国についても太田さんと表現は異なるが評価していますね。
 セン教授はNYタイムズにも中印の比較記事、ここでも日本型がモデルになっています。
Why India Trails China
Despite the catastrophe of Japan’s war years, the lessons of its
development experience remained and were followed, in the postwar period,
by South Korea, Taiwan, Singapore and other economies in East Asia. China,
which during the Mao era made advances in land reform and basic education
and health care, embarked on market reforms in the early 1980s; its huge
success changed the shape of the world economy. India has paid inadequate
attention to these lessons.
http://www.nytimes.com/2013/06/20/opinion/why-india-trails-china.html?_r=0
⇒ここもセン・センセ、おかしい点が多々ありますねえ。
 まず、農地改革は、毛の集団化ではなく、トウの請負制導入によってなされたと考えるべきですし、シンガポールは、何度も指摘しているように、単に、英植民地時代のままで来ただけのことです。(太田)
 私個人は太田さんの「日本型経済体制」にはいささか疑問符でしたが、ここまで評価されるとは意外でした。
<太田>
 幅広く、本を読んだりネットを渉猟したりされていることに敬意を表します。
 今回に関して言えば、もう少し、疑問の内容が何なのかを明確にして欲しかったですね。
 日本型経済体制なるものが本当に存在しているとは思えない、私による日本型経済体制の特徴の描写が正鵠を射ているとは思えない、日本型経済体制が他の経済体制に比して優位性があるとの私の指摘には納得できない、日本型経済体制を中共が採用しているとは思えない、採用しているとしても一部に過ぎない、の中のどれ(とどれ)ですか?
 それとも、それ以外の疑問なのでしょうか?
 なお、ここしばらくの当コラムにおいて、あなたが提示した諸見解に対する私の諸コメントには、概ね納得されている、と考えていいですね?
<MH>
 オマケ。
 猛暑なので爽やかな?音楽でも。
 北朝鮮モランボン楽団の一番の美人歌手キム・ソルミ 金雪美の歌。
 歌は上手いし美人ですが体型がポチャっとして普通のOLみたいですね。
 「鉄嶺下のリンゴの海」
https://www.youtube.com/watch?v=EUDmr3nbV64
<太田>
 美人歌手と言えば、現在の金正恩夫人がダントツでしょ。
 北朝鮮製の歌でも、彼女が歌っていた内の1曲が比較的聴くに堪えるだけで、殆んどは駄曲ですね。 
      
<komuro>(昨夜)
 本日の深夜番組に、中国で大人気の蒼井そら嬢が出演します。
 番組内容は、下ネタを含むトークバラエティになると思います。
 私はまだ彼女を見たことがないので、録画しておきます。
 ・TV東京「ヨソで言わんとい亭」 8/6(木)23:58-0:45
http://www.tv-tokyo.co.jp/official/iwantoitei/
<太田>
 さすが、日経のTVチャンネルですねえ。
 で、ご覧になっていかがでしたか?
<太田>
 それでは、その他の記事の紹介です。
 川田と井上の話の3回目(最終回)です。
 もっぱら、川田が語った部分です。↓
 <永田の専売特許ではなく、当時の世界の先進強国は皆同様の考えだったはず。(太田)↓>
 「・・・<統制派の>永田は、第1次世界大戦を経験した後、「次期大戦が必ず起こる」と考えていました。そして、それに日本は必ず巻き込まれると。巻き込まれることが確実ならば、それに対処する国家総動員体制を作る準備が必要になる。
 <「資源の自給」については、大不況に伴う経済ブロック化という背景もあったことを忘れるべきではなかろう。(太田)↓>
 この観点から彼が重視したことが2つあります。1つは工業生産力を上げること。もう1つは資源の自給です。資源の自給について永田が考えていたのは中国、特に華北と華中の資源でした。これを抑えれば国家総力戦に必要な資源を賄うことができると計算していたのです。
 <米国は孤立主義的だったので参戦するかどうか分からず、英国は植民地統治が既にガタガタになっていたのだから、永田の考えはまとも。(太田)↓>
 今から考えたら、当時のアメリカとイギリスの力は圧倒的で、次期総力戦は彼らが必ず勝つと思います。しかし、永田は「そんなことは分からない」と考えていた。だから日本は、どちらの側に付くかを自主独立して決める選択肢を保持しておく必要があると。
 <他方、統制派内の外務省寄りの分派たる(太田)>宇垣派の考えはアメリカの資源に頼るものでした。・・・
 <「思ってる」じゃ困るよー。(太田)↓>
 永田は、宇垣派が支持する対米英協調に距離を感じていたと私は思っています。・・・
 <陸軍省の軍務局長が陸軍大臣を通じて参謀本部人事に事実上影響を及ぼせたとしても、職掌上、「使」うなんてことができるはずがない。(太田)↓>
 石原を作戦課長として中央に呼んだのは永田です。永田はおそらく自分の下で石原を使おうと考えていたのだと思います。1936年に二・二六事件が起きると、石原と武藤は協力して事後処理に取り組み、同事件を主導した<対ソ熱戦派の(太田)>皇道派を陸軍中央から追い落としました。・・・
 <盧溝橋事件当時の作戦課長であった>武藤<章>と<上司で作戦部長であった>石原<莞爾>が対立する伏線は永田が進めていた華北分離工作にありました。ちなみに永田は、これを進める過程で1935年に殺されています。
 <1935年の>二・二六事件の処理を終えた後、武藤は中国に転勤になり、陸軍省を離れました。そうすると中心になるのは石原です。その石原は華北分離工作を抑える決断をしました。「今は、中国と紛争状態になるのはまずい」という判断からです。
 そこに武藤が<陸軍省軍務局長として>戻ってくる。武藤からすると、「永田が進めていた華北分離工作を何でやめるんだ。欧州では大戦が始まりつつある。資源をきちんと確保しておかないと日本は大変なことになる」。このため武藤は、華北分離工作を復活させるべく、石原の追い出しを図り始めたのです。・・・
 盧溝橋事件というのは、当時はしょっちゅう起こっている規模の軍事衝突です。だから石原は、通常通りにそれを押さえ込もうとした。
 これに対して武藤は「中国一撃論」を持ち出しました。ここで中国を一撃して、華北を日本の勢力圏にするという考えです。これは、中国と本格的な戦争をすることが目的ではなく、あくまで、石原を追い落として華北分離工作を復活させるためです。・・・
 <とにかく、陸軍は、対ソ・オンリーという点で一枚岩だったということ。(太田)↓>
 陸軍の中に、中国本土を占領して自分たちの都合の良いようにしようと考えていた人はほとんどいませんでした。華北をコントロール可能にして対ソ戦に備えるというのが当時の陸軍の考えです。
 一方、蒋介石も共産党と対抗しなければならない。その国内事情からすると、日本とばかり事を構えてはいられないのです。実際、日中戦争が始まっても、蒋介石は軍事力を温存して共産党との内戦に備えていました。
 <中国共産党の謀略に日本も蒋介石も負けたってこと。(太田)↓>
 したがって、日中ともそれぞれの国内事情から、戦争拡大を望んではいなかった。であるにもかかわらず、現実には、戦争は拡大していった。・・・
 <そりゃそうだろうが、決定的だったのは、盧溝橋事件前年の中共の西安事件という大謀略さ。(太田)↓>
 その原因の1つは日本と中国の認識の違いにありました。日本軍にとって華北分離工作は、ここをコントロールできれば対ソ戦の時に都合が良いという位置づけです。中国本土全体に手を出すわけではないとも考えている。けれども中国側からすると、満州から華北へと日本軍が手を伸ばしてきた。だんだん、こちら側に迫ってくるように見えた。
 そういう状況下で盧溝橋事件が起きました。国民党としては、これ以上譲歩すると国内において国民党不信が高まって、共産党支持が増えることになりかねない。それゆえ、日本に対抗する必要が生じたのです。そして、日中どちらも引くに引けなくなって戦争が拡大していった。・・・
 <くどいくらい、対ソ・オンリーを強調しているところは好感が持てる。(太田)↓>
 日本は中国本土全体を舞台に、長々と戦争する気はそもそもなかったのですけどね。対ソ戦準備が最優先だった・・・
 <再度言いますが、>合理的に考えた場合、華北分離工作はやり過ぎだったと思います。それを、あえて進めた背景にはドイツの再軍備があった。
 仏印、蘭印への進出も同様の話だったのだと思います。・・・
 満州と華北を勢力圏として永田が立てていた計算では、必要な量の戦車と飛行機を作るための資源が足りなかった。特に石油とボーキサイトです。
 石油とボーキサイトは南、特に今のインドネシアとマレーシアに出ていかないと確保できません。そこで武藤は、東南アジアを日本の自給自足を確立するための勢力圏にする「総合国策十年計画」を作ったのです。この勢力圏を「大東亜生存圏」と呼びました。
 <南方進出には、ドイツのアジア進出を防止するため、という要素もあったというだけだろう。(太田)↓>
 その後、しばらくしてフランスが降伏しました。そして、イギリスもどうも危ないという状態になった時に、武藤は独伊の側に付くと決断しました。・・・
 大東亜生存圏の範囲は英仏、オランダの植民地です。フランスは既に降伏しているし、オランダ もドイツに占領されている。もしイギリスがつぶれたら、英仏蘭が持つアジアの植民地がすべてドイツの植民地になってしまう。つまりドイツが東南アジアを握るようになる。
 ならば、ドイツと手を握って、アメリカを参戦させない手を考えるしかないということになります。・・・
 この後、武藤は対米戦に最後まで反対し続けます。だから「武藤はかわいそうだ」という議論もあります。しかし、そこに至る大本のところ、大東亜生存圏構想と独伊との同盟ですね、それは、やはり武藤が決めたのだと思います。
 <ウソだろ、根拠は?(太田)↓>
 ・・・アメリカ側は、三国同盟さえ結ばなければ、日本の行動を容認する考えでした。しかし、「いずれドイツと戦うぞ」と思っていたアメリカから見ると、「ドイツと三国同盟を結んだ日本も叩く」という話になる。・・・
 <日本が議会制民主主義化していたことを示唆している口吻は評価したい。(太田)↓>
 東條が開戦を決断した背景には、世論の影響もありました。当時は、戦争回避の努力をしようとすると、抗議の手紙が来たりしたのです。一方、 日米開戦に至ると激励の電話や手紙がたくさん舞い込んだ。・・・
 <国民こそ、日支戦争/太平洋戦争の唯一最大の責任者なんだよな。(太田)↓>
 一般の国民は、「自分たちが中国とずっと戦争をしてきたのは、このようにアジアを解放するためだったのだ」とそれまでの経緯を後づけで合理化した。しかも勝っていると思っていましたからね。国民は、対米戦争が終われば日中戦争も終わるだろうと考え歓迎しました。・・・
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/275962/073000003/?n_cid=nbpnbo_mlp&rt=nocnt
⇒いつの間にか、旧陸軍≒国民、が対ソの観点から満州事変を起こし、日支戦争及び太平洋戦争を戦った、ということが、相対的にまともな日本の現代史家達の常識になりつつあるのかもしれない、という印象を持ちましたが、遅きに失したとはいえ、大変、結構なことです。
 しかし、そうであればあるほど、この日本の足を引っ張った諸勢力、とりわけ、米国に対する批判が募るのが自然というものですが、全くその気配がないのはどういうことなのでしょうか。(太田)
 ロッテと同じく韓国系の多国籍企業たるソフトバンクの総帥だが、日本国籍を取ったことと、身内から後継者を選ぼうとしていないところは高く評価できる。
 しかし、重光武雄よりも格段に若いというのに、既に重大な意思決定で耄碌の兆候が表れちゃって、困ったもんだわ。↓
 「孫社長、165億報酬の後継候補「安い買い物」・・・」
http://www.yomiuri.co.jp/economy/20150806-OYT1T50091.html?from=ytop_main6
 で、そのロッテだ。↓
 <バッカじゃないの。(太田)↓>
 「・・・昭夫氏は、日本語話者のものとわかるものの、それなりに聞ける韓国語で受け答えした。すると午後のニュースでアナウンサーが「うまくはありませんが、韓国語で答えました」と伝え、昭夫氏の発音をいちいち分析する記事も出た。
 <お前のところも、その有力犯人だろ。訂正記事を電子版に載っけてないのはどういう料簡だ。(太田)↓>
 重光一家と1945年の終戦直後の外相、重光葵氏との親戚関係を指摘する事実関係が確認されていない報道も相次いだ。これにはさすがにロッテ側が 「全く無関係だ」と否定するコメントを出し・・・た。韓国紙の論説委員も「途中から報道がロッテは日本の企業か、韓国の企業か、などと 変な方向に行ってしまった」と顔をしかめる。・・・
 <朝鮮日報、ようやく、良識派に戻ったと見える。(太田)↓>
 多国籍企業全盛の時代になって「日韓どっちの会社か」などの質問を突きつけること自体、あまり意味がないだろう。・・・」
http://mainichi.jp/feature/news/20150806mog00m030019000c.html
 <こりゃ、泥沼の法廷闘争必至だな。重光一族は総退陣すべきだよ。(太田)↓>
 「・・・重光昭夫=が6月末、ホテルロッテの株式を70%以上保有する日本の投資会社11社の代表に就任していたことが6日、明らかになった。・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/08/07/2015080700562.html
 なかなか、堅実ないい記事だ。↓
 「中国人青年の日本での就職は?・・・」
http://j.peopledaily.com.cn/n/2015/0806/c94476-8932101.html
 中共の欧米思想弾圧は、2013初に発出された党文書に始まる、だとさ。↓
 ・・・Chen Hongguo, a former law professor at the Northwest University of Politics and Law in Xi’an, traced the chill back to early 2013 when an internal Communist party communique called Document Number 9 began to circulate.
 <人権、司法の独立、複数政党による民主制、等を誤り、とした。
 (何度も指摘しているように、日本の人間主義、政治経済制度については、対象外なんだからね。(太田))↓>
 The confidential directive warned that for the party to retain power, seven “mistaken ways of thinking” needed countering – including human rights, judicial independence and multi-party democracy.・・・
 <そういうのを推奨する教授は、かつては、せいぜい首になっただけだが、爾来、逮捕もされるようになった。↓>
 “Before Xi Jinping we feared only that they would delete our posts. In the worst situation they would delete your [account],” said the academic, who joined his university in 2002. “But since Xi Jinping came to power this changed. They began to arrest people.”・・・
http://www.theguardian.com/world/2015/aug/06/china-xi-jinping-crackdown-liberal-academics-minor-cultural-revolution
 この間にも、Isisは着々と前進中。↓
 <シリア内の重要都市をまたも陥落させた。↓>
 Islamic State ‘seizes Syria town of al-Qaryatain’ in Homs province・・・
http://www.bbc.com/news/world-middle-east-33806122
 <サウディアラビアでも自爆テロを決行。↓>
 Islamic State group claims Saudi mosque suicide blast・・・
http://www.bbc.com/news/world-middle-east-33805901
 米国における原爆投下論議の一端だ。↓
 <被爆者の放射能後遺症が米国で殆んど伝えられていないとさ。↓>
 ・・・In the United States, the necessity of the bombings to end the war has been studied and argued for decades, but the acute and long-term effects of whole-body radiation exposure on the men, women and children beneath the mushroom clouds are little known and seldom mentioned.・・・
http://www.latimes.com/opinion/op-ed/la-oe-0809-southard-atomic-bomb-survivors-20150806-story.html#page=1
 <被爆者が死に絶えようとしている今、日本に核武装の可能性が、とさ。↓>
 ・・・Hibakusha have educated Japan and humanity about the lifelong harm that nuclear weapons can inflict. Their advancing age is representative of the generational changes facing Japan, however, with profound implications for its foreign policies. As Japan assumes a more active security role in East Asia, it may be tempted to rethink its nuclear options. With some experts promoting “tailored” proliferation to U.S. allies to counter China’s rise, U.S.-Japanese efforts to reduce nuclear risks regionally and worldwide appear increasingly in jeopardy.・・・
http://foreignpolicy.com/2015/08/05/japans-nuclear-obsession-hiroshima-nagasaki/
 米国で、2017年に、CEO報酬の対一般社員比を公示させることになってんだね。
 (超高額報酬は犯罪なんだよ、諸君。(太田))↓
 Why Putting a Number to C.E.O. Pay Might Bring Change・・・
 The new rule goes into effect Jan. 1, 2017・・・
http://www.nytimes.com/2015/08/09/business/why-putting-a-number-to-ceo-pay-might-bring-change.html?hp&action=click&pgtype=Homepage&module=first-column-region&region=top-news&WT.nav=top-news
 プエルトリコ獲得以来の米国による植民地統治の過酷さを糾弾し、独立しか選択肢はない、と指摘するコラムだ。
 (ホント、日本の植民地統治は天国だあ。(太田))↓
 Free Puerto Rico, America’s Colony・・・
 <植民地化の翌年、ハリケーンで壊滅的被害を受け、米諸銀行が土地を買いあさった。↓>
 The United States “liberated” Puerto Rico from Spain in 1898. The following year, Hurricane San Ciriaco destroyed millions of dollars in property and nearly the entire year’s coffee crop. Banks swept in, buying land at a steep discount.
 <更にその翌年、農地に対する財産諸税が上げられ、農民達は高利で米諸銀行からカネを借りざるをえなくなり、返せなくなり農地を取り上げられる者が続出し、1930年時点で、全農地の3分の1以上が米本土人たる不在地主の手に。↓>
 Even worse, in 1901, property taxes on every remaining farmer in Puerto Rico were raised. Farmers were forced to borrow from American banks at usurious rates; many lost their land to foreclosure. By 1930, 34 percent of land in use was managed on behalf of absentee owners.
 <かつては様々なものを栽培していたが、砂糖一本になり、米本国資本の隷下に。↓>
 A once-diversified island harvest (coffee, tobacco, sugar and fruit) was turned into a one-crop economy, dependent on sugar. By 1930, a collection of syndicates controlled all of the island’s sugar farms.
 <また、最低賃金法を施行しようとしたが、米最高裁は、何十年もそれを違憲とし続けた。↓>
 With no money, crops or land, Puerto Ricans left for cities like San Juan, Ponce and Mayaguez. The Legislature enacted a minimum-wage law, but the United States Supreme Court did not recognize the constitutionality of the law until decades later.
 <安物の製品を製造する米本土会社にこの島での投資優遇税制を導入したが、その後、全て、もっと人件費の安いアジアに移って行ってしまった。↓>
 In the 1950s, the United States began giving companies tax exemptions to produce cheap products like bras and razors on the island. But once the corporations found cheaper labor in Asia, the factories disappeared.
 <1920年の連邦法で、プエルトリコに物を持ち込む外国籍船舶に、その物の価格と同等を超える税・関税を課すようになった。↓>
 The most unfair law of all is the Merchant Marine Act of 1920, also known as the Jones Act, which requires that every product that enters or leaves Puerto Rico — cars from Japan, engines from Germany, food from South America, medicine from Canada — must be carried on a United States ship.
 A foreign-flagged vessel may directly enter Puerto Rico — but only after paying taxes, customs and import fees that often double the price of the goods it carries.・・・
 Independence is the only solution, for Puerto Rico and the United States.・・・
http://www.nytimes.com/2015/08/06/opinion/free-puerto-rico-americas-colony.html?ref=opinion&_r=0
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太田述正コラム#7834(2015.8.7)
<21世紀構想懇談会報告書(その1)>
→非公開