太田述正コラム#8896(2017.2.5)
<皆さんとディスカッション(続x3244)>
<太田>(ツイッターより)
 「–マティス氏、在日米軍の駐留費増求めず…」
http://mainichi.jp/articles/20170204/k00/00e/010/226000c
 「バノン首席戦略官…中東で再び大規模な戦争が起こる…5~10年以内に南シナ海で米国が中国と戦争をすることになると思わないか?…」
http://www.msn.com/ja-jp/news/world/%e3%80%90%e3%83%9e%e3%83%83%e3%83%89%e3%83%bb%e3%83%89%e3%83%83%e3%82%b0%e6%9d%a5%e6%97%a5%e3%80%91%e3%83%88%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%83%97%e5%a4%96%e4%ba%a4%e3%81%af%e3%83%9e%e3%83%86%e3%82%a3%e3%82%b9%e5%9b%bd%e9%98%b2%e9%95%b7%e5%ae%98%e3%82%89%e5%81%b4%e8%bf%91%e3%81%ae%e8%aa%ac%e5%be%97%e3%82%ab%e3%82%ae%e3%81%a8%e3%81%aa%e3%82%8b-%e7%b1%b3%e4%b8%ad%e6%88%a6%e4%ba%89%e3%82%92%e4%ba%88%e6%b8%ac%e3%81%97%e3%81%9f%e3%83%90%e3%83%8e%e3%83%b3%e9%a6%96%e5%b8%ad%e6%88%a6%e7%95%a5%e5%ae%98%e3%81%af%ef%bc%9f/ar-AAmBYAj?ocid=iehp#page=2
 バノンの発言は「政権発足前の2015~16年」のもの(上掲)だが、マティスの対日姿勢は、トランプ/バノンの総合対外戦略を忠実に反映している、と見た方がよさそうだ。
 その戦略を解読する鍵はマティスの「「日米双方はそれぞれの防衛力を強化しなければならない」との発言(前掲)にある。
 よかったー。
<七氏>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
 佐伯啓思京大名誉教授のイタイ、コラム⇒太田コラム前はこの「グローバリズム論」に耳を傾けたこともあったなぁ~~。
 今では逆に「グローバリズム」にとりつかれているとしか思えんね。
 産經新聞が大好きな論客で。
 早くワシントンポストの見たいわ!
 無料読者なんでね!
⇒出血大サービスで、(あなたの期待した部分じゃないけれど、上掲のツイートがらみということで、)昨夜の有料コラム(#8895)から、最後の部分をご披露しておくね。↓
 「トランプは、キリスト教徒たる白人国家として米国を維持・発展させることを期し、有色人種の移民を強く規制するとともに、大恐慌、ニューディール、そして第二次世界大戦へ、という戦間期の米国の歴史の「反省」の上に立ち、各個撃破の二国間通商交渉でもって、報復されること、ひいては世界大恐慌の生起を回避しながら保護主義政策を推進し、更に、ニューディールばりの米国内インフラ投資を行って景気浮揚を図って、自らの国内支持層を裨益させ、後顧の憂いをなくした上で、熱戦たる第二次世界大戦、ならぬ、冷戦を基調とする第三次世界大戦、を戦い、ドイツ、日本、及び雑魚のイタリア、ならぬ、支那(中共)、EU、及び雑魚の北朝鮮と(スンニ、シーア双方の)イスラム原理主義、の大幅弱体化を図ることで、米国の世界覇権国化、ならぬ、世界覇権国の地位の延命、を図る、といった感じの総合対外戦略を推進しようとしている、と見ることができそうに思えてきたのです。
 米国が、前回、総合対外戦略の手先として使ったのは、英、ロシア(ソ連)、及び、支那(蒋介石政権)、であったのに対し、今回、手先として使うのは、英、ロシアは同じで、支那が日本にさし変わっただけ、と見るわけです。
 仮にこの見方が正しいとすると、トランプ政権が、日本に法制面を含む、防衛努力の大幅強化を求めてくるのは必至であって、(私や)中共当局の思惑通りの展開にあいなるのですが・・。」
 なお、有料読者になるには、名誉有料読者って手もある。
 何か、太田コラムに貢献していただければいいワケで、オフ会幹事団に入るってのもアリよ。(太田)
<Qd.VqNXo>(同上)
 太田さんは、母校である東京大学の推薦入試制度をどうお考えでしょうか?
http://www.u-tokyo.ac.jp/stu03/e01_26_j.html
⇒東大に限らず、(広義の学力を中心に据えてさえおれば、)入試の多様化はいいことだと思う。
 ただ、私としては、もう一つの母校として、日比谷高校の「復活」の方が、より大きな関心事だな。↓
 「都立日比谷高「復活か」 東大合格、有名私立に次ぐ実績・・・」
http://digital.asahi.com/articles/ASK1W66TNK1WUTIL04X.html?rm=840
 こちらの方は、狭義の学力だけの入試しかなくされちゃったらしいが、困ったもんだ。(太田)
<2T3kCOYw>(同上)
 「マティス国防長官、中東への兵力増員に否定的な考え示す・・・」
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2976153.html
 元中央軍司令官殿は海兵隊を前線には送りたくないようで。
 行っても役に立たないんだろうけど。
⇒トランプの総合対外戦略についての新私見(前掲)を参照。(太田)
<2sF/Xr4.>(同上)
≫このあたり、直接本にあたって、詳細を知りたいところですが・・。≪(コラム#8681。太田)
・マスタードム作戦
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%A0%E4%BD%9C%E6%88%A6
 「・・奇妙なことに、飛行場での保安業務には日本軍が駆り出されており、こうしたことは仏領インドシナのみならず蘭領東インドでも、占領期を通じてイギリス軍の指揮下でたびたび繰り返され 45、特に英米両国のメディアで論争となった。グレーシとインド軍部隊の主要任務のひとつは日本軍の武装解除だったが 46、すぐに防衛部隊として相当数の日本軍を維持する必要があることが明らかになった。・・・」
http://www.nids.mod.go.jp/event/forum/pdf/2014/08.pdf
<TSY>
 – 2/3 日までの米帝国主義の生誕<シリーズ(未公開)>への感想–
● ダコタ族の暴動を、リンカーン大統領がどう終息させたか、興味深く読んだ。
 セオドア・ルーズベルトの「アギナルドについて言えることは、シッティング・ブルについて言えるのだ」という言葉を使えば、「アメリカがシッティング・ブルにしたことは、アギナルドにしたことを先取りしている」ともいえるように思った。
● ペリーと交渉することになった幕閣は、シッティング・ブルの最後や、第七騎兵隊のウンディト・ニーの300人インディアン殺しを知っていたのか気になった。
富田虎男の『インディアン像』・・・によると、インディアン=未開人というイメージはあるが、米国政府によるインディアン政策の実態はまるでつかんでいなかったことがわかる。
 虐待とは逆の未開のインディアンを学校に入れて『教導』しているという情報は入っている。
 『西洋事情』にはインディアンは排斥されたという情報はあるが、そのことについて米国政府を責める記述はない。
インディアン問題を知らずに米国と交渉していた可能性が高い。
 チヌークインディアンの母親をもち、日本人に米語を教えたラナルド・マクドナルドが教え子に私的に警告したことは考えられるが、こちらは裏がとれなかった。
 幕閣がこういった事情を理解していたら、「インディアンのようになったらどうするか」という恐怖が、アヘン戦争下の中国のようになるかもという恐怖に加算されたことだろう。
● インディアンと北軍ほどの軍事能力の差がなくても、軍事的優位者が劣位の集団に何をするか、松前藩とアイヌの関係でそれがわかる。
アメリカ政府のやり口と、松前藩のやり口は共通点が多い。
 これを利用して尾本惠市は、簡単な両者の対照研究をしている。
 『[天然痘や梅毒など, 和人によってもたらされた疫病の流行によって,]先住民族と人権 アイヌと先住アメリカ人』<(省略)>。1807年のアイヌの人口を100とすると1854年のアイヌの人口は33.6というのだから、アイヌ全集落の半数以上の人が死んだことになる。
軍事的優位者がキリスト教徒であろうと、仁政を暗唱している儒教徒の侍であろうと、やることに差はない。
 松前藩のアイヌ人への施策は、フィリピンやインドネシアでの日本人の施策を先取りするものだったという研究も可能かもしれない。
内容は日進月歩で再定義されるとしても軍事的優位を追究することは、集団繁栄の条件として不可欠と改めて感じた。
<太田>
 論文全体を添付するやり方は、読む側に過度な負担を与えていかがなものかと思うけれど、とにもかくにも、典拠を付けたのは一歩前進です。パーチパチ。
 ただ、引用の際には、私が[]で入れておいたような、重要な記述は(誤解を回避するために)落とさないようにしましょう。
 そのことは、二番目の典拠の執筆者である、尾本惠市自身にもあてはまります。
 「半数以上の人が死んだ」と指摘しつつ、アイヌ人口そのものの推移に、彼は(恐らくあえて)言及していないからです。↓
 「江戸時代のアイヌの人口は、記録上最大26800人であった・・・<今はどうか。>1971年調査で道内に77,000人という調査結果もある。日本全国に住むアイヌは総計20万人に上るという調査もある。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%8C
 同じ「魂胆」からでしょうが、彼は、先住アメリカ人・・現在の米国の地域に住んでいた先住アメリカ人と記すのが正確・・の人口の推移にも言及していません。
 (人口は、欧州人到来以前には、210万人説から1800万人説まであるところ、1800年の60万人から1890年代の25万人まで、主として白人が持ち込んだ伝染病によって減少し、現在は、520万人です。
https://en.wikipedia.org/wiki/Native_Americans_in_the_United_States
 19世紀に絞れば、上掲のくだりを引用することで、先住アメリカ人よりもアイヌ人の方がよりひどい目に遭ったように見せかけることができたはずなのにね。
 いずれにせよ、(もちろん混血を含めての話であるわけですが、)現状の人口からして、先住アメリカ人に比べてアイヌ人は、ずっと「優遇」され、「繁栄」しているように見えますねえ。
 なお、余りに煩雑になるので、「侵略」側のその時々の人口については、捨象しました。)
 どうして、尾本があえてそうしたかですが、人口規模だけからしても、アイヌ問題と先住アメリカ人問題とは同一次元で比較などできないことが誰の目にも明らかになってしまうからでしょう。
 (私が各国比較の際、香港やシンガポール等の都市国家ないしそれに毛の生えた国は対象外にすべきだ、と言い続けてきていることを思い出してください。
 規模は質に転化するんですよ。)
 最後に、過去コラムで言及したことですが、改めて、ちょっとだけ。
 先住アメリカ人に対しては、伝染病の積極的罹患策が何度も採られたが、アイヌに対してはそれはなかったですし、アイヌに対しては、先住アメリカ人に対するような、狭い居留地に押し込める政策も基本的に採られなかったところです。(上掲2ウィキペディア)
 あなたの「結論」はツッコミどころ満載だけど、以上記したことだけでも、以下のくだり↓は筆が滑り過ぎってもんですよ。
 「軍事的優位者がキリスト教徒であろうと、仁政を暗唱している儒教徒の侍であろうと、やることに差はない。松前藩のアイヌ人への施策は、フィリピンやインドネシアでの日本人の施策を先取りするものだったという研究も可能かもしれない。」
 典拠に「扇動」されないようにする、ということも教訓にされ、一層のご健闘を祈る。
<太田>
 それでは、その他の記事の紹介です。
 清盛、信長は、やっぱ、偉大だったのね。↓
 「本能寺の変、仏教界は喝采「信長は清盛の再来」・・・」
http://mainichi.jp/articles/20170204/k00/00e/040/220000c
 朝鮮日報よ、もっとこういう日本礼賛記事の頻度をあげなくっちゃ。↓
 「日本人科学者の夢を育んだ「鉄腕アトム」・・・
  毎年ノーベル賞受賞者が発表されるたびに「日本人は毎年ノーベル賞を受賞するのに、なぜ韓国からは出ないのか」といった記事が必ず出てくる。もちろん両国の間には政府の後押しや教育などさまざまな違いがあるだろうが、より根本的には子供たちの「夢」の違いに起因しているのではないだろうか。われわれが本当にノーベル賞受賞者を輩出したいのなら、まずは多くの子供たちが学者になりたいと思えるような社会的雰囲気をつくり出し、そしてロールモデルを見いだし、その上で夢を追い求め続けられる制度や経済的な支援が必要になるだろう。・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/02/03/2017020301517.html
 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓
 <日本へ行けキャンペーンに連日勤しむ習ちゃん。↓>
 「・・・今日頭条は・・・「中国人はどうしてこんなに日本へ行きたがり、そして一向に疲れを感じないのか」とする記事を掲載した。
 記事は、春節期間中に今年も約50万人の中国人観光客が日本を訪れて買い物に明け暮れ、社会で大きな議論を巻き起こしたと説明した。この「約50万人」という数字は、2016年の春節にあたった2月に日本を訪れた中国人観光客の数である。
 そのうえで、中国人が日本への旅行を好む理由を3点挙げて説明している。1点目は交通の利便性だ。日本へ行く航空券のチケット代が比較的安く、国内を旅行してスモッグを吸うよりも日本に行こうとする人が多いのだと解説した。また、日本国内の交通が発達していることも、日本の旅行を快適にしている理由の1つであることを紹介している。
 2点目は、飲食だ。島国である日本では「ほとんどの都市が海に近く、海産物が新鮮である」と説明。今の時代、味が濃くてスパイシーな料理は中国人の味覚に必ずしも合わなくなっており、シンプルな味付けの日本料理の人気が高まっていることを伝えた。3点目は、日本に存在する様々な歴史的な要素を挙げている。空手や柔道は中国武術に起源を持つものであり、茶道はもともと中国の貴族がたしなんでいたものであるとした。さらに、書道や京都などでみられる古代建築などが中国人に親近感を抱かせるコンテンツになっていることを説明した。」
http://news.searchina.net/id/1628523?page=1
 <日本の製造業へのレスペクトを忘れぬ習ちゃん。↓>
 「・・・今日頭条は・・・「華為や小米にチャンスが来た 日本の携帯電話は徹底的に衰退した」とする記事を掲載した。
 記事は、日本はこれまで多くの産業において世界的に多きな影響力を持ってきたとする一方で、「近年成長したスマートフォン分野において、日本は影響力のあるブランドを出せないでいる」と伝えた。そのうえで、2016年におけるスマートフォンの販売台数が「中国の二流ブランドにすら及ばないほどの惨憺たる状況だ」としている。
 しかしその一方で、サムスンやアップルのようなスマートフォン界の巨頭的存在がないながらも、この産業において「日本はなおも相当大きな発言権を持っている」と指摘。それは、スマートフォン部品の多くを日本企業が製造しているからであり、ソニーのカメラやシャープのディスプレイなどが「世界のスマートフォン産業チェーンにおいて絶対的な発言権を持っているのである」と説明した。
 記事は、世界のスマートフォン販売ランキングにおいて中国からは華為(ファーウェイ)、OPPO、Vivoがトップ5に入っていることを紹介したうえで「これではまだまだ不十分。将来は産業全体の発展が必要。チップセットのほかに、カメラやディスプレイといった部品でも自主生産を実現してこそ初めて、真の強者となれるのだ」と論じている。
 記事を読んだ中国のネットユーザーからは、中国メーカーのスマートフォンを分解して、日本製の部品を探してみれば日本と中国との差が分かるといった主旨のコメントが寄せられている。本体を作って売るよりも、優れた部品を作って売る方向へと日本メーカーがシフトしているとの感想も見られた。」
http://news.searchina.net/id/1628524?page=1
 <3つ目を言いたかった習ちゃん。(私も同感だけどね。)↓>
 「・・・今日頭条が1日付で掲載した記事は、現在日本を恨んでいるのは韓国だけであり、台湾には親日論さえあるのはなぜかと疑問を投げかける記事を掲載した。
 記事は、韓国と台湾の日本に対する見方が大きく異なる理由について、まず日本は台湾を「文化」を主として統治し、皇民化教育によって反抗意識のある台湾人を麻痺させたとする一方、朝鮮半島では日本は「武力」を主として統治したと主張。日本は反対する朝鮮人を武力で鎮圧したとし、そのため日本統治時代の台湾と朝鮮半島の人びとの生活は貴族と奴隷ほどの差があったと主張した。
 また2つ目の理由について、韓国は独立後に親日派の韓国人勢力を徹底的に排除する運動に着手したのに対して、台湾は内戦に対処するのが精一杯であり、日本の影響力を清算する力はまったくなかったと説明。
 さらに記事は3つ目の理由について、米国が韓国の背後で物事を導いていると説明。「日本を恨んでおり、経済も発展している韓国を利用して、米国は極東地域で日本に勝手気ままに悪事を働かせないようにしている」と論じた。」
http://news.searchina.net/id/1628522?page=1
 トランプによる7か国人入国禁止命令を一時停止した連邦地裁判事(ジョージタウン大ロースクール卒)の紹介記事だ。↓
https://www.washingtonpost.com/news/post-nation/wp/2017/02/04/meet-the-bush-appointed-federal-judge-who-halted-trumps-executive-order/?hpid=hp_hp-top-table-main_pn-robart-122pm%3Ahomepage%2Fstory&utm_term=.3ab76d607d57
 黒人女性教授たる筆者は、冒頭の一文を偏見がもたらしたもの、と切り捨てているが、遺憾ながら、その一文、マクロ的には正しいぜ。↓
 Writing in 1965, the distinguished British historian Hugh Trevor-Roper argued against the idea that black people in Africa had their own history: “There is only the history of the Europeans in Africa,” he declared. “The rest is largely darkness.” History, he continued, “is essentially a form of movement, and purposive movement too,” which in his view Africans lacked.・・・
https://www.nytimes.com/2017/02/04/opinion/sunday/the-history-the-slaveholders-wanted-us-to-forget.html?ref=opinion&_r=0
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 一人題名のない音楽会です。
 レクイエムの7回目です。
Berlioz – Grande Messe des Morts (Requiem) (1837年)(注) これもチト長過ぎる。
https://www.youtube.com/watch?v=am8YmCmNZ5s
(注)死者のための大ミサ曲(レクイエム)。「伝統的なレクイエムのテクストに基づいて作曲されているが、4組のバンダを含む巨大な編成を用いている・・・作曲の契機は、1837年3月末に受けた、フランス政府からの依頼である。7月革命の犠牲者、および1835年のルイ・フィリップ王暗殺未遂事件の犠牲者のための慰霊祭を同年7月28日に催すことが計画され、その際に演奏するレクイエムの作曲がベルリオーズに依頼されたのである。・・・慰霊祭まで短期間であったにもかかわらず、旧作の「荘厳ミサ曲」の一部を転用するなどして、6月29日には全曲を完成させた。しかし、この年の革命記念式典は規模が縮小され、上記日程にパリのアンヴァリッド(廃兵院)の礼拝堂で予定されていた『レクイエム』の演奏は中止された。・・・<しかし、>アルジェリアでの戦争で・・・戦死した・・・将兵の追悼式典が・・・同年12月5日に陸軍主催で・・・アンヴァリッドの礼拝堂で・・・行われた<際に、こ>・・・の『レクイエム』は初演された。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%A0_(%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%82%BA)
 「バンダ(banda)は、オーケストラなどで、主となる本来の編成とは別に、多くは離れた位置で「別働隊」として演奏する小規模のアンサンブル。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%B3%E3%83%80_(%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%82%B1%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9)
(続く)
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太田述正コラム#8897(2017.2.5)
<米帝国主義の生誕(続)(その4)>
→非公開