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タイトルコラム#1688(未公開)のポイント
記事No143
投稿日: 2007/03/11(Sun) 19:07
投稿者太田述正
 コラム#1688(未公開)のさわりの部分をご紹介しておきます。

 1966年に韓国の慶州の仏国寺の釈迦塔で発見された「無垢浄光大陀羅尼経」が、爾来、現存する世界最古の印刷物であると考えられてきたところ、この釈迦塔の2層目の舎利函から、この「無垢浄光大陀羅尼経」とともに発見されていた「釈迦塔重修記(修理記録)」が最近判読され、「無垢浄光大陀羅尼経」が高麗時代の11世紀に作られたことを証明する内容が記録されていました。そこで、世界最古の印刷物は、かつてのように、日本の「百万塔陀羅尼経」であるとされる可能性が高まり、韓国内に衝撃が走っていると朝鮮日報が報じています。
この釈迦塔が創建されたのは751年であったことから、これまでは、「無垢浄光大陀羅尼経」は、新羅時代において、751年までの間に作成されたと考えられてきたものです。
 考えてみると、日本には現存する世界最古のものが、印刷物以外にも少なくありません。
 王室(皇室)がそうですし、木造建築では法隆寺(金堂、五重塔。607年建設、670年再建)がそうですし、世界最古の企業としては、主に寺社仏閣を手がける総合建設会社である金剛組(578年創業)があります。
 「百万塔陀羅尼経」が失われなかったのも、基本的には、法隆寺が再建後焼失しなかったために、法隆寺に分置された「百万塔陀羅尼経」が残ったものです(最初に引用したウィキペディア)。
 これらは、帰するところ、王室が最古であることに象徴されているように、日本では支那や朝鮮半島のように、国が滅びたりするような内乱や革命や外国勢力の侵攻がなかったからでしょう。