太田述正コラム#8544(2016.8.13)
<皆さんとディスカッション(続x3068)>
<太田>(ツイッターより)
米国での研究で、綿密・じっくり思考を好む人の活動量は好まない人を下回ること、換言すれば、頭が良い人は怠惰で運動嫌いであること、が分かったんだって。
http://j.people.com.cn/n3/2016/0812/c94475-9099465.html
そういえば、ゲルマン人やイギリス人は怠け者だという話を比較的初期にコラムでやったなあ。
「… 日本の皇室の継承にとって最も重要なことは、男系男子による皇位継承である。男系をたどれば、神武天皇に行き着く。
そして神代の時代まで遡れば、天照大神まで系図がつながる。
このような皇室の歴史を、何の問題もなく継続させることができるのが、摂政という制度である。
改元も不要だ。
ご高齢になられた天皇陛下のお体のご負担軽減の問題、皇太子さまへのご公務の継承の問題は、皇室典範を改正しなくとも、摂政を置けばすべてうまくいく。
あえて問題を複雑にする必要はないのだ。」
http://www.sankei.com/premium/news/160813/prm1608130013-n1.html
渡部昇一の言だが、女性から始まったことになってるの<に>何で男系男子継承制じゃなきゃダメなの?
史実の範囲では男系男子継承だったことを根拠にするのなら、どうして明治維新までずっと史実であったところの、天皇の意思による退位はダメなの?
今上天皇は国民の奴隷なの?
日本の「右」の連中の非論理性、非倫理性は耐えられないひどさだ。
<よこ>(同上)
>皇太子さまへのご公務の継承の問題は、皇室典範を改正しなくとも、摂政を置けばすべてうまくいく。あえて問題を複雑にする必要はないのだ。<(渡部)
摂政は今上陛下自身が完全否定。
バカウヨ渡部には日本語理解能力もないのか。
>日本の「右」の連中の非論理性、非倫理性は耐えられないひどさだ。<(太田)
伝統伝統と言うのなら、とっとと皇室を京都にお返しいただきたい。
伝統を無視して天皇を江戸に拉致して政治利用を始めたのは明治政府ではないか。
<ブービータスキチ>(同上)
<産経新聞の>このシリーズ、全員そんなトーンで寄稿ですよ。
呆れたもんでよねー。
しかし、対米論も含めて、この思考停止状況ってのは、軍事を放棄したつけですな。
切迫感ゼロ!
<太田>
関連記事だ。
アメちゃんの、今上天皇・皇太子の平和主義と(安倍チャン等の)日本の「右」の軍国主義を対比させて描くコラムを英FTが載せた。
実はその真逆が正しいんだが、日本の「右」とはまた違った意味で、アメちゃん識者達も、絶対耳を貸さないだろうな。
(ちなみに、このコラムの下掲表題のよってきたるゆえんは、今上天皇と安倍チャン等の考え方は違うが、天皇の言葉は拳拳服膺するタテマエなので、天皇が考えを述べた場合にはジレンマに陥るって趣旨だ。)↓
Japan’s abdication dilemma pits modernisers against nationa・・・
http://www.ft.com/home/asia
<YT>
リオ五輪メダルランキング(2016/08/12現在)
http://rio.yahoo.co.jp/medal/
位 金 銀 銅 計
01 16 12 10 38 アメリカ
02 13 06 21 40 大日本帝国
03 11 08 11 30 中国
大日本帝国は、金メダル数はアメリカについで2位、全メダル数は堂々1位です。
以下のようなサイトも見つかりました
リオ五輪メダルランキングTOP5に中国・日本・韓国 海外「いつからアジア勢は強くなったんだ」
http://www.all-nationz.com/archives/1060136860.html
<太田>
私のお株をとられた格好だけど、そうなると、大英帝国とまではいかなくても、拡大英国と比較する必要が出てきて、順位が下がっちゃいそうですね。
<太田>
それでは、その他の記事の紹介です。
関連記事群でもある軽いハナシから。↓
「そっくり波田陽区、水谷「銅」にバンザイ!「卓球侍ですから~!」・・・」
http://www.hochi.co.jp/entertainment/20160812-OHT1T50258.html
「水泳「金」金藤理絵が澤穂希そっくり 表彰台写真が「瓜二つ」・・・」
http://www.j-cast.com/2016/08/12275111.html
関連ついでに中共のハナシも。↓
Rio 2016: Does the Chinese public have a victim narrative?・・・
According to one poll, more than 80% of the public think Rio’s judges have a sinister bias against China. Only 16% believe other countries might equally be the victim of bad calls. ・・・
If rulings in international law are optional for the Chinese government then who can be surprised if the Chinese public applies the same principle to rulings in sport? ・・・
http://www.bbc.com/news/world-asia-china-37056194
結構なことだが・・。↓
「・・・米商務部の関連機関が発表した報告・・・<は、>2017年の世界の金融科学技術競争力を伝えた<ところ、>・・・米国の競争力は2017年世界一であると報告では予測しており、日本が2位で、活気にあふれている中国が3位だった。このほか、英国、フランス、ドイツ、カナダ、オランダ、オーストラリア、韓国、スイスが続いた。・・・
金融科学技術<と>は、従来の金融機関がネット技術を利用し、ネットでの融資や投資といったお金のやり取りを行うことを指す。・・・」
http://news.infoseek.co.jp/article/recordchina_RC_129150/
アメちゃんシェフが腕をふるう、「渋み」という日本食レストランがロサンゼルスにあるってハナシ。↓
http://www.latimes.com/food/la-fo-gold-shibumi-20160728-snap-story.html
そういえば、「渋み」って正確にはこういうことなのね。↓
「「味覚のいわゆる五原味(甘・酸・塩・苦・旨味)には含まれず、辛味と同様、渋味は触覚に近い感覚だと考えられている。・・・渋味は苦味と似ているが、味覚の差は、苦味物質の混合比率や濃度により変化するため、生理学的には同一の味覚を指し、渋味も5原味に加え、第6の味とすることもある」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%8B%E3%81%BF
だそうで・・。↓
「・・・AV女優は主に単体、企画単体、企画の3ランクに分類され<る。>・・・ <企画単体(キカタン)女優の場合、>1日の撮影で絡み(性交)1回なら5万円、2回なら10万円が・・・取り分。AV出演以外にもファン向けの写真撮影会を月に2~4回こなし・・・平均月収は35万円ほど・・・
<単体女優の場合は、>専属契約で月100万円とかもらっている。・・・」
http://mainichi.jp/articles/20160812/mog/00m/040/002000c
その通りだな。↓
「・・・新聞などのマスメディアや「ジャーナリスト」がインターネットおよびそのユーザーに徹頭徹尾批判的であるのは、フランス革命時の貴族階級の大衆に対する反応とほぼ同値なのであり、自分たちが能力的に優れているから独占的に情報発信していたわけではなく単に法律に守られていただけの「裸の大様」であったことを、彼ら自身実は痛感している証左でもあります。・・・」
http://blogos.com/article/186882/
ホントかどうか知らないが・・。↓
「・・・――裁判では、宗旨や宗派を問わず遺骨を受け入れている点が争点になりました。
「各宗教法人の法人規則の目的欄には、たとえば真言宗だったら真言宗の布教、儀式をすると書いてあります。これがために、それ以外の宗派の布教は法人本来の目的でないと独断的に解釈されたのです。しかし、弘法大師にせよ親鸞にせよ道元にせよ、みなお釈迦様の弟子、同じ仏教です。あえていえば、『仏教及び○○宗の布教』とすればいいだけの話。そうなっていないのは、戦後のGHQの占領政策の影響があると思います」
――どういうことですか。
「仏教勢力を分断するために各寺院を孤立化、弱体化させるためです。日本人が戦争に突き進んだ精神的な基礎が宗教にあると彼らは考えた。だから戦後、宗教法人法ができて各寺に法人登記をさせるとき、そのような指導をしたと私は見ています。また、それぞれの寺を独立した存在と規定させられたことで本山とお寺の関係は対等になり、本山の力は弱まったのです」・・・」
http://digital.asahi.com/articles/ASJ8B5S3KJ8BULFA01Y.html?rm=1182
それでは、中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群でーす。↓
<習ちゃん以前に、中共人民の間で日本のスポーツ選手に対する好意的関心が高まってるという印象だな。↓>
「・・・新華社は・・・「おもしろいから熱愛できる 内村航平の体操の奇跡」と題した記事を掲載した。記事は、最後の鉄棒で大逆転劇を演じて44年ぶりの連覇を果たした内村が、最後まで優勝争いを演じたオレグ・ベルニャエフ(ウクライナ)から「体操界のフェルプスだ」と形容されたことについて「フェルプスとは比べ物にならない」と謙遜すると同時に、「体操が競泳や陸上同様広く親しまれる気が来ることを望む」と語ったことを紹介した。
そのうえで、今や体操界のキングと称される内村の活躍が、実は少年時代に味わった「軽視」に起因していると説明。体操教室を経営していた内村の両親が、当時内村よりも上手だった妹ばかりに目をかけ期待していたというエピソードを挙げ、「自由の身」だった内村が自分のペースで練習し、できなかった技を初めてマスターした時に「興奮して場内を飛び回った」と本人が語ったことを伝えている。
そして、長年辛いトレーニングに耐えられた理由を「体操は本当におもしろく、楽しませてくれるから」とし、「両親がくれた一番のプレゼントは、喜びや楽しみのために体操の練習をすると思わせてくれたこと」とする内村の話を紹介した。
記事はまた、内村が「100の美しくない動きは、1つの完璧な動きにかなわない」という父親の言葉を胸に、美しい演技を追求し続けていること、「まず休みたい」としながらも、31歳で迎える東京五輪へのチャレンジに「物心がつく娘たちに、目標を設定し、理想を持ち続けることで大きな成果が得られるということを知ってもらいたい」と意欲を見せたことを併せて伝えた。」
http://news.searchina.net/id/1616339?page=1
「・・・ リオ五輪で残念ながらメダル獲得はならなかった福原選手だが、中国のネット上では健闘を称える声が上がっている。中国の簡易投稿サイト・微博(ウェイボー)には、「愛ちゃんは良く頑張った!北朝鮮の選手が強すぎた」、「メダルまであと一歩だった。本当に惜しかった」など、試合終了直後から数多くのコメントが寄せられ、福原選手が中国でいかに愛されているかが伝わってきた。」
http://news.searchina.net/id/1616292?page=1
<日本の住宅礼賛だ。↓>
「・・・南方網は・・・「日本人はなんとこんな風に家を建てていた これでは耐震や防水できないほうが難しい」とする記事を掲載した。
記事は、日本の家屋を建てる際の周到ぶりについて、施工主と業者そして神職が集っての地鎮祭から、実際に家ができるまでの過程に沿って紹介している。まず、現場をきれいにならしてちゃんと水平をとり、土地の耐力を確かめるボーリング試験を実施、試験が終われば基礎部分を作る前に予め給水や排水などの配管を地中に埋めると説明した。
そして鉄筋にコンクリートを流し込む基礎部分を作る際にもしっかりと寸法を検査したうえで次の作業に進み、できた基礎部分には防水・防湿・通気処理が施されるとした。さらに、木材にも保護塗料を塗ってシロアリによる被害や腐食を防ぐ処理を施すほか、壁の内部にも保温・断熱素材をしっかり入れ、屋根板の上部にも防水シートを敷くことなどを伝えている。「これだけやれば雨漏りするほうが難しい。これで雨漏りするならもうしょうがないじゃないか」といった印象のようである。」
http://news.searchina.net/id/1616341?page=1
「・・・環球網は・・・「日本の・・・古い建物にあるタイルで議論に ネットユーザー『技術がすごすぎる』」とする記事を掲載した。
記事は、日本で100年前に造られたという建物の中にあるタイル張りの空間が多くのネットユーザーの注目を集めたと紹介。ネットユーザーたちは伝統的な技術が現代人の生活から徐々に失われつつあることに対して感慨を示していたと伝えた。そして、ネットユーザーが感慨を示した技術について「直角が全くないことが人びとを驚嘆させた。どのコーナーにも接合の跡や直角が存在しないのだ」と説明している。
そのうえで、1枚で曲線的なコーナーを形成するタイルが「内竹」、「外竹」と呼ばれるものであり、日本では広く用いられているものであると紹介。一方中国の施工概念においては「一般的に使われることはない」とし、その結果「実に醜い接着面ができるのである」と解説した。」
http://news.searchina.net/id/1616300?page=1
<日本に行けもネタ切れでこんなハナシまで?↓>
「・・・新浪は・・・リオ五輪を見てブラジルの情熱を味わいたくなったものの遠くて行けない人は、日本の東京に行ってみるといい、とする記事を掲載した。記事が紹介しているのは、浅草のサンバカーニバルだ。
記事は、浅草のサンバカーニバルが1980年代に始まった日本最大のサンバパレードで、「保守的とされる日本の市民が艶やかかつセクシーな衣装を身にまとい、情熱的なサンバのダンスで夏に別れを告げる」と紹介。毎回日本人やブラジル人3000人余りがカーニバルに参加し、約50万人が見物に訪れるほどの盛況ぶりであることを伝えた。
耳をつんざくほどの大音量で軽快な音楽が鳴り響く中、4ー5歳の少女から、年頃の女性までが露出の多い衣装を着てサンバを踊りながら練り歩く様子は、「観客たちに底知れぬ活力や情熱を感じさせる」とし、東京の繁華街でサンバの熱気が大いに発散されることを紹介した。」
http://news.searchina.net/id/1616309?page=1
<珍しく、単にデキ悪の記事。↓>
「・・・易車はこのほど、日本人が日本車を購入するのは「愛国心から」であると主張している。
記事は、日本の自動車市場における車種別の新車販売台数を紹介し、日本の自動車メーカーが圧倒的なシェアを獲得していることを指摘し、日本で人気の高い軽自動車においても同じく日本車メーカーがほぼ独占状態にあることを伝えた。
さらに、日本で売れ行きの良い車種であっても、中国では必ずしも売れ行きが好調であるとは限らないことを指摘したうえで、日本の自動車市場は特殊であり、日本車の品質が高いのは間違いないが、「日本の自動車市場で日本車の売れ行きが圧倒的なのは、日本人が愛国心から日本車を選んでいる」ためであると主張した。」
http://news.searchina.net/id/1616343?page=1
お見事な「分析」に笑っちゃうねえ。↓
「・・・8月に入って尖閣諸島、韓国、南シナ海という3つのスポットにおいて、中国は”異例”の強硬姿勢を見せている・・・
中国は今、”政治の季節”を迎えているのだ。・・・
習近平は党大会で”異例”の人事を狙っている。江沢民、胡錦濤と2代続いた「総書記2期10年」という枠組みを覆し、習近平体制を3期15年に延長すること。この戦略が次第に有力視されるようになってきた。”異例”の人事を成功させるためには反対派に一切の批判材料を渡してはならない。そのための”異例”の強硬外交が一気に展開されたのだろう。・・・」
http://news.infoseek.co.jp/article/newsweek_E175266/?p=1
今世紀がアジアの世紀になりつつあることを、欧米的価値の世界への普及の一環ととらえているマヌケなアメちゃん識者による書評だ。
(何度も指摘してるように、人間主義文明の支那への普及、人間主義維持・復興手法をかつて生み出したインド、等からなるアジアの世紀になりつつあるんだよ。)↓
‘Easternisation: War and Peace in the Asian Century’, by Gideon Rachman・・・
Policymakers and journalists alike are fond of coining new phrases and concepts to help frame emerging developments on the global stage, and the book’s title is perhaps an example of rhetorical over-reach. I suspect this change in the global tides may be overstated, in part because easternisation is not a coherent or competing ideology. As the book itself reveals, what is happening in countries from Japan and China to India is not an identical but rather a highly individualised developmental process — and one that in many places hews to a western template for modernity, as the rise of Asian democracy, free trade and rule of law attests.
From this perspective, easternisation is perhaps best understood as a gradual shift to the east rather than an orientating narrative emerging from the east・・・
http://www.ft.com/cms/s/0/e39d32ec-5d4c-11e6-bb77-a121aa8abd95.html
米国の有名作家達が、トランプを理解することに資する小説群を紹介している。↓
https://www.theguardian.com/books/2016/aug/12/donald-trump-understanding-american-phenomenon
孤独であるかどうかはパートナーがいるかどうかとは関係ないことが判明したとさ。↓
・・・A recent University of California study found that while almost half of its elderly subjects confessed to feeling lonely at times, only 18% of them actually lived alone.・・・
Interestingly, a recent Brunel University study of over-50s found more than half of those identifying themselves as lonely had been that way for over 10 years, suggesting the feeling had become part of the fabric of their lives. (The same study, by the way, found levels of loneliness had barely changed since the second world war; so much for the idea of a modern epidemic, caused by fragmenting and hectic modern family lives.)・・・
https://www.theguardian.com/commentisfree/2016/aug/12/loneliness-all-unlucky-italian-couple-police
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太田述正コラム#8545(2016.8.13)
<一財務官僚の先の大戦観(その67)>
→非公開
皆さんとディスカッション(続x3068)
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