太田述正コラム#9650(2018.2.17)
<皆さんとディスカッション(続x3621)>
<太田>(ツイッターより)(16日)
 「「ロシア勢」不調、いまだ金ゼロ…」
https://digital.asahi.com/articles/ASL2J0D71L2HUTQP05Q.html?rm=218
 件の事情から本来の力しか発揮できないというわけで、メダル争いで日本の後塵を拝している露だが、フィギュアでは日露共金が期待されるところ、まず、明日、日本が取れるか。
 明日は「藤井、最年少六段に挑む」
https://mainichi.jp/articles/20180217/k00/00m/040/078000c
日でもある。しかも、私の69歳の誕生日ときている。
 明日、確定申告も済ませたので、心おきなく、パソコンではコラム執筆作業の2画面と藤井・羽生戦等の画面、そして、タブレットでは羽生等のフィギュア演技の画面、の間で視線を左右させつつ、時に誕生日の感慨に耽る、という楽しい一日になりそうだ。
<太田>(ツイッターより)(17日)
 「藤井聡太五段、羽生善治二冠を破り決勝へ…」
http://news.livedoor.com/article/detail/14314340/
 新旧天才同士の公式初対局は羽生の自壊であっけなく終わってしまった。世紀の大勝負ってこんなもんかもしれないねえ。
 それにしても、朝から三つのことを同時にやってるんだが、いや、きついわー。
 これが、本日は、まだまだ続く。
<HY>(フェイスブックより)
 お誕生日おめでとうございます。
<K.J>(同上)
 御誕生日おめでとうございます!
 (本日は京都・・・八坂神社です。)
<太田>
 皆さん、どうもありがとうございます。
<太田>
 それでは、その他の記事の紹介です。
 諸君、太田コラムを読みなさい!↓
 イエメン人留学生も驚いた…日本の“男女格差”「高い教育受けているのに、なぜ?」正しすぎる指摘・・・
http://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%e3%82%a4%e3%82%a8%e3%83%a1%e3%83%b3%e4%ba%ba%e7%95%99%e5%ad%a6%e7%94%9f%e3%82%82%e9%a9%9a%e3%81%84%e3%81%9f%e2%80%a6%e6%97%a5%e6%9c%ac%e3%81%ae%e2%80%9c%e7%94%b7%e5%a5%b3%e6%a0%bc%e5%b7%ae%e2%80%9d%e3%80%8c%e9%ab%98%e3%81%84%e6%95%99%e8%82%b2%e5%8f%97%e3%81%91%e3%81%a6%e3%81%84%e3%82%8b%e3%81%ae%e3%81%ab%e3%80%81%e3%81%aa%e3%81%9c%ef%bc%9f%e3%80%8d%e6%ad%a3%e3%81%97%e3%81%99%e3%81%8e%e3%82%8b%e6%8c%87%e6%91%98/ar-BBJeeOY?ocid=iehp#page=2
 Reality Check: Has Shinzo Abe’s ‘womenomics’ worked in Japan?・・・
http://www.bbc.com/news/world-asia-42993519
 習ちゃんがやってんの、99%は親日宣伝なんだけどねえ。↓
 「特定の歴史観をもつ学者が中国メディアに重用される実態あり–日本の識者 反日宣伝に使われる?
http://news.livedoor.com/article/detail/14313281/
 サガキケイタ
http://sagakikeita.com/
の香港での個展の大々的な紹介だ。↓
 Keita Sagaki reproduces classic paintings using hundreds of tiny manga characters・・・
https://edition.cnn.com/style/article/keita-sagaki-masterpieces-manga/index.html
 ヨッシャ。↓
 「慰安婦拠出金「返還せず」=日韓首脳会談で文大統領・・・」
https://news.infoseek.co.jp/article/180216jijiX983/
 前段はあってるぞー。↓
 「・・・韓国政府は日本を米中の動き次第の「従属変数」と考えているようだ。中国とロシアさえ相手にしていれば、日本は勝手に動くと考える朝鮮の宮廷の世界観に似ている。その一方で、軍国主義日本が韓国を呑み込むと心配する。極端と極端を行き交い、実力を育てようとしない。・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/02/15/2018021501028.html
 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓
 <ほぼ、定番に近い内容だが・・。↓>
 「・・・今日頭条はこのほど、中国で漢方薬が冷遇されている間に日本と韓国が世界の漢方薬市場で圧倒的なシェアを獲得したと伝え、「漢方薬は中国生まれなのに、中国は生薬を輸出するだけの国になってしまった」と伝えている。
 記事は、中国で大気汚染が深刻化すると同時に、日本企業が生産・販売する気管支炎の改善などを目的とした漢方薬が中国人の間で人気が高まったと紹介。中国では漢方薬は「中薬」と呼ばれるが、「中国で中薬の人気が廃れる間に、日本が世界で大きなシェアを確立するに至ったのは大変残念だ」と指摘した。
 さらに、日本と韓国が世界で漢方薬に関する知的財産権を数多く所有しているのに対し、中国はほとんど所有できていないと紹介。また、日本は漢方薬の原材料の大半を中国から輸入していることを指摘する一方、中国は生薬を輸出するだけの国になってしまったほか、一部の生薬は枯渇寸前であると指摘し、このような事態を招いたことは「中国にとって大いに反省すべきこと」であると論じた。
 また、一部の中国人は漢方薬を信用しておらず、「ニセ科学」だと信じているほどだとし、これでは中国生まれの漢方薬産業において中国が発言権を得るのは到底難しいとしている。」
http://news.searchina.net/id/1653690?page=1
 <これぞ定番。↓>
 「日本の市場がこんなに清潔なんて・・・「汚水が溜まっている近所の市場とは違う」・・・」
http://news.searchina.net/id/1653696?page=1
 <日本のアニメ鑑賞キャンペーン。↓>
 「・・・今日頭条は・・・「日本のアニメを見ることは国を愛していないことなのか」と題して、なぜ一部の中国人は日本のアニメを見ることと愛国を関連付けるのかを分析する記事を掲載した。
 記事はまず、この「中国独特の価値観」が、確かに存在しているのは認めざるを得ない事実だと指摘。日本だけでなく、韓国のドラマを見ていても「棒子」、米国のドラマを見ていると「帝国主義の犬」と呼ばれるなど、外国の作品を見ているだけで売国奴のレッテルを貼る人が一定数いるという。しかも、赤の他人ではなく往々にして親しい友人に言われる傾向があるというが、なぜ身近な人にこんな批判をされなければならないのだろうか。
 筆者は、3つの理由があると分析。その1つが「民度の低さ」だ。こうした批判をするのは、時間を持て余してやることのない「民度の人」がすることだと切り捨てた。こうした人たちは、国内についても腐敗や経済崩壊論などを語りだし、何かにつけて批判的であり、彼らが愛国的とも思えないと論じた。
 2つ目は、「アニメに対する先入観」だ。中国アニメは幼稚であり、日本アニメは暴力的、または、低俗なものだと思い込んでいるのだという。3つ目は「政策」だ。これは、韓流ドラマが顕著な例で、10年前には中国で大流行したものの、政策が変わった今ではすっかりテレビで流されなくなったとつづった。
 筆者は最後に、「芸術に国境はないとはいうが、芸術家には国境がある」と指摘。価値観に正誤はなく、自分の価値観を人に押し付けることは、その人の民度の低さを物語っていると論じた。」
http://news.searchina.net/id/1653693?page=1
 <今日頭条が珍しく日中交流人士モノ。↓>
 「今日頭条は・・・中国の農業が化学肥料を過度に使用していることに対し、堆肥を使用した農業の普及につとめる日本人がいると伝える記事を掲載した。
 記事によれば、この日本人はもともと普通の会社員だったそうだが、定年退職後に中国に渡り、中国の農村では化学肥料が過度に使用されていること、糞尿を堆肥化させることなく、すぐに田畑に肥料として撒いている現状を目にしたという。堆肥化させていない糞尿は臭いがきつく、作物に病害をもたらす可能性があるうえ、化学肥料の過度な使用は農作物の味を落とし、作物の価格下落につながるものだ。
 こうした中国の農業に対し、この日本人は糞尿の堆肥化と循環農業を広めるべく、なんども中国にわたっては農村で普及活動を行ったという。しかし、どの農村でも堆肥化や循環農業の教えはなかなか受け入れられなかったため、この日本人はまずは成功事例を作ることが重要と考え、一部の農場で堆肥化のノウハウなどを教えると同時に循環農業の確立に成功、美味しい作物も出来始めるなど事例を作ることに成功し始めていると伝えた。
 この日本人が何のために中国で農業を教えているのかについては、記事は言及していない。もしかしたら、中国で人の役に立つことに対して生きがいを見出したのかもしれない。だが記事には中国のネットユーザーから多くの感謝のコメントが寄せられており、「他国のことでありながら、諦めないで取り組んでくれる日本人に感動した」、「中国人はこの日本人の固執して投げ出さない姿勢に学ぶべきだ」といった称賛の声が殺到していた。」
http://news.searchina.net/id/1653697?page=1
 <自衛隊の軍隊化を呼びかけてるな。↓>
 「・・・今日頭条は・・・日本の自衛隊の存在に危機感を示す記事を掲載した。
 記事は、日本の自衛隊が1954年に施行された自衛隊法によって設けられたもので、その起源は1950年に発足した警察予備隊にさかのぼると紹介。
 さらに、自衛隊の防衛費が膨大な金額に上り、ロシアよりも多く、中国、英国、フランスと同じほどで「世界で5番目」であると主張。しかし、実際には、2016年の軍事費を見ると中国は日本の4.5倍以上と推測されており、ロシアは言うまでもなくインドやサウジアラビアの方が日本の防衛費よりも多く、日本は軍事費ランキングでは8位とされている。記事のデータの根拠はどこにあるかは不明だが、日本の脅威を煽ろうという意図は明らかだ。
 続けて記事は、自衛隊の海外派遣にも言及。2002年のアフガニスタン、2004年のイラクなど多くの海外派遣の例があるため、中国からは憂慮や批判の声が多く出ており、自衛隊は「明らかに軍隊である」とし、「隊」をつけて呼ぶのは「不適切である」と主張した。」
http://news.searchina.net/id/1653694?page=1
 <日産だけは買うなキャンペーン?↓>
 「中国で日産車がリコール、ブレーキ系統が日系車の弱点になりつつある・・・」
http://news.searchina.net/id/1653699
 <ここからは今日頭条記事以外の引用。
 定番だが、新角度も。↓>
 「中国メディア・東方網は・・・「中国人の自動車購入心理を最もよく理解している自動車は、どうして大多数が日本からやってくるのだろうか」とする記事を掲載した。
 記事は、「今は国産車がよく売れるようになったとは言え、それでもよりたくさん見かけるのは合弁メーカー車と輸入車だ。そのなかで、日系車は特に好調な売れ行きをキープしている。細かく分析してみると、中国人の自動車購入心理を最もよく理解している車は、実際大多数が日本からやって来ているのだ。日系車はどうしてこんなに中国人のニーズにマッチしているのだろうか」として、3つのポイントを挙げている。
 まずは、低燃費である点だ。「日本にはエネルギー問題があり、自動車の燃費についてすでにほぼ極致まで高められている。少なくも現在、大手メーカーの中で同じクラスにおいて日系車に燃費面で勝る車は基本的にない。多くの中国人が、日本車は燃費が良いことを知っている。そして、日本のメーカーは、中国人が燃費のいい車を求めていることをはっきりと認識しているのである」と説明した。
 続いては、外観に対する配慮である。「どの国の消費者も、自動車の外観に対する好みを持っている。しかし、外観に対する中国人のこだわりぶりは遥かに他国をしのいでいる。中国では見た目が今一つだとどんなに性能が良くても魅力が大きく削がれてしまうのだ。これまでは韓国車が中国人の好みそうな外観デザインに力を入れてきたが、ここ数年では日系車のほうがデザインが良くなった」としている。
 そして、最後に挙げたのはラインナップだ。セダンにしてもオフロード車にしても日系メーカーはロークラス、ミドルクラス、ハイクラスのグレードを揃えており、しかも、それぞれしっかり作られていると指摘。「他国系のメーカーとは異なり、十数万元のオフロード車から、百万元のオフロード車まで揃っている。この点は敬服に値する」と伝えた。
 記事は最後に「こういった点から、日系メーカーが中国市場に対してとても深く研究していることがよく分かる。だから、国産車はがんばらなければいけない」と結んでいる。」
http://news.searchina.net/id/1653698?page=1
 <そりゃ切り替えた理由中のマイナーなものに過ぎないし、いずれにせよ、定着した理由じゃない。↓>
 「・・・中国メディア・東方網は・・・かつて中国から様々な文化を吸収し、現在にもその面影が強く残る日本において、旧正月に当たる春節が祝われなくなった理由について説明する記事を掲載した。
 記事は、「中国の文化は昔から今に至るまで周辺国に影響を与え続けてきた。中でも日本は中国の文化を徹底的に学んできた。そして、かつては春節という一大イベントも中国同様に盛大に祝い、習慣や風習においても本場の中国に似通っていた」とした。そのうえで、19世紀後半に江戸幕府が倒れて明治時代が始まると春節が廃れることになったと紹介。「その原因は、当時の政府がお金を節約するためだった」と指摘している。
 記事の解説によれば、「明治時代に太陰太陽暦が廃されてグレゴリオ暦が採用されるようになったが、その理由は太陰太陽暦では数年に1度『うるう月』が発生し、1年が13カ月になるという点にある。日本では給料は月ごとに支給されるので、太陰太陽暦では1カ月分多く支払う必要が出てくる。当時は大胆な改革のためにあらゆる場所でお金が必要になっており、少しでも節約をするために太陰太陽暦からグレゴリオ暦に切り替えた。これに伴い、春節も消えたのだ」とのことである。」
http://news.searchina.net/id/1653700?page=1
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 一人題名のない音楽会です。
 本日は私の69歳の誕生日なので、自分を奮い立たせるために、マーチ小特集を組みました。
 マーチ(行進曲)の歴史について、触れたことがあったように思いますが、オスマン・トルコの軍楽隊の音楽に始まったんですね。
https://en.wikipedia.org/wiki/Military_band
 そして、「17世紀の終わりごろ、オスマン帝国(トルコ)の軍楽隊(メフテルハーネ)が中央<欧州>に来て、当時の<欧州>人に強烈な印象を与えた。この軍楽隊は、管楽器と太鼓とシンバルとから成り、舞いながら行軍した。オスマン帝国軍が強かったこともあり、これが非常に<欧州>に流行して、模した作品が数多く書かれた。「トルコ行進曲」と言われ、合奏ならば大太鼓、シンバル、トライアングルを含んだ。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A1%8C%E9%80%B2%E6%9B%B2
 では、取り上げ済みの曲もありますが、どうぞ。
Mozart Turkish March(ピアノソナタ第11番第3楽章)(作曲年不明) ピアノ:Ronald Brautigam ですから、まずはこの名曲から。
https://www.youtube.com/watch?v=HMjQygwPI1c
Beethoven Turkish March & Overture(Ruins of Athensより)(1811年)(注a) 指揮:Taichi Fukumura オケ:Boston Civic Symphony
https://www.youtube.com/watch?v=GuW_T3RP1TE
 編曲:Richard Blackford ピアノ:Gina Bachauer, Jorge Bolet, Jeanne-Marie Darre, Alicia De Larrocha, John Lill, Radu Lupu, Garrick Ohlsson, Balint Vazsonyi
https://www.youtube.com/watch?v=NeUovGDZoj0
(注a)劇付随音楽(incidental music)。劇のあらすじ。→「知恵の女神ミネルヴァはソクラテスに対する嫉妬心から裁判所で彼を弁護をせず、その罪として彼女はゼウスによって2000年の眠りに就かされる。そして2000年の眠りが終わった時、ミネルヴァが目を覚まし、メルクリウスによってアテネへ連れて行かれる。彼女は愛するアテネが瓦礫と化し、トルコの支配下にあるのを見て愕然とする。ローマも似た荒廃ぶりだと教えられる。メルクリウスによれば、ミューズたちはハンガリーのペストへ逃れたという。そこでミネルヴァとメルクリウスはペストへ旅立ち、この地で人間が神々とミューズたちに忠誠を尽くしているのを見出す。ペストは新しいアテネとして蘇ってゆく。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%86%E3%83%8D%E3%81%AE%E5%BB%83%E5%A2%9F
Johann Strauss I Radetzky March(1848年)(注b) 指揮:Herbert Von Karajan オケ:Wiener Philharmoniker
https://www.youtube.com/watch?v=FHFf7NIwOHQ
(注b)「当時ウィーンの宮廷舞踏会音楽監督を務めていた「ワルツ王」ヨハン・シュトラウス1世<(父)>であったが、そんな彼でさえも革命運動に与してクレメンス・フォン・メッテルニヒ宰相の抑圧政治を打破しようとした。・・・
 ところが、革命運動は次第に先鋭化していき、カール・マルクスがウィーンにやって来るなど、「君主制の打倒」を唱える勢力に革命を推進する主体が移り変わっていった。よりリベラルな体制を望んでいただけで、ハプスブルク家を玉座から追い落とそうなどとは考えてもいなかった大多数の市民たちは、変質してしまった革命運動に困惑し、これと対立するようになった。シュトラウスもこうした変質した革命運動に危機感を抱いた市民の一人であった。・・・
 当時イタリア半島では民族統一運動が盛んで、オーストリア帝国領であった北イタリアでは「ドイツ民族からの独立」を目指して激しい闘争が繰り広げられていた。1848年7月、ヨーゼフ・ラデツキー将軍の率いるオーストリア陸軍がこれの鎮圧に成功した。この勝利を記念するため<の>・・・新曲を依頼され、・・・わずか2時間で完成したといわれる。大変な好評を博したが、この行進曲によってシュトラウスは文句なしに君主制支持者のレッテルを張られることになった。・・・
 帝政が廃止された現在のオーストリア共和国でも国家を象徴する曲であり、国家的な行事や式典でたびたび演奏されている。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%87%E3%83%84%E3%82%AD%E3%83%BC%E8%A1%8C%E9%80%B2%E6%9B%B2
Triumphal March(Aidaより)(1871年)(注c) 指揮:James Levine オケ:Metropolitan Opera Orchestra
https://www.youtube.com/watch?v=l3w4I-KElxQ
(注c)「『アイーダ』カイロ初演は当初1871年1月に予定されて<いたが>・・・、1870年7月に勃発した普仏戦争が予期せぬ混乱をもたらした。カイロ初演のための舞台装置と衣装はすべて、・・・パリで製作されていたが、プロイセン軍によって同市はほぼ完全に包囲され、人手不足も加わって作業は大幅に遅延、完成した資材も・・・パリ脱出不能の状態となり、スケジュール通りの初演は不可能になった・・・。
 このような事態では・・・契約上<は>、ヴェルディが好みの歌劇場で初演を強行することも可能だったが、彼は<作曲依頼者たる、エジプト総督の>イスマーイール・パシャの顔を立てる形で世界初演延期に同意、1871年2月に予定していたミラノ・スカラ座でのイタリア初演も1年の延期とした。
 <結局、>1871年12月24日、カイロにて11か月遅れで・・・初演<が>・・・行われた」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%83%80
 イスマーイル自身、アルバニア系だが、カイロ、パリ、ミラノ、と、少なくとも、19世紀後半には、ローマ帝国時代の同胞意識健在、という印象。
Sir Edward Elgar Land of Hope and Glory(March No.1)(Pomp and Circumstanceより)(1901年)(注d) 指揮:藤岡幸夫 オケ:東京フィルハーモニー交響楽団
https://www.youtube.com/watch?v=m20LnRnSNDM
(注d)希望と栄光の国(「威風堂々」より)。「原題 “‘Pomp and Circumstance” は、シェイクスピアの戯曲『オセロ』第3幕第3場の台詞 “Pride, pomp and circumstance of glorious war”「名誉の戦争には付物の[……]誉れも、飾りも、立派さも」(坪内逍遥訳)から取られている。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A8%81%E9%A2%A8%E5%A0%82%E3%80%85_(%E8%A1%8C%E9%80%B2%E6%9B%B2)
瀬戸口藤吉 軍艦行進曲(1900年)(注e) 指揮・三島由紀夫 演奏・読売日本交響楽団 恐ろしくレアものの映像だ。
https://www.youtube.com/watch?v=T28Qjre5IeE
 作詞:鳥山啓
https://www.youtube.com/watch?v=mTwUiUCO7l0
(注e)「ミャンマー軍では軍艦行進曲の曲を流用した軍歌であるミャンマー・ドゥーイェ・タッマドゥ(Myanmar Tot Ya Tatmadaw)を使用しており、軍が運営するテレビ局の朝の開始音楽にも採用されている。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BB%8D%E8%89%A6%E8%A1%8C%E9%80%B2%E6%9B%B2
スーザ 行進曲「星条旗よ 永遠なれ」(1896年)(注f) 指揮:レナード・バーンスタイン 演奏:ニューヨーク・フィルハーモニック
https://www.youtube.com/watch?v=V-CCQ_p6XHE
(注f)「1987年12月にはアメリカ合衆国の「国の公式行進曲」(National March)に制定された。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%9F%E6%9D%A1%E6%97%97%E3%82%88%E6%B0%B8%E9%81%A0%E3%81%AA%E3%82%8C
ショスタコーヴィチ 交響曲第5番「革命」(注g)第4楽章
https://www.youtube.com/watch?v=d_ZLitfxmqA
(注g)「日本(および韓国、中国)ではこの作品の副題を「革命」としている場合があるが、ショスタコーヴィチ自身はそのような命名は行って<いない。>・・・ソ連と欧米諸国では、・・・<彼自身の発言を踏まえたところの、>「正当な批判に対する、ある芸術家の創造的回答」が非公式な副題のようなものとして浸透し<た。>」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%A4%E9%9F%BF%E6%9B%B2%E7%AC%AC5%E7%95%AA_(%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%81)
John Williams The Imperial March (Darth Vader’s Theme)(Star Warsより)(注h) Franz Welser-Mos Vienna Philharmonic Orchestra(1980年)
https://www.youtube.com/watch?v=4wvpdBnfiZo
(注h)’The Empire Strikes Back’用。
https://en.wikipedia.org/wiki/The_Imperial_March
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太田述正コラム#9651(2018.2.17)
<眞壁仁『徳川後期の学問と政治』を読む(その2)>
→非公開