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タイトルコラム#1770(未公開)のポイント
記事No392
投稿日: 2007/05/16(Wed) 21:51
投稿者太田述正
 コラム#1770(2007.5.16)「サルコジ新フランス大統領(続)」のさわりの部分をご紹介しておきます。
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 ・・本日ニコラス・サルコジが正式にフランス大統領に就任しました。
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 サルコジの母親は、アンドリー・サルコジ・・81歳ですが、フランスで大統領選が話題となったこの一年ちょっと、TVによく出ては息子のイメージ向上に努めてきました。こんなことは今までのフランスの大統領選挙ではなかったことです。
 彼女は、離婚後、三人の男の子達を1人で育て上げました。引っ越しした先は、彼女のお父さん・・ギリシャのサロニカからやってきたユダヤ人医師・・のパリのマンションの4つの空き部屋でした。彼女は、子供達が起き出すまでの早朝に勉強して弁護士になります。
 そう言えば、サルコジも弁護士になったのですね。
 彼女は、例えば、サルコジは感情の起伏が激しいと世上言われていることを否定し、小さいときはそうだったけれど、ずっと前にそうではなくなった、と語ったのです。
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 ・・サルコジの選挙公約の一つは、15人の閣僚の半分を女性にすることでした。
 フランスは、議会の議員の14%しか女性ではなく・・、EU諸国の中では女性の政治進出度がビリに近い国であることを考えると、これは画期的な試みです。
 彼は決して向こうウケを狙ったのではなく、どうやらサルコジは、男性より女性の方を信頼し、男性より女性とともに仕事をすることを好むようなのです。
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 かつてサルコジ家は、ハンガリーのブダペスト東方60マイルに城館を構えた貴族の家でした。
 しかし、この城館は1919年に占領していたルーマニア軍が引き揚げる時に火を付けられて灰燼に帰してしまいます。そして、サルコジ家の領地は1930年代に売られてしまい、やがて第二次世界大戦が勃発し、ソ連によってハンガリーは占領されることになります。
 サルコジの父親のポール・サルコジ・・は、1948年にハンガリーを脱出し、苦労の果てにパリにたどりつき、ここで上記アンドリーと出会い、結婚するのです。
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 このように、フランスで、ギリシャから来たユダヤ人の娘とハンガリーから来た貴族が結びついてサルコジが生まれたというのに、そのサルコジが北アフリカ系の怒れる若者達をクズ呼ばわりしたり(コラム#945)、アフリカ移民の流入規制やトルコのEU加盟反対を唱えたりしているのは、皮肉と言えば皮肉です。
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 それはともかく、日本で閣僚の半分を女性が占めたり、日本で両親とも外国移民系の首相が誕生したりするのはいつの日のことなのでしょうね。