太田述正コラム#8371(2016.5.2)
<皆さんとディスカッション(続x2981)>
<太田>(ツイッターより)
「…日本の欄を見てみると…他の国のところと比べて、きっちりと整列していて…日本人はやっぱり日本人だった…と感心されていた海外のアンケート…」
http://news.livedoor.com/article/detail/11474632/
日本文明恐ろし。
外人達による様々なコメントを含め、プッと吹き出しちまうこと請け合いでっせ。
<MH>
≫装輪車に関して、日本でまともな受け皿・・トヨタと重工の間・・が消滅しちまったってこと。こういう観点からも、三菱自動車の重工への解体的復帰が必要なんじゃないか?≪(コラム#8369。太田)
最近は世界的に装軌式装甲車(歩兵戦闘車 IFV)は流行らず8輪式(≒タイヤ式)装甲車が中心です。
「近年では、装輪式の歩兵戦闘車を採用する国も増加している。これは、低強度紛争・戦争以外の軍事作戦の頻度増大と防衛予算の縮小を受けて、不整地踏破能力・戦術機動力とのトレードオフのもとでライフサイクルコストの低減と作戦・戦略レベルでの機動力向上を図ったものである。代表的なものとしては、アメリカ海兵隊のLAV-25、フランス陸軍のVBCIなどがあり、また、陸上自衛隊も近接戦闘車の開発を計画している。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A9%E5%85%B5%E6%88%A6%E9%97%98%E8%BB%8A
陸上自衛隊は小松製の96式装輪装甲車が主流です。(381両。装軌式の89式は過去10年以上調達せず僅か68両)
https://ja.wikipedia.org/wiki/96%E5%BC%8F%E8%A3%85%E8%BC%AA%E8%A3%85%E7%94%B2%E8%BB%8A
普通科は同様に小松製の軽装甲機動車が中心です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BB%BD%E8%A3%85%E7%94%B2%E6%A9%9F%E5%8B%95%E8%BB%8A
これが1889両です。
ブッシュマスターは前述のwikiに記載していますが、自衛隊はアルジェリア・テロ事件の影響で海外邦人保護活動を行うことになり、活動地区でIEDの脅威が考えられることからMRAP(後述)が必要になり、小松も三菱も作れないのか、アフガニスタン・イラク戦争が終結して過剰在庫を押し付けれらたのか分かりませんが、いずれにせよ必要になり購入しただけです。
⇒トヨタ(/日野)の高機動車ってのは次のようなものだ。
「現在は初期型・中期製造型の一部が耐用年数の規定到達による廃車となり、現在普通科連隊に配備されている高機動車は2014年の段階で3000番台が納入されている。・・・
ダイナやランドクルーザーなど、市販車の技術を応用しているため、一般路での走行性能は高<い。>・・・
本車両をベースとした民生用バージョンのメガクルーザー(BXD20V)が市販され、JAF、通信会社、地方公共団体(消防隊、救急隊)などが主に災害対策車として保有している。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E6%A9%9F%E5%8B%95%E8%BB%8A
「ボディはFRP製で、装甲防御力は皆無だ<った>が、後に調達された「国際任務仕様」の車両では主要部に防弾鋼板が採用され、2008年度予算調達分以降の車両はこの「国際任務仕様」と同様、車体が装甲化されている。」
http://www.weblio.jp/content/%E9%AB%98%E6%A9%9F%E5%8B%95%E8%BB%8A
他方、ブッシュマスターは、MRAPの一車種であって、全面防弾鋼板を用いた四輪装甲車だ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC_%28%E8%A3%85%E7%94%B2%E8%BB%8A%29
つまり、MRAPは、あくまでも、高い馬力を持つ不整地走行可能な乗用車なのであって、単にそれを(全面)装甲化しただけ、つまり、高機動車を(全面)装甲化しただけ、だということ。
さて、今後、陸上自衛隊が実際に使われる環境と言えば、国外における非正規戦環境が大部分なのであって、IED対策の観点からも、隊員輸送は、高機動車ではなく、もっぱらMRAPに依らざるをえない。
ということは、自衛隊だけで、MRAPの高機動車からの振り替え潜在所要数がウン千台にのぼる、ということ。
では、(小松、三菱(重工)ならぬ)トヨタはどうしてMRAPが作れないのか?
全面装甲技術がないからだろう。
それに加えて、(コンパクトでかつ)大馬力のエンジン・・装甲の負荷に耐えられるもの・・も作れないのかもしれない。
だから、ここは、三菱自動車(/三菱ふそう)+三菱重工の出番なんだな。
ちなみに、世界のMRAPメーカーは、ことごとく(ハイエンドの)武器(含航空・宇宙)製造をメインにする会社であって、(ローエンドの)乗用車製造をメインにする会社は皆無だ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/MRAP 下出
小松は、乗用車メーカーじゃない上に、武器製造をメインにする会社でもないので、三菱の方が、MRAPに関しては筋がいい。(太田)
「MRAP(英語:Mine Resistant Ambush Protected、エムラップ、耐地雷・伏撃防護車両)イラクにおいて多発するIEDや路肩爆弾などを使用した強力な爆発から、輸送車列やパトロール車輌に搭乗するアメリカ軍兵士を守ることを目的に取得された装輪装甲車輌が、2007年からイラクへの配備が開始された。また、IEDによる攻撃手法はアフガニスタンへも持ち込まれ、国際治安支援部隊(ISAF)にも被害が拡大しているため、同様の対応がとられている。
2007年末までに1,500輌、2008年3月までに6,415輌の購入分や、2008年予算での6,000輌、58億ドルの予算要求分を含めて、MRAP全体の総購入予想数は2008年初期時点で15,374輌程になる予定である。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/MRAP
これはアフガニスタン・イラク戦争特需、しかもリーマンショック前の米国経済はバブル景気(United States housing bubble)
https://en.wikipedia.org/wiki/United_States_housing_bubble
で増産したものであり、2016年の今、小松や重工が新たに作る必要性なぞ全くありません。
過剰在庫で困っているであろう米国や豪州から買えば良いだけです。だから陸上自衛隊も購入したのでしょう。
⇒第三世界じゃ、MRAPに対する需要が高まるばかりのはず。
だからこそ、トルコやエジプト(下出)でさえ作り始めてんでしょ。
第一、自衛隊の装軌車・装輪車の重から軽までのラインアップのうち、一か所だけ輸入・・ライセンス生産にはなじまないでしょ・・って、世間体からもタテマエ上の安全保障的観点からも、オカシイと思わない?(太田)
三菱自工は、重工に戻<って。>(≒吸収)将来性も輸出見込みも全くない装甲車(大体こんなものはトルコのOtokar Akrep
https://en.wikipedia.org/wiki/Otokar_Akrep
<や>エジプトのKader Factory for Developed Industries
https://en.wikipedia.org/wiki/Fahd_(armored_personnel_carrier)ですら製造中で、且つ実戦経験も輸出実績もあり、<こんなものを>作るより、一刻も早く三菱グループから分離して、EVでも燃料電池車でも良いから、さっさと米国のIT企業と組んで自動運転車製造を行う方が先決です。
「自動運転技術でグーグルと提携交渉。フィアット・クライスラーCEO認める・・・
アップルやウーバーなど自動運転車への参入を伺う企業との提携の可能性についても示唆した。
「彼らはわれわれにはない技術やサービスを持っている。しかもグーグルやアップルはどの自動車メーカーでも買収できるだけの資金力もある。では、われわれが守るものは何なのか?」
マルキオンネCEOは、グーグルなどの「破壊者」が、既存の自動車メーカーにはない技術を持っており、自分たちが生き残るためには、技術に対して「完全なオープン戦略」であることと、破壊者との協力の重要性を強調したという。」
http://newswitch.jp/p/4520
私が前述したことをフィアット・クライスラーCEOも言ってるじゃないですか。
今なら三菱自工は考え様によってはここでトヨタや日産を出し抜く絶好のチャンスです。
何故なら日本国内の自動車販売台数(普通自動車・トラック・軽自動車の全て)は過去25年間減少する一方であり、1990年の780万台がピークであり2015年は約4割減の493万台です。
http://www.garbagenews.net/archives/2031049.html
こんな縮小する市場で軽自動車のエンジンを弄って燃費競争していても将来性なぞ全くありませんから、軽自動車とレシプロエンジン製造を全部を辞めてしまういい機会です。(部門廃業するか、部門売却するかはまた別)
⇒上記部分に関しては、レシプロエンジン製造を止める、という点を除き、おおむね同感。
お疲れ様でしたー。(太田)
<太田>
それでは、その他の記事の紹介です。
例によって、中共官民の日本礼賛記事群の雪崩の紹介だよー。
押し潰されないよう、ご注意!↓
<まず、官によるもの。↓>
「・・・網易・・・記事は、日本においても空き巣という犯罪は起きるものだと指摘する一方、「中国ほど深刻な問題ではない」と主張。日本社会はそれだけ治安が良いと指摘しつつ、日本では公共交通機関やホテル、レストランであろうと、どれだけ高価なバッグであっても席に放置していても誰も盗まない社会だと指摘した。
さらにホテルではチェックアウト時に部屋の検査は行われないと指摘。中国ではホテルに宿泊する際、一部の高級ホテルを除いて「押金」と呼ばれる保証金を先払いするのが普通で、さらにチェックアウト時には部屋の備品などの確認が行われ、問題なければそのままチェックアウトとなるのが一般的だ。ホテル側が客を信頼、信用していないことが見て取れるが、それだけ備品が盗まれるケースが多いということだろう。
また記事は、日本では空き巣どころか、落し物が返ってくると驚きを示したうえで、日本では空き巣の犯罪が少なく、落し物が返ってくるのは「物を盗むことの代償が大きすぎるから」ではないか と主張。日本では盗んだ金額が少なくても窃盗は窃盗として厳格に処罰されることを指摘する一方、中国では罰則の程度は日本より厳しいが、自転車を盗んでも 大した罰を受けないと論じた。
さらに、日本人は「他人の物は家の中にあっても、外にあっても、その所有権は移転しないことを認識している」と伝え、拾ったものであってもそれは自分の所有物でないことを認識していると指摘。こうした考え方があるからこそ、日本では中国に比べて窃盗が少なく、拾得物も返ってくる社会が構築できたのだと分析している。」
http://news.livedoor.com/article/detail/11475778/
「・・・今日頭条・・・記事では、在日中国人が見た日本の様子について紹介。特に震撼させられた5つの点として、中国より人間関係が希薄なのに公徳心は高いこと、公共サービスの質が高く、図書館が多くて本をよく読むこと、電車網が発達しておりエスカレーターでは急ぐ人のために片側を空けていること、医薬分業がはっきりしていること、環境が良くきれいであることを挙げた。
これに対して中国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。
「反日の人は日本に行ったことがない人ばかり」「日本に行ったことがある人で日本を悪く言う人はいない」「日本と比べたら中国は50年遅れている」「中国も何かをするのにコネを探さなくなったら希望があると思う」「日本に学んで日本を超えることこそが日本に対する良い報復」「恨みの中で生きている人って幸せじゃないよね。寛容を学ぶべきだ」「国が庶民を洗脳しているからな。どうしようもない」「抗日ドラマを少なめにすればすべては良い方向に向かうと思う。もう70年が過ぎたんだし」「日本がどんなに良い所でも俺とは何の関係もない。俺は中国を愛しているし、中国に生まれたことを誇りに思っている!」「多くの中国人が、街中で窃盗を見かけても声を上げる勇気はないけど、ネット上では日本を声高に批判するというのはもはや笑い話」」
http://www.recordchina.co.jp/a134102.html
「・・・網易・・・記事はまず仮定の話として、「子どもをつれて旅行するなら、やはり日本を選ぶ!」と同女性が述べていることを紹介。その理由として、同女性が「日本は電車でもバスでも来るべきものは来るし、知らない場所を訪れても不測の事態が起きることもなく安心だから」と指摘したことを伝えた。
さらに、外国人にとって日本はあくまでも外国であり、初めての環境でも安心して生活できるというのは「日本社会がそれだけ得難い水準に到達しているためだ」と指摘。また、「日本社会の得難い水準」の例として、中国から友人が訪日した際のエピソードを紹介、「友人が電車内にカメラを置き忘れてしまった」とし、金銭的な損失だけでなく、カメラの中に残っていた撮影した写真データがまるごと失われたことに友人は気落ちしてしまったとする一方、日本在住の中国人女性は「まったく慌てなかった」と紹介。
日本では落し物が持ち主に無事戻ってくるという話を聞いていたためであるとし、半日もしないうちに「実際にカメラは友人の手元に戻ってきた」と紹介。中国人女性がまったく慌てなかったのは、「日本在住の経験から、日本でモノを失くすことは少ないことが分かっていたため」と報じた。
さらに、中国では他人に騙される可能性があるとして、常に警戒し、緊張感をもって生活しなければならないとする一方、日本ではそうした警戒は不要であり、「心からリラックスできる」と主張。確かに中国では、日常生活であっても買い物で偽物を掴まされたり、お釣りで偽札を掴まされたりする可能性がある一方で、日本では日常的に騙されることを警戒する必要はない。
また、日本でも時おり食品の偽装問題は起きるものの、スーパーでは一般的に安心して商品を購入できる。だが、中国ではこれまで食の安全を揺るがす数々の問題が起きているため、スーパーであっても、レストランであっても、食べ物に何が混入しているか、心から安心はできない状況だ。こうした日常において、心からリラックスして生活できることこそ、日本の良い点と言えるだろう。」
http://news.searchina.net/id/1606891?page=1
「・・・中国未成年人網はこのほど、中国陝西省の中学生の作文を掲載し、同中学生が日本人の民度の高さを称賛しつつ、中国人も同様に誠実さや信頼を重んじたうえで、民度を向上させる必要性を訴えたことを紹介している。
記事はまず、誠実さや信頼という要素について「人として尊重されるための基礎」であるとし、誠実さや信頼があってこそ社会はより美しくなると主張。一方で、中国人は誠実さや信頼を失いつつあるとし、誠実でない人も多いことが問題となっていることを指摘した。
続けて、日本は科学技術や経済力のみならず、民度も中国をはるかに上回っていると指摘したうえで、それは「日本社会においては誠実さや信頼性のない人は嫌われる」からであり、日本は誠実で礼儀正しい人が重視される社会であるからだと論じた。さらに、中国では学業ばかりが重視され、家庭においても道徳教育がなされていないと指摘し、これでは誠実な社会が構築できるわけがないと指摘した。
陝西省の中学生は「中国人はまだ誠実さや信頼性を取り戻すことができる」と主張したうえで、中国人の民度向上を訴えている。」
http://news.infoseek.co.jp/article/searchina_1608555/
「・・・中国メディアの捜狐はこのほど、日本人はなぜ悪徳商品を売らないのかと題する記事を掲載、中国で見られるような製品が日本にない理由を考察した。
記事は、日本は「極致や完壁さを求める国」としたうえで、製品の品質、生活の質、大気の質、衛生環境などにおいても同様であると主張。さらに、日本の社会は信頼によって成り立っているとしたうえで、産地偽装などの問題を起こし、信頼を失ってしまうと企業は大きな代償を支払うことになると指摘し、こうした社会であるために日本では偽装問題などが起きづらいのだと論じた。
続けて、日本人の民度は「ほぼ極致の水準」であるとし、日本人同士の関係は中国人から見て「不思議なほど誠実」であると主張。野菜の無人販売所では誰も野菜やお金を盗まず、無人ガソリンスタンドでもガソリンを入れ逃げする人はいないと指摘。また、日本では誰も偽札を使用しないため、紙幣の識別装置も不要だと伝えており、こうした社会環境と日本人の民度の高さゆえに、日本では誰も悪徳商品を販売しないのだと分析している。」
http://news.infoseek.co.jp/article/searchina_1608407/
「・・・中国自動化網はこのほど、中国の製造業がこのまま衰退していくという見方には根拠がないと主張、中国人は自信をもって前進してゆくべきだと論じている。
記事は中国人に染みついている思考パターンとして、中国人は自らと他者の最も優れた点を比較して、その差を前に「落ち込む」という思考パターンがあると主張。中国のネット上ではこうした思考パターンの事例として、黒人の運動能力や日本の漫画文化、北欧の福祉制度などが比較対象としてしばしば取り上げられているが、中国あるいは中国人を比較し、「比べ物にならないほど中国は劣っている」として落ち込んでしまうのだという。
日本人の場合、NBAに日本人のプロバスケットボール選手がいなくても「落ち込む」ことはない。むしろNBAに1人でも日本人プレーヤーが誕生するなら、それだけで大きな喜びを感じるだろう。中国は様々な点における世界一を自慢する傾向があり、何事においても「世界一でなければいけない」という完全主義的な思考パターンを感じさせる。
記事は中国製造業衰亡論を唱える中国人にはこうした思考パターンが働いているだけだと指摘。中国製造業衰亡論者は日本の製造業に見られる匠の精神を前に「自分たちには、日本人のような長所がなく、匠の精神を培うのも困難だ」と落ち込み、自尊心を打ち砕かれているかもしれないが、それは思い込みに過ぎないという主張だ。
続けて、1つの事例としてカメラを取り上げている。世界的にカメラ市場は日本企業の独占状態にあり、中国企業はまったく太刀打ちできない。しかしそれは中国にハイテク技術がないことを意味するものではなく、逆に軍事用のカメラの場合は中国に製造できても日本は製造できないものもあると主張している。
記事の要点は、完全主義は中国から進歩の意欲をそいでしまう消極的な思考パターンであり、逆に中国は自分たちが成し遂げてきたこと、現在成し遂げていることに注目すべきということにある。」
http://news.infoseek.co.jp/article/searchina_1607811/
「・・・捜狐・・・記事は、日本で大きな地震が起きると中国における建機の生産が止まり、タイで洪水が起きると世界のハードディスク価格が倍に値上がりし、日本の触媒工場が爆発すると世界のおむつ供給に影響を及ぼすと説明。そのうえで、日本をはじめとする、あるニッチな分野で圧倒的な強みを持つ「ニッチトップ企業」がなくなった場合、中国の製造業は大きなダメージを受けるとした。その例として、「産業用ロボットの関節に用いられる減速機は日本の帝人株式会社が95%以上のシェアを獲得している」などと主張した。・・・
続けて、中国の製造業は徐々に「同質化から個性化」へ、「実物型からスマート型」へ、「サービスの有形化から無形化」へと向かう発展段階に入っていると解説。中国政府の工業・情報化部が先日「製造業におけるニッチトップ企業の育成グレードアップ特別行動実施プラン」を発表し、2025年までに200のニッチトップ企業、600の予備軍企業を育て上げる計画を打ち出したと伝えた。
また、世界各国ではスペシャリスト企業が発展することによる国際的な競争量の高さにについて十分に認識されており、先進国などでは続々と助成政策が取られていると紹介。日本では2013年10月にグローバルニッチトップ企業100選を実施、選ばれた企業に対して知名度向上や海外業務展開の支援を行ったとした。
記事は、多角的経営華やかなりし昨今において、「製造業はクリアな頭脳を持ち、高所から遠くを眺め、誘惑に打ち勝つとともにリスクを冒し、たゆみない研鑽と品質追求という匠の精神を持ち、ニッチ分野でトップを獲得することが、企業が長期に渡る持続的発展を得るうえで必要な道である」と論じた。そして、日本の製造業における成功例から多くの経験や理念、精神を学ぶべきであると締めくくった。」
http://www.msn.com/ja-jp/money/news/%E3%81%A9%E3%81%86%E3%81%97%E3%81%A6%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%A7%E5%9C%B0%E9%9C%87%E3%81%8C%E8%B5%B7%E3%81%8D%E3%82%8B%E3%81%A8%E3%80%81%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E3%81%A7%E5%BB%BA%E6%A9%9F%E3%81%AE%E8%A3%BD%E9%80%A0%E3%81%8C%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%83%E3%83%97%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%86%E3%81%AE%EF%BC%9F%EF%BC%9D%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2/ar-BBsdgLM#page=2
「・・・人民網・・・記事はまず、夜間学校を利用している人にはさまざまなタイプの人がいると説明。以前の学業成績が散々だったため、もう一度学び直したいという理由で利用する人、また退職後に学校に通って自分の生活を豊かにするための知識を習得する人、さらに日本に来たばかりの外国人が日本語を学び、地域の人びとと知り合う目的で利用するケースもあると説明している。・・・
さらに記事はこうした学習の機会を「提供する側」の取り組みをも称賛し、成人に対する日本の教育制度は非常に発達していると指摘している。」
http://news.infoseek.co.jp/article/searchina_1608786/
「・・・思客は・・・記事で、日本が国民に創造性を育ませるためにどのように教育を行ってきたかという点について論じている。
「教育」という活動は世界のあらゆる時代、またあらゆる場所において、またあらゆる年齢層の人びとに対して行われてきた。もし教育という活動が存在しないなら人類社会の発展はあり得なかっただろう。国や社会の発展は結局のところすべて「人」の知恵や活動によるものだからだ。
従って教育の重要性は誰しも認めるところだが、記事は日本の元総理大臣だった故吉田茂氏が日本の現代における発展の主要な力になったのはまさに教育であるという見解を示したことを紹介している。教育により人材を生み出すことは、現代における国家の発展とより密接な関係を持つようになっているのは間違いなく、現在の教育は吉田茂氏の時代よりはるかに重要性を増しているといえる。
記事は日本で制定され、実施されている教育制度がまさに日本の驚異的な発展に威力を発揮したとして非常に高く評価しており、中国が見倣うべきいくつかの点を紹介しているが、その1つとして日本が学校教育制度の他に「企業内教育」を重視していることに注目している。
企業内における教育はさまざまな形で行われている。新人研修のほか、OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)も該当する。日本企業は企業内教育を経営の重要な要素であると認識しており、日本企業が持つ国際競争力の源泉ともなっていると記事は指摘。ある専門家は企業内教育を日本の「秘密兵器」とすら指摘していると説明しているが、中国の多くの中小企業の場合、離職率が高いため企業側も研修や教育を施す意欲に欠けており、イノベーションに必要な人材を育てることができない状況であると説明している。」
http://news.infoseek.co.jp/article/searchina_1607644/
「・・・中国社会科学網はこのほど、日本の教育制度の特長を紹介している。
教育制度がその国の文化や発展に非常に大きな影響を与え得るのは誰もが認めるところだ。教育制度は社会人が企業内で受ける社内教育制度等とは一線を画しており、子どもたちにとっての生活そのものだといえる。子どもたちは学校の教育制度のなかで考えるということを学び、コミュニケーション能力を培い、また将来の目標を定めることもする。
従って学校教育制度がその国の文化や発展に大きな影響を与え得るのは、この制度が将来の国を担う子どもたちの感情、思考、能力を形作る重要な役割を果たすからだ。さらに言えばそれぞれの国の学校教育制度がもつ「個性」は子どもたちがどのような人間になるかに大きな影響を与える。
では記事は日本の教育制度にどのような「個性」があると見ているだろう。記事が指摘するのは、日本の教育は学生の主体性を重視しているという点だ。中国から日本に移住したある中国人学生の感想を紹介、この学生によれば中国に比べて日本は宿題が少なく、教師は親しみやすく、学習内容も比較的簡単であるそうだ。・・・
日本の場合は宿題が少ないために時間の使い方を主体的に決めることができ、教師が親しみやすいため、恐れずに自分の考えを表現することができるということだ。一方、中国の学校教育制度ではとにかく宿題が多く、学生たちは夜9時ごろまで宿題に追われるという生活だ。
記事はまた日本の教育制度が学生の主体性を重視する一方で、集団行動の大切さも教えていると指摘。例えば日本の体育教育のなかには個人種目がなく、団体で特定の目的を達成することを通して子どもたちに協力の精神を培わせる取り組みがなされていると記事は紹介している。子どもたちの主体性を重視しつつも協調性も培わせる、記事はここに日本の教育制度の優れた個性があるという見方を示している。」
http://news.infoseek.co.jp/article/searchina_1607772/
「・・・日頭条はこのほど、日本には独特の塩文化があると紹介している。日本には塩に対する敬意と賛美があると論じており、記事はこの点を高く評価している。
日本独特の塩文化をよく表すものとして、記事は「塩アイスクリーム」や「塩バターパン」を紹介。さらに伝統的なものとしてスイカに塩をかけて食べる伝統的な習慣を紹介している。
スイカに塩をかけて食べる日本人の習慣を不思議あるいはあり得ないと感じる中国人は少なくないようだ。しかし記事は2種類の強い味を一緒に口にした場合、人は一方の味が他方の味を強調するように感じるため、こうした塩の活用法には科学的な根拠に基づいていると説明。「あり得ない」どころか塩の理知的な使い方であるという点を指摘している。
記事はまたしょうゆ顔、ソース顔に続いて最近「塩顔」の男子が日本で人気であると紹介、塩系男子の特徴は「爽やか」であることと様々な点で「薄味」であることと説明している。
また、日本の国技である相撲では力士が取り組みの前に土俵に塩をまく。葬式から帰った時には塩で身体を清める。力士のまく塩は土俵や身体を清めることを象徴し、葬式帰りに使われる塩や盛り塩は邪気を払う意味がある。このように塩は日本人の食文化、格闘技や葬儀など、さまざまな分野で使用され、愛されている。」
http://news.searchina.net/id/1607555?page=1
<次に、官民合作によるもの。↓>
「・・・今日頭条・・・記事では、日本人は行列を作るのが好きで、列に並ぶのが得意であることは世界が認めるところだと紹介。もしみんなが並んでいる所で列に並ばない人 がいると、大声で文句を言うことはないが「きわめて特異な目で見られる」と伝えた。また、災害に面しても秩序正しく、救援物資の毛布などもきれいに畳まれ て置かれていると紹介した。
これに対して中国のネットユーザーからさまざまコメントが寄せられた。
「日本の良いところは学ばないとな」「以前は日本のすべてをボイコットしていたが、今はちょっと大人になって冷静に考えたら、少しも反日にはならなくなった」「俺も列の割り込みをする人のことが非常に頭にくる。いつになったら中国人の民度は上がるのだろう」「中国は汚職役人があんなに多いんだから社会が良くなるわけがない」「民度の向上には何代もかかる。中国人は今努力しいているんだ」「中国ではルールを守りすぎて臨機応変さに欠けるとやってはいけない」「中国人にもいいところはある。むやみにおとしめるべきではない」「奇襲することが文明的なことか?本質的に劣っているだろ」「自分は日本に行ったことがないが、日本人に接触したことのある人はみんな礼儀正しいという。そんな日本人がなぜ侵略戦争を起こしたのか、理解に苦しむ」」
http://www.recordchina.co.jp/a133927.html
「・・・ポータルサイ ト・テンセント(QQ)が紹介した写真では道の端に大量のごみが積み上げられているものの、道路にはごみ一つない様子が映っている。
これに対し中国のネットユーザーからは、「日本は尊敬に値する国」と感心する声が数多く寄せられた。さらに、「日本の家って本当に頑丈だよな。こんな大きな地震でも多くの家が完全に倒壊しないんだから」「衛生環境の維持は習慣によって成り立つ。きっと日本人は清潔な環境を保つ習慣が身に付いている から清潔なんだと思う」「これが日本人と中国人の素養の差だ」との声が寄せられた。このほか、「日本は天災に苦しめられるが、中国は人災にむしばまれている」「確かに、中国だと天災より人災の方が深刻」といった声も聞かれている。」
http://www.recordchina.co.jp/a134119.html
<最後に、人民によるもの。↓>
「・・・中国の掲示板サイトに「在日中国人女性はなぜ帰国したがらないのか」と題するスレッドが立った。
スレ主は、在日中国人女性が帰国したがらない理由として、中国で主婦をするのは大変であること、中国の衛生状況が悪いこと、中国では買い物が面白 くないこと、日本の生活に慣れてから中国に帰ると何をするにも人の助けが必要なこと、日本は外国人の生活に適していること、日本の職場は人間関係が楽であ ることを挙げた。
これに対して中国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。
「これは理にかなっている」「中国人の民度は嘆かわしいものがある」「日本と中国の差が大きいことがよくわかる」「いい国には誰だってとどまっていたいと思う」「全くその通りだな。日本は天国ではないが天国に最も近い国」「これを見たら多くの中国人女性が日本人に嫁ぎたくなるだろう」「スモッグがなければそれでいいよ」「中国人は人間関係が複雑すぎるからね」「中国にはごう慢さと偏見がどこにでも存在するからな」「日本に留学したことのあるものとしては日中のトイレの差は感じるものがある」「日本と中国は文化的には近いものの、全体的な社会の雰囲気は大きく異なる」「中国は汚すぎる。スモッグだけでなく、道路は痰吐きにごみのポイ捨てだらけ。トイレなんて言うまでもない」」
http://news.infoseek.co.jp/article/recordchina_RC_134097/
「・・・微博(ウェイボー)で、中国人の対日観が変わり始めていると伝える日本のドキュメンタリー番組を紹介する投稿があった。
投稿者は、中国で空前の日本ブームが起きている中で、日本のテレビ番組が、日本に対する見方が肯定的な中国人が増えていると紹介したことを伝えた。そして、日本の魅力は何なのか、この現象の意味する所は何なのかについて番組で分析していると紹介した。
これに対して中国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。
「日本に行ってみると日本人は友好的なのだと実感する。歴史は忘れることはできないが、日中友好を阻止する要因とはならない」「日本旅行に行って思ったのが、日本は環境が良くみんな礼儀正しい。時代は変わったんだ。昔の印象だけで見るべきではない」「日本のアニメを追いかけ、美食を楽しみ、右翼をたたく。全然矛盾しない」「日本の風景を楽しみ、日本の商品の便利さと品質に驚き、日本の美食が好きでも、歴史を忘れず心に銘記している」「日本は世界で最も文明的な国」「日本は旅行に最も適したところなんだよな」「中国人は日本に行ってみるべき。盲目的に宣伝を信じず、差を認めることで強くなれる」「日本は野心が高く軍国主義がなくなることはない。中国人が日本を好きになることなど永遠にない」」
http://www.recordchina.co.jp/a135611.html
オバマの長女がハーヴァードに入学したニュースは日本でも報じられているが・・。↓
Malia Obama: US president’s daughter to go to Harvard・・・
http://www.bbc.com/news/world-us-canada-36183287
<一年間休学する・・大流行らしい・・ってことの方に注目すべき。↓>
Malia Obama Is Taking a Gap Year. It’s an Increasingly Popular Move・・・
http://time.com/4313660/malia-ann-obama-gap-year-harvard-university/?xid=homepage
正しいことを述べるイギリス人もいるだー。↓
「・・・実は、人間は案外、利他的なのだ。歴史的に、利己的なものを追求する集団・文化に対して、利他的な集団・文化が勝ち残ってきたのである。・・・
http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2016041000004.html?iref=comtop_list_cul_b02
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連休の臨時一人題名のない音楽会です。
Fanny Henselの2回目です。
「Das Jahr(ある年)」(1841年)小特集という趣です。
3番目のは参考に掲げましたが、飛ばしていただいてよろしかろうと思います。
March:from Das Jahr ピアノ:?
https://www.youtube.com/watch?v=ppTCMjJFw_Y
September: At the River, from Das Jahr ピアノ:?
https://www.youtube.com/watch?v=r_zZw0p5Tv8
Das Jahr(全曲) ピアノ:Olga Andryushchenko(当時のピアノを使用した演奏)
https://www.youtube.com/watch?v=hCy1CDrUtes
Das Jahr Israel Sharon編曲 指揮:Shalev Ad-El オケ:Netanya Kibbutz Orchestra←19:59~23:34は必聴。
https://www.youtube.com/watch?v=O8e0EEj2ylM
(続く)
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太田述正コラム#8372(2016.5.2)
<一財務官僚の先の大戦観(その20)>
→非公開
皆さんとディスカッション(続x2981)
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