太田述正コラム#8958(2017.3.8)
<皆さんとディスカッション(続x3275)>
<コラム#8745の訂正>(ブログは訂正済)
<(注9)>→トル
(注9)原文はimpressed laborだが、forced laborの間違いだと判断した。→トル
(注10)→(注9) ※2か所
——————————————————————————-
<太田>(ツイッターより)
 北朝鮮がマレーシア国民の出国を禁止したのに対し、マレーシア側も北朝鮮国民の出国禁止で対抗した。
 在北鮮マ人は11人で、外交官9人、国連食糧支援関係者2人だけなので、恐らく北鮮の被害の方が大きいんじゃないか。
 なお、マ警察長官は、何年かかろうと北鮮大使館内の容疑者が出てくるのを待つと言明。
 両国は着実に国交断絶に向かっている。
http://www.bbc.com/news/world-asia-39189381
 ところで、「北ミサイルが関係修復の糸口に? 韓日<外務、国防担当>閣僚が相次ぎ電話会談…」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/03/07/2017030701800.html
と、朝鮮日報が熱い期待表明。
 こちらはどうなるか微妙。
<太田>
 関連記事だ。↓
 「金正男氏長男の動画が公開か 「父親殺害された」・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/12768320/
<Nw.xf1Vk>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
 「WBCイスラエル2連勝 韓国に続き台湾も撃破!・・・」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170307-01788814-nksports-base
 「医学部、音楽家など異色揃い/WBCイスラエル名鑑・・・」
http://www.nikkansports.com/baseball/wbc/2017/news/1784086.html
 なんだかイスラエルに興味が出てきたぞ。
⇒関連記事だ。↓
 「WBC:「史上最弱」韓国代表が連敗、2大会連続第1R敗退濃厚・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/03/08/2017030800604.html
————————–
 「乳幼児遺体、800人か アイルランドの孤児院跡で発見・・・」
http://www.sankei.com/world/news/170304/wor1703040009-n1.html
 全然情報がないので下の記事を見た。
 1950年代がほとんどで、61年に閉鎖になったと。
 2015年の記事もリンクされてて、以前から噂されていた醜聞みたいね。
 50年以上もかかったのは関係者がいっぱいおったからやろね。
 アイルランドもなかなかどうして。↓
 Mass grave of babies and children found at Tuam care home in Ireland
https://www.theguardian.com/world/2017/mar/03/mass-grave-of-babies-and-children-found-at-tuam-orphanage-in-ireland
⇒関連記事だ。↓
 <アイルランドというより、カトリシズムの、聖職者の結婚禁止同様、妊娠中絶禁止がもたらした必然だな。↓>
 ・・・they inconveniently suggest that Catholic Ireland always had abortions, just very late-term ones, administered slowly by nuns after the children were already born.・・・
 Their mother died young, weakened from her time in the custody of the church. ・・・
https://www.theguardian.com/commentisfree/2017/mar/07/catholic-church-children-buried-at-tuam-ireland
<WIr6s2gk>(同上)
 「学術会議 軍事研究、大学に審査制度を 半世紀ぶり声明案・・・
 政府の介入で「学問の自由」が妨げられる恐れから軍事研究に懸念を表明し、利用のされ方も含め研究の適切さを審査する制度を各大学などに設けるよう求めた。・・・」
http://mainichi.jp/articles/20170308/k00/00m/040/114000c
 老害の価値観で学問の自由を妨げる特大ブーメラン・・・。
 そもそも介入っていうなら今までだって予算でコントロールされてきたじゃんか。
 何を今更。
 こんなナンセンスに同意する科学者は二度と米国礼賛すんなよ。
<mfLVcq2U>(同上)
 「THAAD:中国で広まる反韓運動、不買から街頭デモへ・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/03/08/2017030800803.html
 「中国で嫌韓感情の拡散‥食堂から韓国人を追い出し、韓国製品を破壊し、韓国企業で働く中国人に罵倒・・・」
http://blog.livedoor.jp/sekaiminzoku/archives/49619617.html
 太田さんは本気で米国より支那の方がマシだって思ってんの?
 中国共産党なんかとまともに付き合えるとはどうしても思えないんだけど。
 中共なんかと付き合ったら明日は我が身だぜこれ。
<太田>
>太田さんは本気で米国より支那の方がマシだって思ってんの?
 こういう具合に、米国と中共・・支那じゃないで・・のどっちがマシかを考える・・だけでも、戦後日本の大半の人々の中じゃ破天荒なハナシだ・・人が一人でも増えるように頑張ってんだけど、キミもそうなってくれたようで、うれしい限りだ。
 で、キミは「太田さんは」と書いてるが、そりゃ、は誤解を呼ぶんだよな。
 (これまで基本的に成功体験を積み重ねて来たところの、一党独裁ではあっても一人独裁ではない)中共当局は、北朝鮮当局とは違って、非合理的な対外的言動は行わない、と仮定してみた場合にどういう世界が見えてくるか、を私は書いてるだけだからだ。
 そんな仮定をするのは無意味だ、間違ってるに決まってる、とキミが思うのであれば、その根拠を示さにゃ。
 ところで、「中共」ならぬ「支那」一般の話だが、日本が正式に国交を結んだ最初の王朝である隋に関する下掲記事のこのくだりを見ただけでも、結構「まともに付き合えると・・・思え」てこないかい。↓
 「・・・隋書には、600年の遣隋使に隋の皇帝側が倭の為政方針を尋ねた時、「夜明け前に政務をし、日が昇るとやめる……」と答えたため皇帝はあきれ、政治のやり方を改めるよう諭したとある。「野蛮な国」扱いされた衝撃が、倭に改革熱を呼び込んだと言えそうだ。
 改革後の倭から派遣された、小野妹子(おののいもこ)ら607年の遣隋使は、「日出処の天子、書を日没処の天子に致す」の国書を持参した。受け取った隋の2代皇帝・煬帝(ようだい)が激怒したという記録が残る。
 怒りの理由について、かつては「日出処・日没処」に、倭が隋に対して優越か対等の関係にあるというメッセージを込めたためと解釈されることが多かった。だが、今は・・・「単に東と西を指す表現で使ったに過ぎない」という考え方が広がっている。
 煬帝が反応したのは「天子」という言葉とみられる。中華思想では、天から委ねられた唯一の存在という意味。皇帝以外に使うのは言語道断というわけだ。ただ、この時代隋にケンカを売るのは得策でない。「天子」という言葉についても、倭は仏教用語の「仏法により国を治める王」の意味で使ったのではとする説もある。煬帝は激怒したが、帰国する妹子に若手官僚を同行させた。「倭と友好関係を築き、朝鮮半島の高句麗などを牽制(けんせい)する意図があったかもしれない」・・・。
 翌608年、再び隋に赴いた妹子は「東の大王(天皇)、敬(つつし)みて西の皇帝に白(もう)す」という国書を携えた。「形だけかもしれないが、文書からは隋への恭順の姿勢が読み取れる」と東野教授。蛮国扱いの衝撃から8年。倭もしたたかな外交ができる国になっていた。・・・
 隋の煬帝は、大運河の掘削や度重なる高句麗遠征で民衆を疲弊させた暴君として有名だ。だが・・・「東アジア全体で戦略を描き、脅威となる周辺国を段取りよく制圧した。その構想力や行動力は歴代皇帝にはないものとして注目される」。」
http://digital.asahi.com/articles/ASK2H5CXRK2HUCVL01D.html?rm=635
<太田>
 それでは、その他の記事の紹介です。
 谷川前将棋連盟理事長、安倍夫人と横並びは名誉か不名誉か。↓
 「安倍昭恵夫人、塚本幼稚園から報酬を受け取っていた可能性・・・
 塚本幼稚園PTAの決算書だ。40万円の支出のある「社会教育費」科目の摘要欄に「6/21姫路城(親子遠足) 11/26京都御所(社会見学)」と言う記述に続き、「社会講座 7/11谷川浩司先生 9/5首相夫人安倍昭恵先生」との記述がある。・・・」
http://www.msn.com/ja-jp/money/other/%E3%80%90%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%97%EF%BC%81%E3%80%91%E5%AE%89%E5%80%8D%E6%98%AD%E6%81%B5%E5%A4%AB%E4%BA%BA%E3%80%81%E5%A1%9A%E6%9C%AC%E5%B9%BC%E7%A8%9A%E5%9C%92%E3%81%8B%E3%82%89%E5%A0%B1%E9%85%AC%E3%82%92%E5%8F%97%E3%81%91%E5%8F%96%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%9F%E5%8F%AF%E8%83%BD%E6%80%A7/ar-AAnCFvM#page=2
 <金欠の時に攻めに出るとはこれいかに?↓>
 「「森友学園」籠池夫妻の正体 経営難で名前変え?寄付を募り…多額の援助に無礼・・・」
http://news.infoseek.co.jp/article/06fujizak20170306012/ 
 <ウソで塗り固めた人生か。↓>
 「「自治省から出向」実は奈良県採用?…籠池氏・・・」
http://news.infoseek.co.jp/article/20170308_yol_oyt1t50011/
 <そんな籠池夫妻人気を支えた日本の「右」。↓>
 「“愛国教師”が語る 「森友・籠池さんは頑張ってはる」・・・」
http://news.infoseek.co.jp/article/postseven_498837/
 何が書かれていたかが問題だが、こりゃ弾劾されちまうかも。↓
 「朴大統領、疑惑の墓穴を掘ったイヤな「クセ」・・・
 検察側はチェ被告と安被告が朴氏と共謀関係にあったと改めて主張。「大統領が共犯である証拠は、あふれかえるほどだ。すべて立証できる」と強調した。
 この恐ろしいほどの自信はどこから来るのか。検察が決め手と頼んでいるのが、安被告の手帳とチョン被告の持っていた音声ファイルだ。
 手帳は17冊。2015年1月から16年10月まで計510ページにわたり、朴大統領の指示や会議内容などが自筆で書かれていた。チョン被告のコンピューターや携帯電話に残された音声ファイルも236件を復元。朴大統領とチェ、チョン両被告3人が登場するファイルが11件、計5時間あまりあったという。・・・
 朴大統領はよく部下に対し、自分の話していることをメモしているかどうか確認する癖があった。・・・
 朴大統領が部下にメモを取らせた背景には、自分に対して鋭い質問をさせないという意図こそなかっただろうが、少なくとも「自分の指示に対して反論はさせない」という意思の反映ではなかったか。
 これが、朴大統領の政治の最大の欠点とされた「不通(プルトン)=意思疎通の不在」の原点だったのかもしれない。・・・」
http://forbesjapan.com/articles/detail/14880
 トランプが米露ミサイル協定違反に沈黙していることを例によって米主要メディアは嘆いているが、それむしろ正解であり、だからこそ、欧州諸国が防衛努力強化に目の色を変え始めたんだぞ。
 ところが、トランプは中共の軍事攻勢には厳しい。こっちの方を問題にすべきだよ。↓
 Trump’s Silence on Russian Missiles Makes America Less Safe・・・
http://foreignpolicy.com/2017/03/07/trumps-silence-on-russian-missiles-makes-america-less-safe/
 <ロシアのエストニア侵攻なんてシナリオを延々と紹介したりしちゃって。中共の尖閣・琉球列島侵攻、いや、せめて北朝鮮の日本列島ハチの巣攻撃、的なシナリオを所望。(太田)↓>
 The Plot Against Europe–The West’s nightmare scenario starts with Donald Trump’s election — and ends with Russian tanks rolling into Estonia while NATO looks the other way. ・・・
http://foreignpolicy.com/2017/03/06/the-plot-against-europe/
 アメちゃんによる、世界で最も良い国ランキング・・部門別ランキングもあるでよ・・、例によって日本ハズシに目も当てられない。↓
 The Best Country in the World? Survey Says It’s Switzerland・・・
 U.S. News & World Report, along with Y&R’s BAV Consulting and the Wharton School of the University of Pennsylvania. ・・・
https://www.nytimes.com/2017/03/07/world/best-countries-world-switzerland-canada-britain-germany.html?rref=collection%2Fsectioncollection%2Fworld&action=click&contentCollection=world&region=stream&module=stream_unit&version=latest&contentPlacement=6&pgtype=sectionfront&_r=0
 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓
 <人民網から。
 韓流から日流への切り替えに習ちゃん、必死。↓>
 「堀北真希の引退、かつて共に活躍した彼らの今は?・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2017/0307/c94473-9186884.html
 <「戦争被害以外で旧日本軍が大量の市民たちを殺害」とは、かなり無理筋の、村上の原文言い換えだが、大目に見てやるだ。↓>
 「日本の右翼勢力が村上春樹の新作を批判する理由・・・」
 村上氏は、同作品の登場人物同士のやりとりを通して南京大虐殺に対する考えを表現し、戦争被害以外で旧日本軍が大量の市民たちを殺害したことが問題の本質であるとしている。・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2017/0307/c94473-9186964.html
 <こっからサーチナより。
 日本の鉄道の時間の正確さに敬意。↓>
 「・・・今日頭条は・・・日本の電車に乗車したという中国人による手記を掲載し、日本の各種鉄道が時間に正確である理由が分かったと伝えている。
 記事は、日本の電車や地下鉄などの運転士や車掌は駅に到着するたびに、決まった動作と決まった掛け声で確認作業を行っていると伝え、「現代に相容れない古びた行為に見え、逆に関心を持った」と紹介。当初、日本人は新しい取り組みを嫌うのだろうかと考えたとしながらも、運転席を覗き込んだ時に自分の考えがあまりに浅いことを思い知ったと論じた。
 続けて、日本の各種鉄道では運転士が懐中時計を使用していると紹介し、現代において、「なぜ、まだ懐中時計を使用しているのか」、「運転席に時計を設置すればよいのではないか」と疑問に感じたとしながらも、鉄道は時間のちょっとしたズレが重大な事故につながりかねず、運転士にとっては現在の時間や残りの時間を一目で把握できる懐中時計のほうが好ましいことを指摘。
 一見するとアナログに見える「懐中時計を使用する」、「人の目と声による確認作業」という、「ずっと続けられてきたやり方」を現代においても堅持する日本の鉄道会社の姿勢から、「日本の鉄道の時間に対する敬意が見て取れた」と主張。こうした姿勢があるからこそ、日本の鉄道は時刻に正確な運行が可能なのだと伝えている。」
http://news.searchina.net/id/1630783?page=1
 <日本のダムカレーにまで敬意。↓>
 「・・・今日頭条は・・・ダムカレーを紹介する記事を掲載した。記事は「最近、日本ではダムの形をしたおもしろいカレーを提供するレストランがある」としたうえで、日本国内で食べられるダムカレー8種類を写真で紹介。「ご飯のダムがカレーをせき止めていて、思わずダムを壊したくなる衝動に駆られる」と伝えている。
 また、見た目だけではなく味ももちろんおいしいこれらのカレーは「お腹を満たしてくれると同時に、童心に返ったような楽しさも味わえる。素晴らしいデザインと言える」とも評した。・・・」
http://news.searchina.net/id/1630791?page=1
 <人民に対し、日本人に倣え、とお達し。↓>
 「<乗用車に象徴される>日本の消費に対する成熟した価値観、わが国とは違いすぎる・・・」
http://news.searchina.net/id/1630825?page=1
 <日本のセブンイレブンに更なる出店要請。↓>
 「・・・中国にはセブンイレブンが2500店舗あるが、国の規模からすればまだまだ少ないという。・・・韓国には9000店舗、日本には2万店舗ある。中国におけるコンビニの発展トレンドは非常に大きい・・・」
http://news.searchina.net/id/1630817?page=1
 <パッケージを変えただけの定番の日本へ行けキャンペーン。↓>
 「・・・今日頭条は・・・中国人が日本を旅行で訪れる背景について考察する記事を掲載している。
 記事は、「旅行」とは1つの商品であり、誰もがお金を支払って旅を楽しむと指摘し、「商品である以上は、質という概念が存在する」と指摘。誰だってお金を支払う以上は価値があって質が良く、心から満足できる商品を望むものであるとしたうえで、日本旅行も同様に「売買され、消費できる商品」だと論じた。
 続けて、中国人が日本を旅行で訪れるのは、「日本への旅行という商品の質がそれだけ高く、中国人にとって満足いくものだからである」と指摘。実際に日本を訪れた中国人たちは口々に日本の風景や日本人の民度を絶賛すると伝え、「中国人が日本で騙されるというニュースもほとんどない」と論じた。
 一方、中国国内の観光地は「食べ物やお土産品は何でも高く、中国人が中国人を騙すようなケースも多い」と指摘。自分で稼いだカネで旅行したいと考えた時に、騙される可能性のある低品質な国内旅行よりも、質の高い日本旅行を選びたいと考えるのはごく当たり前であるとし、中国人が日本を旅行で訪れることを他の中国人が罵る資格などないのだと伝えている。」
http://news.searchina.net/id/1630787?page=1
 <習ちゃん、アベノミクスにエール?↓>
 「・・・華爾街見聞はこのほど、日本はもうすぐこの経済低迷期を脱して再び成長期に突入する可能性があるとの分析を紹介している。
 記事は一部調査会社のチーフ・ストラテジストの見解として「日本の労働市場はすでに完全雇用に近い」状況となっていることから、時間はかかるが給与は少しずつ上昇し、デフレを克服する可能性があることを伝えた。
 日本の少子高齢化問題による労働力不足は国内外でよく知られているが、さらに同チーフ・ストラテジストが日本経済に対して楽観的な見方を持つのは、「日本は完全雇用に近い状況であるため、求人側は給与水準を上げない募集がない」という状況に直面しているためだと紹介。給与水準が上昇するにしたがって、消費が伸び、消費が伸びることでディマンドプルインフレが生じ、デフレ脱却につながるとの分析を紹介している。」
http://news.searchina.net/id/1630805?page=1
—————————————————————————————————————————————–
太田述正コラム#8959(2017.3.8)
<夏目漱石は縄文モード化の旗手だった?(その5)>
→非公開