太田述正コラム#8882(2017.1.29)
<皆さんとディスカッション(続x3237)>
<太田>(ツイッターより)
「…徴兵対象となる年齢層の人々のなかで、一度でも兵役を経験した人々の比率は27%だが、これを1935年時点の所属階級別にみると、資本家階級22%、新中間階級21%、労働者階級34%、自営業者層19%、農民層22%だった。…
<死亡は>主に戦死・戦災死と考えられる戦中期(193~45年)の…労働者階級の…生存率は74.9%で、きわだって低い。
そして戦中死が14.6%と、他を大きく上回っている。戦争は、必ず弱者を殺す。…」
http://news.livedoor.com/article/detail/12600783/
興味深い。但しだ、米国等によって(餓死者や戦病死者を含め)殺された、と書いて欲しいね。
「台湾の蔡英文総統が28日の春節(旧正月)に合わせて英語と日本語で新年のあいさつをツイッターで投稿したところ、中国から「なぜ<漢>語で書かないのか」と批判の書き込みが相次いだ。…」http://mainichi.jp/articles/20170129/k00/00e/030/107000c
春節初日に二つの道教寺院を参拝し、おひねり(紅包を周りの人々に渡したが、これは李登輝が総統時代に始めた習慣。
http://www.taipeitimes.com/News/front/archives/2017/01/29/2003663988
最初に参拝した寺院は日本統治時代に建立されたもの。
https://zh.wikipedia.org/wiki/%E8%A6%BA%E4%BF%AE%E5%AE%AE
台湾の国語は漢語だが、3/4は台湾語を使用(典拠略)。
蔡姉さん、やるねえ。
「韓国はみんな狂っている、まともではない…」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/01/27/2017012700596.html
産経新聞かと思ったら朝鮮日報の論説だった。
まさにその通りだが、この論説中に中共と米国への言及はあっても日本への言及がないのは「狂っている」。
そろそろ、韓国分析をまともに行ってあげようかな。
<太田>
関連記事だ。
少なくとも、こんな時期にこんなくだらぬ記事を載せるなっての。↓
「「世界史に類を見ない強制と欺瞞、韓国併合は国際法上無効」・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/01/27/2017012700578.html
そんなこと言うんなら、英国のインド併合やフランスのベトナム併合がどんだけ「強制」によって一方的に行われたか、にもかかわらず、インドもベトナムも、それが国際法上無効だの何だのって一度も言ったことない。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%A5%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%BC2%E4%B8%96
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%88%E3%83%8A%E3%83%A0
って書かなくっちゃ。
その上で、朝鮮半島の日本併合が、相対的に極めて平和裏に行われた、朝鮮最後の国王だって、表見的には日本に協力したし、とりわけ、インドやベトナムと違って、まともに武力抵抗しなかったことこそ「問題視」しろ。
<七氏>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
トランプ政権発足で、伊丹敬之氏が「(経営)制度=原理×環境」とは言っていたが、グローバル企業はなかなかたいへんそうだな~~。
不足の事態に備える「稼ぐ、削る、防ぐ」(伊藤忠商事社長の岡藤正広氏)ってのが、ほんと大事だーねー。
http://biz-journal.jp/i/2014/01/post_3767_entry.html
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≫となると、「人性化」という用語は、考えていた以上に(それと近似しているところの)「人間主義」という用語の強力なライバルだってことになりますね。≪(コラム#8880。太田)
ライバルだけど、人間主義の方がしっくりくるなぁ~~。
和辻が、なぜ「人」でなく「人間」に焦点をあてたかの理由の方がしっくりくる。
「人」は単なる1個人で、「人」との「間」にこそ人が生きる道的な感じ。
ヒュームか和辻かっていう選び方されちゃうと困っちゃうが。
世界に広めるという観点から、まずは「人性化」で、その真髄は「人間主義」ってことでもいいかもね。
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公約破棄!↓
「<トランプ大統領>水責め、復活を断念…国防長官の発言尊重・・・」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170128-00000014-mai-n_ame
⇒この話は既に紹介済。(コラム#8882)
いずれにせよ、そんなことより、我々にとっては、この公約「破棄」こそ深刻。↓
<NATOの100%擁護者におなり遊ばされたトランプ様。↓>
As a candidate, Donald Trump called the North Atlantic Treaty Organization “obsolete.” But as he stood next to British Prime Minister Theresa May Friday, she told the world that he was “100% behind” the alliance.・・・
http://time.com/4652108/donald-trump-theresa-may-russia-nato/?xid=homepage
<n39j/9pM>(同上)
トランプの大統領就任式典はガラガラだったとするCNNの報道写真と、そのCNN自身が映したリアルタイムでの式典映像とを比較している。(3分30秒以降)
https://www.youtube.com/watch?v=N_oQ-kgUk5g
こんな酷い捏造をしておいて、よくフェイクニュースを批判できるものだ。
⇒CNN公表のオバマ就任時とトランプ就任時の対比写真の後者にはスクリーンが映っていて、拡大するとトランプが演説してる姿が確認できる、と、この写真を報じた日本のTV報道番組(どれだったか失念)が解説してたけどね。
で、上掲のユーチューブ見たけど、肝心の写真にトランプが映ってないよね。
だから、この写真怪しいかもしれないぜ。
とにかく、米英の主要メディアが、全くこの「反証」について報じてないってことは、この「反証」、相手にされてないってことだろ。(太田)
<太田>
昨日、TDKさんから、約一週間分のファイナンシャルタイムスが届き、夜、ざっと目を通したところ、30分程度で済みました。
これから、毎週末、楽しみが増えそうです。
そもそも、10年弱、紙の新聞を読んでいなかったので、それができただけで気持ちが和みました。
また、FTについては、インディペンデントと共にほぼ毎日FTを買って読み、後者の記事はせっせと切り抜いていた記憶が蘇って懐かしかったですねえ。
中身については、1988年当時に比べて、・・現在では日経の隷下に入っているわけですが、・・日本関係の記事の少なさ、そして、たまに目にする記事は、東芝(原子力欠損)やら三菱重工(旅客機遅延)不祥事的なものばかり、に驚きました。
じゃ、その代わり、中共関係の記事は多いかと思いきゃ、それも少ない、という印象です。
<太田>
フムフム。↓
「「大河ドラマ」時代考証者が「男性説」に反論…「直虎が女性だった」と断言できる根拠・・・」
http://www.msn.com/ja-jp/entertainment/celebrity/%e3%80%8c%e5%a4%a7%e6%b2%b3%e3%83%89%e3%83%a9%e3%83%9e%e3%80%8d%e6%99%82%e4%bb%a3%e8%80%83%e8%a8%bc%e8%80%85%e3%81%8c%e3%80%8c%e7%94%b7%e6%80%a7%e8%aa%ac%e3%80%8d%e3%81%ab%e5%8f%8d%e8%ab%96%e2%80%a6%e3%80%8c%e7%9b%b4%e8%99%8e%e3%81%8c%e5%a5%b3%e6%80%a7%e3%81%a0%e3%81%a3%e3%81%9f%e3%80%8d%e3%81%a8%e6%96%ad%e8%a8%80%e3%81%a7%e3%81%8d%e3%82%8b%e6%a0%b9%e6%8b%a0/ar-AAmmggV?ocid=iehp#page=2
前段はソースが曖昧、後段はソースなし(そもそも眉唾物)。こんな記事はダメ。↓
「米側窓口は娘婿1人、外交儀礼通じず…ようやく実現 グレッグ・ノーマン氏を介しパイプ作った豪首相の知恵・・・」
http://www.sankei.com/politics/news/170129/plt1701290010-n1.html
オモロイ。↓
「今度は在日米海兵隊が踊る!逃げ恥の「恋ダンス」・・・」
http://karapaia.com/archives/52233003.html
ワシントンポストの日本記事、女性記者になってから、NYタイムスよりずっとマシになったね。↓
Meet the youngsters helping solve Japan’s caregiving crisis. Like Kunio Odaira, 72.・・・
https://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/meet-the-youngsters-helping-solve-japans-caregiving-crisis-like-kunio-odaira-72/2017/01/28/d2525d0a-dce0-11e6-8902-610fe486791c_story.html?hpid=hp_hp-more-top-stories_japanelderly-615pm%3Ahomepage%2Fstory&utm_term=.4263ab298306
NYタイムスは、依然として、オリエンタリズム的記事ばっかしだ。↓
Many Japanese Look for a Shift to Female Heirs to Throne・・・
https://www.nytimes.com/2017/01/28/world/asia/japan-emperor-female-heirs.html?ref=world&_r=0
聖書を贈るなんてみっともないことをよーするだね。↓
「米英首脳–プレゼントを交換 メイ氏に聖書のコピー、トランプ氏にティーカップ・・・」
http://mainichi.jp/articles/20170129/ddm/007/030/082000c
それにしても、米大統領の権限は強力だねー。↓
「トランプ大統領令に待った 米裁判所、拘束の難民に措置・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/12603490/
中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓
<人民網から。日本に「独立」を呼び掛ける習ちゃん。
まず、日本は米国の属国だぞ、と習ちゃん。↓>
「米国への「忠誠心」表明を急いだ安倍首相の施政方針演説・・・
今月27日に行う予定で調整していたワシントンでの日米首脳会談もトランプ大統領の日程の都合で2月上旬以降にずれ込むことになった。日本の外交筋は「トランプ大統領にとって、日本の優先度は低いと言わざるを得ない」と落胆した様子で語った。・・・
<トランプが2番目の選択を行ってくれることを、日本のために祈りまくってる習ちゃん。↓>
米政権には3つの選択が考えられる。第1に、東アジア地域におけるプレゼンスの強化。これは日本が最も期待しているものだ。第2に、アジア太平洋政策の縮小。これは日本が最も望まぬものだ。第3に現状維持。だがこの可能性は大きくない・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2017/0125/c94474-9171434.html
<こっからはサーチナより。
定番の、習ちゃんによる、日本の核武装期待表明。↓>
「・・・今日頭条は・・・日本の最新兵器に関する技術力は「決して軽視することができない」と主張する記事を掲載した。
記事は、日本は液体燃料のロケットで重さ10トンの人工衛星を高度300キロメートルまで優に打ち上げることができると主張。重さ200キログラムの人工衛星を高度300キロメートルまで打ち上げることができれば、その技術を弾道ミサイルに転用した場合に、世界のあらゆる場所を狙うことが可能であることを意味すると主張した。
続けて、日本は固体燃料によるロケットでも同様に1.5トンの人工衛星を高度300キロまで打ち上げることができると主張。日本は固体燃料ロケットでも弾道ミサイルを作ることができるとしたうえで、日本のロケット技術はすでに世界最先端の水準にあると伝え、つまり米国や中国に匹敵する水準にあると論じた。
また、日本のロケット技術の高さについて韓国を比較対象としたうえで、韓国はロケット打ち上げに米国の支援が必要であり、高度300キロまで独力で打ち上げることができないと指摘。一定の工業力を持つ韓国ですら日本の水準には到底及ばないのが現状であることを伝えた。
さらに記事は、「日本は決意さえすれば、いつでも大陸間弾道ミサイルを開発できる」とし、問題は日本が核弾頭を製造できるかどうかであると主張。これについては「日本は6カ月もあれば核弾頭を製造できる能力があるとの分析がある」と主張し、しかも日本は核弾頭を製造するうえで必要になるウランやプルトニウムも国内に保有していると伝え、日本の最新兵器に関する技術力を「決して軽視してはならない」と論じている。」
http://news.searchina.net/id/1628121?page=1
<日本へ行けキャンペーン。行って働いてこい、とさ。↓>
「・・・今日頭条は・・・「日本の大手企業で働くというのは、どんな感じか」とする文章を掲載した。文章は、今年から電車で40分かけて渋谷にある大手企業で働いている中国人による、日本の会社で働くことについての感想を紹介している。まず紹介したのは、通勤電車についてだ。「何度もハイヒールで踏まれ、バッグで顔を殴られ、途中で弾き出されそうになりながらようやく電車に乗る」と説明。乗り換え前にはドアに近い場所に、乗り換え後は車両の真ん中に位置しないと「ギュウギュウで呼吸困難になる」とし、その辛さを表現した。
そして、会社については「大手ということもあり制度的にも福利厚生的にも整っている」としたほか、初めてオフィスに入った時には「300人あまりの人が1つのオフィスに居ることに驚いた。みんなのデスクが一の字に並び、同じセクションの人が一緒に座る。遠巻きに見ると、収穫後の田んぼのようだ」と感じたことを明かしている。一方、会社の雰囲気は「社風にもよると思うが、ネット上で紹介されているほど抑圧された感じではない」とし、服装についてもジーパンや模様の入った服など比較的自由であると説明した。
また、日本の会社はネットワークのセキュリティが厳しく、会社のパソコンにソフトをたくさんインストールしてはいけない、パソコンを持ち帰ってはいけないと紹介。仕事中は中国に比べて活力に欠け、先輩からは事あるごとに「細かいところまでしっかりやることの重要性」を感じさせられるとした。そのうえで「まじめ過ぎれば効率が下がる。勢いに任せ過ぎれば配慮不足になる。両方で補い合うのがベストだが、なにせ変えていくのは簡単なものではない」と感想を綴っている。」
http://news.searchina.net/id/1628120?page=1
<日本人の生活スタイルに学べ、と叫ぶ習ちゃん。↓>
「・・・今日頭条は・・・日本の「レンタル文化」について考察する記事を掲載した。
記事は、日本はレンタル文化を「極めている」と表現。これは日本人の「もったいない」精神と、周到な計画性が背景にあると分析した。同時に、完璧なほど理性的で、周りに流されないという日本人の「消費概念」も関係しているとした。
実際、日本人は倹約家で、中国人のように人目を気にして身の丈に合わないものを無理に購入することは多くない。記事は、日本人の女性がブランド物のバッグをレンタルするケースがあること、旅行にはレンタカーで出かけること、来客があれば布団をセットでレンタルするケースがあると紹介。こうしたレンタル文化のおかげで、日本人の生活は無駄なものの購入や維持管理の手間が省かれ、合理的になっていると伝えた。
また、こうした消費概念のおかげで、日本人の若者は中国人と比べてずっと気が楽になっているという。中国の男性は持ち家がないと結婚できないという風潮があるため、親からの経済的援助を受けつつ、高額の頭金を支払って重い住宅ローンの返済に苦しむ若者は少なくない。その点、日本人の多くは生活が安定して初めてマイホーム購入を検討し、若いうちは賃貸に住む人が多い。そのため賃貸物件の需要が大きいと、中国との違いを強調した。」
http://news.searchina.net/id/1628130?page=1
<そんなことまで紹介してくれて有難う。↓>
「・・・澎湃新聞は・・・今年の春節鉄道輸送期間中より中国の大都市にあるターミナル駅で顔認証改札システムが導入されたことを報じた。・・・そして、「この顔認証改札機は誰が開発したのか」とした」
http://news.searchina.net/id/1628126?page=1
<こんなものまで、大真面目に「研究」してて微笑ましいというか・・。↓>
「・・・今日頭条は・・・「日本人はふんどしを民族精神の表れとみなしている」とする記事を掲載、日本人の「ふんどし愛」について伝えた。
記事は、抗日戦争期間の「日本鬼子」が持つ象徴的なアイテムの1つが他人から見えない場所に隠されているとし、それがふんどしであると説明。しばしばテレビなどで「ふんどし一丁」の日本人を見かけると中国人は「はっきり言って恥ずかしくなる」ものの、実はふんどしは「セクシー下着」とは異なり吸水性に優れており、快適に着用することができるとした。
そして、「快適さが理由か分からないが、日本人はふんどしを深く愛している」とし、中国ではふんどしに似たようなものがとうの昔に廃れたのに対し、今でも日本国内にはふんどし一丁で参加する祭りがあると説明している。さらに、「日本人はふんどしを民族精神というレベルにまで高めた」とも解説。明治の文明開化期においても「義理人情とふんどしは欠くべからず」とされ、洋服の下にもふんどしを着用してきたとした。記事はまた、白いふんどしは降参を示すシンボルとしても用いられ、太平洋戦争末期に沖縄で米軍に対して白いふんどしで作った旗を掲げ投稿した「白旗の少女」の話も併せて紹介している。
このほか、風呂好きな日本人は入浴時、使用していたふんどしをタオルとして使用するとし「これはちょっと気持ち悪い」と評した。」
http://news.searchina.net/id/1628122?page=1
ようやく、Isisについて、私と同じ理解・・彼らは本来のイスラム教に忠実・・をする識者が米国に現れたね。↓
・・・What Wood writes discomforts analysts who have cast Isis as rooted in un-Islamic ways. Instead, he makes the case that the followers of Isis have developed their notion of terrible righteousness through a studied approach, drawing inspiration from tracts and practices or “hadith” that indeed are part of the religion. Religious citations — and the men Wood interviews cite such in defence of slavery and extreme violence — are essential to recruitment. Wood contends that the Isis message, whether conveyed through video or sparky websites, offers a coherent worldview that has not been so coherently challenged by Islamic scholars. ・・・
https://www.ft.com/content/ef8134fe-e24f-11e6-8405-9e5580d6e5fb
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太田述正コラム#8883(2017.1.29)
<映画評論48:君の名は。(その3)>
→非公開
皆さんとディスカッション(続x3237)
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