太田述正コラム#9006(2017.4.1)
<皆さんとディスカッション(続x3299)>
<太田>(ツイッターより)
 今後の百年を規定する5つの数字:毎年の人口増8300万人(ほぼ独人口)、2100年の人類の平均年齢42歳(1950年は24歳だった)、2050年の都市人口66%、太陽エネルギー消費伸び(2010~15年)664%(=太陽・風利用のためには領域の大きい国が有利)、米国で機械で置き換えられようとしている仕事47%。
http://www.bbc.com/future/story/20170330-5-numbers-that-will-define-the-next-100-years
 最後の数字の内訳をみると、裁判官は40%、弁護士は4%置き換えられようとしているってんだけど、日本じゃ、裁判官も、弁護士と同じかそれ以下しか置き換えられないだろうな。
 そこが、日本文明のミソだよ。
 「…昭恵夫人は『家庭内野党』と言いながら好き勝手をし、…<前から>家庭内別居状態…夫人は…雲隠れの様子<で>…千葉県内にある宗教関係の施設にいるとも囁かれています…」
https://news.infoseek.co.jp/article/gendainet_383129/
 本格別居、おめでとさん。
 安倍チャン、離婚を含みに「邁進」してちょ。
<太田>
 関連記事だ。↓
 <安倍口利きは物証100%。↓>
 「森友学園問題、「忖度の物証」が持つ”破壊力” 籠池氏から職員に宛てた書面の中身とは?・・・」
http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%e6%a3%ae%e5%8f%8b%e5%ad%a6%e5%9c%92%e5%95%8f%e9%a1%8c%ef%bd%a4%ef%bd%a2%e5%bf%96%e5%ba%a6%e3%81%ae%e7%89%a9%e8%a8%bc%ef%bd%a3%e3%81%8c%e6%8c%81%e3%81%a4%e7%a0%b4%e5%a3%8a%e5%8a%9b-%e7%b1%a0%e6%b1%a0%e6%b0%8f%e3%81%8b%e3%82%89%e8%81%b7%e5%93%a1%e3%81%ab%e5%ae%9b%e3%81%a6%e3%81%9f%e6%9b%b8%e9%9d%a2%e3%81%ae%e4%b8%ad%e8%ba%ab%e3%81%a8%e3%81%af%ef%bc%9f/ar-BBz5nT5?ocid=iehp
 <かなり根拠薄弱だが・・。↓>
 「「昭恵さんにお電話いただいた件ですが」–首相夫人付、籠池氏に電話–日曜版にスクープ証言・・・」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2017-03-31/2017033101_02_1.html
 <籠池一家に教育者皆無も確定。↓>
 「籠池一家の闇 小学生を叩いて逮捕、引きこもり、自殺・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/12873906/
<薬の理屈の追究者>
 –日本の科学研究失速tと基礎医学研究の崩壊–
 <コラム#8988、8992でも言及されていたところの、>3月22日のNature誌の特集を基に「日本の科学研究が失速し、科学界のエリートとしての地位が脅かされている」「科学雑誌に掲載された論文の総数は、2005年から20152015年で、世界全体では80%増加した一方で、日本の増加は14%で、日本は世界全体の伸びを大幅に下回っている」「日本は大学への交付金を減らしたため、短期雇用のの研究者が大幅に増え、若い研究者が厳しい状況に直面しているしている」と1)。Web of Scienceにより、10年間の論文増加数を検討して、日本を除く世界全体の増加比率を日本のそれと比べると、医学以外の理系分野では、東北大学が強いはずの材料科学は93対-14 (差し引き数値Δ: –107)、工学は83対-11 (Δ: -94)であった。化学は65対–4 (Δ: -69)、農学は61対-14 (Δ: -75)、数学は60対30 (30 (Δ: -30)、植物科学は52対-18 (Δ: -59)、物理学はは24対-14 (Δ: -38)、コンピュータ科学は1対-38 (Δ: -39)。データの中で気を吐いているのが、宇宙科学で32対46 (Δ: +14)で、世界の中で存在感を増している。
 医学論文は世界全体で総論文数約18200件(2015年、日本のシェアは6%)である。世界全体の論文数増加比率は74%74%の増加であったが、日本は13%であった。科学論文総数とほぼ同じ%であるが、世界に伍してとなるとΔは–51%である。薬理学ではとみるとなんと52対-7 (Δ: –59)。神経科学は38対-8 (Δ:-46)、生化学・分子生物学は13対-32 (Δ: -45)、免疫学は9対-33 (Δ: -42)と散々散々な結果となっている。
1) Fuyuno I.: What price will science pay for austerity? Nature 543:S10–S15, 2017.
 文科省の施策は、ことごとく(あたかも悪意があるかのように)大学と研究を破壊してきました。
<太田>
 ゆとり教育の弊害についての世論の声に比べて、本件に関する大学人達の声がまだまだ小さ過ぎるのではないでしょうか。
 いずれにせよ、かねてから私が主張してきたところの、官庁キャリア採用の「学校群制」導入ないし一本化による、文科官僚の質の向上が不可欠でしょうね。
<shiouen>(3.31)
 –「オフ会」差し入れ。–
 太田述正様、ご無沙汰してます。明日(4/1)、午後便(12~14)の郵パックで宅配されます。
 皆さんでどうぞ。
<太田>
 度重なるご配慮、痛み入ります。
<太田>
 それでは、その他の記事の紹介です。
 <人間主義社会、日本。↓>
 「一人だと思ってた卒業式 みんながいた 葛飾・青戸小、病欠の友だちのためもう一度・・・」
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017040190070403.html
 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓
 <人民網から。
 報道してくれてありがとう。↓>
 「日本の伝統工芸の危機と希望を反映する「うちわ」・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2017/0331/c94473-9197638.html
 <ここからはサーチナより。
 韓国じゃなく日本へ、と日本へ行けキャンペーン。↓>
 「・・・今日頭条はこのほど、中国人にとって日本と韓国は人気の渡航先だったと伝える一方、韓国を訪れる人が減少し、日本旅行の人気がさらに上昇していると指摘。これほどまで日本旅行を好む中国人が多いのは「一体なぜなのだろうか」と疑問を投げかける記事を掲載した。
 記事は、日本は中国から地理的に近いという要素はあるものの、それだけが理由ではなく、「成熟した経済」、「完備されたインフラ」、「神様気分を味わえるサービス」など、日本には中国にはない魅力も多いと伝え、こうした魅力が中国人を引き寄せる大きな要因となっていると伝えた。
 また、中国人の爆買いが減少していると指摘されているが、訪日中国人にとっては「美味しいものを食べること」や「温泉を堪能すること」も最近は人気となっていることを紹介。韓国旅行の人気が低迷するなか、中国人のニーズを満たす豊富な観光資源が数多く存在する日本の人気が高まっていると伝えている。」
http://news.searchina.net/id/1632624?page=1
 <人民達が対日歴史認識を変えてくれることを期待しつつの日本へ行けキャンペーン。↓>
 「・・・今日頭条はこのほど、ある中国人旅行客の手記を掲載し、「中国人は幼少のころから共産主義革命や毛沢東を賛美する歌を歌い、抗日ドラマを見て育つ」と伝え、そのため中国人は日本を「悪者」と認識していると紹介する一方、実際に訪日して目にした日本からは中国で教えられていたような「悪者」の姿は見られなかったと伝えている。
 記事はまず、この中国人が訪日する際に日本の航空会社の便に搭乗したことを紹介し、日本人の客室乗務員たちは「微笑みを絶やさず、とても親しみやすい」印象を受けたと紹介。さらに中国人の客室乗務員とは違って、その微笑みは「本物」だと感じたと説明した。
 続けて、日本旅行を通じて感じた点を率直に紹介し、例えば「成田空港の空は非常に透き通っており、北京にはない温かな感じがあった」、「旅行バスは新しくはないが、とても清潔だった」などの感想を抱いたと説明した。
 この中国人が日本にどれだけの期間滞在したのかはわからないが、記事は、実際に訪日して目にした日本には中国で教えられていたような「悪者」の姿は見られなかったと伝えている。
 むしろ日本は静かで寂しさすら感じられる国だったとしており、「なぜこのような国が世界を侵略しようとしたのか」と疑問すら投げかけている。日本で見た日本人の姿は物静かで、やはり抗日ドラマを通じて抱いていた日本人のイメージとは大きく異なっていたようだ。」
http://news.searchina.net/id/1632686?page=1
 <定番の、日本人生徒達の介添え抜きの登校のココロと背景を賛美。↓>
 「・・・今日頭条は・・・日本の小学生が保護者の助けなしに登下校することを紹介する記事を掲載した。記事は「日本では子どもが小学校に上がると、自分で学校に行かなければならない。これは、学校と父母との間の習慣的なルールであり、自分たちで登下校することが、独立への第一歩だと考えられているからだ」と説明した。
 そして、多くの学校では登校班制度が採用されており、高学年から低学年までが一緒に登校をすると紹介。これにより、高学年の子たちは低学年の子の面倒を見るとう責任感が芽生えるとした。また、小学生は自分のランドセルの中身を自分で整理し、翌日の教科書などの準備をすることも求められており、それに対して文句を子どもはいないのだと伝えている。
 記事を読んだ中国のネットユーザーからは、中国で子どもたち自ら登下校をさせるには、さまざまな社会問題を解決しなければならないとの指摘が多く見られた。大きな問題は、子どもの人身売買が依然として存在すること、そして自動車の運転マナーが悪いことのようである。」
http://news.searchina.net/id/1632652?page=1
 <三歩下がって師の影を踏まず。↓>
 「・・・今日頭条は・・・「中国高速鉄道には優れた点は多いが、新幹線と比べると問題点が多く見つかり、改善の余地が多く存在することがわかる」と伝えている。」
http://news.searchina.net/id/1632689?page=1
 <日中両国民の好みの共通性を強調しつつ、日本車買えキャンペーン。↓>
 「・・・今日頭条・・・記事は、中国の自動車市場には反日感情というマイナス要因があるにも関わらず、日系車の売れ行きが良い理由について考察している。
 記事は、日系車の販売が好調であることに対して「日系車は罵られれば罵られるほど、売れるというのか」と疑問を提起しつつ、この理由を説明するために「購車観」という語彙を用いて、反日感情の存在する中国で日系車の売れ行きが良いのは日本人と中国人の「購車観」が似ているためだと説明した。
 この購車観とはつまり「車の好み」のことを指すが、自動車の仕様やデザインの出発点は消費者の好みであると指摘し、日本人と中国人の購車観が似ているということは日系車の仕様やデザインは自ずと中国人の好みに近いものになると論じた。
 例えば日本人と中国人の購車観の共通点には、まず「経済性を重視する」という点があり、それゆえに排気量の小さな日系車が中国でもよく売れると指摘した。また日系車は車体そのものは大きくないが、車内空間は大きいゆえに、やはり「大きい」という点を愛する中国人にとってこの点も日系車に魅力を感じる一因となっているという見方を示した。」
http://news.searchina.net/id/1632691?page=1
 <(好みが共通しているからといって、)同文同種じゃない、と注意喚起。↓>
 「・・・東論文化は・・・中国では徐福と徐福が従えていた若い男女たちが日本人の祖先であると主張する人がいると紹介する一方で、「果たしてこの説は本当なのだろうか」と疑問を投げかける記事を掲載した。
 記事は、徐福とその一行が日本人の祖先であるとする説に対し、染色体による分析を持ち出し、日本人の祖先は徐福とその一行ではないと主張。分子人類学に基づく人類のY染色体ハプログループで分類すると、日本人はハプログループD1bというY染色体を持つ中央アジア付近に住んでいたグループが日本に渡り、独自の発展を遂げた後に、東アジアにルーツを持つハプログループOの弥生人と融合した民族が日本人であると指摘した。
 さらに、徐福とその一行が日本人の祖先であるならば「日本語に中国語の影響が見られなければならない」と指摘する一方、漢字は日本でも使用されているが「日本語と中国語の文法はまったく異なる」と指摘。染色体から見ても、言語面から見ても「紀元前3世紀ごろに不老不死の薬を求めて日本に渡った徐福という人物が日本人の祖先だ」とする説は正しくないと伝えている。」
http://news.searchina.net/id/1632641?page=1
 地政学的リスクにより、トルコ経済が崩壊しつつあるようね。
 イスラム教原理主義は疫病神なのよ。↓
 Turkey’s Struggling EconomyThe Demise of the Anatolian Tiger–Turkey’s economy is suffering badly amid the country’s political uncertainty. Investors have lost confidence, tourists are staying away and the lira is rapidly losing value. President Erdogan hasn’t grasped the severity of the situation.・・・
http://www.spiegel.de/international/business/turkish-economy-heading-toward-crisis-under-erdogan-a-1141363.html
 レグジット記事にもかかわらず、男女平等という点では、英国の方が米国よりも進んでいる、と指摘する、アメちゃんコラムだ。↓
 ・・・for all the Daily Mail’s unvarnished sexism, the British are in a sense way ahead of us in the United States. They have their second female prime minister, and last year’s Tory race came down to two–women. Nearly 30 percent of members in the House of Commons are women, compared with 20 percent in the U.S. House and Senate.・・・
https://www.washingtonpost.com/opinions/britains-legs-it-scandal-was-sexist–but-theyre-still-way-ahead-of-us/2017/03/31/d268ae26-165a-11e7-9e4f-09aa75d3ec57_story.html?hpid=hp_no-name_opinion-card-e%3Ahomepage%2Fstory&utm_term=.5c91428ee2ca
 ブレグジットの背景に、大英帝国への(ばかげた)郷愁がある、と指摘する記事だ。↓
 ・・・Brexit is rooted in imperial nostalgia and myths of British exceptionalism, coming up as they have — especially since 2008 — against the reality that Britain is no longer a major world power,・・・
https://www.washingtonpost.com/news/worldviews/wp/2017/03/31/brexit-and-britains-delusions-of-empire/?utm_term=.924c4e9ba910
—————————————————————————–
 一人題名のない音楽会です。
 エドワード・マクダウェル(Edward MacDowell)(注)の代表作を2曲お送りします。
(注)1860~1908年。「スコットランド系移民の父親とアイルランド系移民の母親の間に生まれ」、仏独で本格的音楽教育を受けるたところの、「<米国>を代表するロマン主義音楽の作曲家・ピアニスト・」コロンビア大学教授(音楽)。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%89%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%82%AF%E3%83%80%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%AB
Piano Concerto No. 2 in D minor, Op. 23(1884~96年) ピアノ:Van Cliburn 指揮:Walter Hendl オケ:Chicago Symphony Orchestra これ、素晴らしい演奏です! (この曲は、並みのピアニストとオケじゃあ、欧州のロマン派の音楽の安いっぽいイミテーションに聴こえてしまいます。)
https://www.youtube.com/watch?v=9NfDyTYYuoE
https://www.youtube.com/watch?v=9fDlPnd2ASk
https://www.youtube.com/watch?v=A8XujOW6eRs
https://www.youtube.com/watch?v=x1tdXV2r6SU
Woodland sketches “To a Wild Rose”(《森のスケッチ》より 「野ばらに寄す」) Op.51-1(1904年) ピアノ:?
https://www.youtube.com/watch?v=ILAdEA3vQOw
—————————————————————————————————————————————–
太田述正コラム#9007(2017.4.1)
<インディアン物語(その5)>
→非公開