タイトル | : 情報屋台での投稿 |
記事No | : 426 |
投稿日 | : 2007/05/25(Fri) 08:59 |
投稿者 | : 太田 述正 |
「マイク」氏の情報屋台上のコラム http://johoyatai.com/?page=yatai&yid=56&yaid=439 に対し、以下のようなコメントを投稿しました。
><日本が>「ブッシュの米国」と組んで戦争に参加する「義務」を負うことになる「集団的自衛権」の行使に踏み切るなら、最悪の場合は(イラク侵攻のような)「米国の間違った諜報に基づく一方的侵略」にも参加するだけの覚悟が必要である。 >乱暴に言えば、米国に叩かれながらも「現状維持」を続けるのが、実は最も賢明な選択肢かも知れない
日本が侵略を受けた場合にも、安保条約が締結されているとはいえ、米国は日本を防衛するために集団的自衛権を発動して軍事力を行使する法的「義務」を負っているわけではありません。 個別的であれ集団的であれ、自衛権を発動するかどうか、そのために軍事力をどれだけ行使するか(しないか)は、主権国家の裁量にまかされているのです。 この期に及んでこのような議論に接すると、戦後国是となった吉田ドクトリンがもたらした知的退廃の深刻さを改めて痛感します。
なお、軍事国際法、自衛権、就中先制的自衛権については、太田述正コラム#1345、1351、1353、1354を参照されることを強くお奨めします。
太田述正
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