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タイトルコラム#1699(未公開)のポイント
記事No192
投稿日: 2007/03/21(Wed) 23:16
投稿者太田述正
参照先http://www.ueda-reiko.com/
 コラム#1699「日本人のアングロサクソン論(続)(その4)」のさわりの部分をご紹介しておきます。

 「イギリス史を論じる時に、特定の人物の役割を過大視することは禁物であること」は、渡部がヒューム・・について、「イギリス最大の哲学者といってもいいかと思う」と記している点にもあてはまります。
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 しかし、グーグルで検索して出てくる、上位の英米のサイト4つを調べた・・範囲では、そのうちの一つ・・が、「英語で書いた最も重要な哲学者であると一般に認識されている」と記しているだけで、残り三つは、そんなことは言っていません。
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 そこで今度は、偉大な哲学者リストの中にヒュームがどのように登場するかを調べてみました。
 まず、英国の偉大な哲学者28人のうちにヒュームが登場する・・のは当たり前でしょう。
 そして、欧米(West)の偉大な哲学者39人中の1人とされる・・のもまた不思議ではありません。
 ところが、ホッブス・・やロックやバークレーとともに世界の偉大な哲学者9人中の1人とされる・・一方で、ホッブス、ロック、ミル・・、フェミニストのウォルストーンクラフト・・、法哲学のロールズ・・を始めとする世界の偉大な哲学者11人中にヒュームは選ばれていません・・。
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 以上から分かることは、ヒュームは、イギリス、ひいては英国の経験論の伝統・・の中に位置づけられる哲学者群像のうちの重要な一人に過ぎない、ということなのです・・。
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(続く)